龍神丸の買取

龍神丸 参考買取価格

龍神丸とは？由来と概要

華やかでフルーティな香りと柔らかくコクのある甘み、スッとのどを通り抜ける瑞々しさも携えた銘酒・龍神丸。「水の国・和歌山」が生んだプレミアムでエレガントな味わいは、往年の日本酒ファンのみならず日本酒のライトユーザーも魅了しています。

和歌山県有田郡、有田みかんの産地・有田川町にある高垣酒造で龍神丸は誕生しました。雄大な自然に囲まれた有田川町は、弘法大師・空海が開いた真言密教の聖地・高野山を源流とした有田川が流れています。空海が発見したといわれる有田川上流・早月峡から湧き出でる水は、ミネラル豊富な不老長寿の水「空海水」と称され、龍神丸の仕込み水にも使われている名水です。

高垣酒造の創業は1840年、空海水に魅了された高垣又右衛門氏が酒造りを行ったことから始まりました。現在は九代目である髙垣任世氏により、二世紀近くにわたる歴史と伝統を継承しています。

九代目は八代目・高垣杜氏淳一氏の妻で、2010年に八代目が46歳という若さで急逝したために蔵元を受け継ぎました。以前は経理やラベル張りでしか酒造に携わっていなかった髙垣任世氏。当時、子供もまだ小学生と中学生という年齢で、蔵を継ぐことは困難と思われましたが、伝統を継承する使命感から子育てと杜氏の両立を決意しました。

しかし、八代目が手掛けて誕生させた銘酒・龍神丸を復活させることができず、苦難と研鑽の日々が続きます。九代目となり4年が過ぎた時、他の蔵元の杜氏の懇意で酒造りの指導を受けることができ、ついに念願の龍神丸が復活を遂げました。

高垣酒造は伝統的製法で酒造りを行