お酒コラム

2017/02/28 [お酒コラム]

イタリアの高級ワイン!スーパータスカンとは!?


●はじめに


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イタリアのワインといえば、ネッビオーロから作られるバルバレスコ、アルコール度数をぐっと高めたアマローネ、やや粒が大きなサンジョベーゼのブルネロ、そして古い歴史を持つキャンティ。高級ワインとはいえ、フランスのブルゴーニュのような値上がり率ではなく、数万円という価格でも手に入れることができるお手軽な高級ワインが揃っています。価格が安いから美味しくないのか…ということではなく、その香りや味わいなどは素晴らしく、フランスの高級ワインに引けを取りません。

 

さて、そんなイタリアのワインなのですが、ある意味では完全に独立しているような存在のワインがいます。伝統のあるイタリアワインのなかでも取り分け高価であり、また品種も誰もが知る国際品種で造られているワインです。それが、「スーパータスカン」です。一体、スーパータスカンとは何なのか、ここで詳しく解説していきましょう。

 

●DOCをおさらい


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スーパータスカンというと、そういったDOCがあると思う方も少なくはないでしょう。まず、DOCという概念からおさらいします。DOC法とは、Denominazione di Origine Controllataの略称であり、フランスのAOCにあたる原産地呼称認定制度のようなものです。

 

1963年に制定されており、トップカテゴリがDOCGとなり、以下DOC・IGT・VdTと続きます。さて、保護原産地呼称はワインのブランド化をはじめ、低質ワインの氾濫や偽造防止などにも役立つ法律なわけですが、イタリアの場合は問題点が多く、それにスーパータスカンも関わっています。一体、問題とは何なのでしょうか。

 

●スーパータスカンは地域名ではない


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フランスのAOCにある程度詳しい方であれば分かると思いますが、AOCはブランドの名前ではありません。例えば、日本の場合はワイン法が曖昧な部分があるために、ブランド名でワインが先行して売れています。ただし、ブルゴーニュ地方などの場合はブルゴーニュ、ジュヴレシャンべルタン、ロマネコンティ、ムルソーなどの地域や畑の名前がブランドです。もちろん、ドメーヌの名で購入していくわけですが、そこまで分からないという方は地名を見てワインを購入しているわけです。イタリアもその流れは全く同じで、DOCはその土地の名です。バルバレスコが有名な場所は、ロンバルディア州ですのでDOCはその名がつけられます。

 

キャンティの場合、キャンティの範囲で造られているワインは全てDOCキャンティです。キャンティの場合、範囲が広く低質なワインを包括してしまうため、古くからキャンティを有名にした生産者が文句をいい、そういった方たちが造る場合は、キャンティクラシコというDOCGがつけられることが許されています。そして、本題のスーパータスカンなのですが、これはトスカーナ地方のある一定の条件を満たすワインにつけられているいわば『非認定の肩書き』と考えてください。トスカーナのボルゲリ・サッシカイアで造られているワインが主にスーパータスカンなのですが、格付的には最初はテーブルワインでした。

 

ただし、1994年にDOCとして認められているので、スーパータスカンは今やDOCボルゲリ・サッシカイアでもあります。テーブルワインが、DOCGより高級になってしまうことで認められた訳ですが、こういったことが起こるために、DOC法に問題があるとされています。

 

●スーパータスカンとは?


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さて、ここから本題です。DOC法が抱える問題をお伝えしたのは、スーパータスカンだからと手放しで喜ぶのではなく、まずはスーパータスカンの立ち位置をしっかりと理解しておくことが必要だったからです。スーパータスカンとは、広い意味でいえば『トスカーナで造られる法に縛られない世界品質の国産品種のワイン』です。イタリア人は自由奔放で明るいというイメージがあるかもしれませんが、やはり法律を守るのがバカらしい思っている方も少なくはないようです。

 

法で定められた伝統品種を使うのではなく、カベルネソーヴィニヨンなどを使用した国際品種で本当に美味しいワインを造ろう。これが、スーパータスカンの基本姿勢です。スーパータスカンが生まれたのは、先述した通りイタリア、トスカーナ州のボルゲリです。湿地帯でもあったこの場所は肥沃な土壌を活かして穀物が栽培されていました。

 

ブドウ栽培はあまり行われていない土地ではあったのですが、沿岸部であるボルゲリは比較的温暖で昼夜の気温差があり、ブドウ栽培にも向いていると目をつけていた人物がいました。マリオ・インチーザ・デッラ・ロッケッタという人物は、ボルゲリでサンジョベーゼといったトスカーナの定番品種を育てていたのですが、どうも違うと感じていました。1944年、ボルドーのシャトー・ラフィット・ロートシルトからカベルネソーヴィニヨンの苗をもらったことをキッカケに、自分の畑でもカベルネソーヴィニヨンを植えてみようということになったのです。

 

彼は、心のどこかで「ボルゲリは、サンジョベーゼじゃなくてカベルネソーヴィニヨンがあっているのでは?」と思っていたようで、丹誠を込めてカベルネを育てワインを造りました。当初、自分で楽しむために造っていたのですが、製品化してみようと醸造責任者やワインを専門とする大学教授などの力を借り、ついにボルゲリのカベルネソーヴィニヨンを製品化したのです。

 

●テイスティングで驚きの結果に


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当初、ボルゲリのワインはテーブルワインという格付けだったため、誰もマリオ・インチーザ・デッラ・ロッケッタのワインには見向きもしませんでした。そんな時、転機が訪れます。それが、デキャンターという有名ワイン雑誌がブラインドテイスティングをイベントを開き、マリオ・インチーザ・デッラ・ロッケッタのカベルネも参加を果たします。そして、カリフォルニアワインが有名になったように、ボルゲリもボルドーの1級シャトーたちを超える評価を得て勝利をおさめます。

 

その日から、世界中にイタリアで凄いワインが造られていると評判が駆け巡ることになりました。一気に知名度が上がったボルゲリという産地は、瞬く間に世界中のワインファンから羨望の眼差しで見られるようになり、ワインの価格も高騰していきます。

 

●DOCへ昇格


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並のワインしかできない場所ということからも、テーブルワインレベルの格付けであったボルゲリ。しかし、あまりにも有名になり、さらには価格も高騰していったことからも、政府も見過ごすことができなくなります。逆にいうと、素晴らしいから格付をあげるのではなく、格付けが下のワインが美味しいとなった場合、DOCGのワインの価値が下がってしまうということもあるでしょう。

 

そういったこともあり、結果的にボルゲリがDOCに昇格し、そのきっかけとなったワインがボルゲリで生まれたため、ここで造られているワインがスーパータスカンと呼ばれているのです。

 

●抑えておくべき生産者


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さて、スーパータスカンがどういった歴史で生まれ、人気を博していったかをお伝えしてきました。最後に、スーパータスカンと呼ばれるワインを造る主要な生産者たちを紹介しておきましょう。まず、ボルドーブレンドのスーパータスカンで知られているのが『オルネライア』です。重厚感があり、果実味の凝縮した極上のワインを生み出します。そして、元祖スーパータスカンと呼ばれている『サッシカイア』。

 

30年以上の歴史を持つ、まさにボルゲリの生きる伝説的ワイナリーです。そして、『ソライア』はスーパータスカンのなかでも特に高級なワインとして知られています。生産者のテヌータ・ティニャネロによる、最高品質のボルドーブレンドワインは一度飲んだら忘れられない恍惚な時を奏でます。また、知っておきたいワインとしては、レディガフィやラッパリータなどのメルロのワイン。サンジョベーゼも使ったものありますので、いろいろと試されると良いでしょう。

 

●まとめ


 

スーパータスカンは、古く凝り固まった常識を軽々と超えていく、まさに革命児的な存在のワインといえます。まだ、この世界に触れていない方がいたら、ぜひチェックしてみてください。きっと、もう他の国の国際品種ワインに戻れなくなってしまうかもしれません。

 


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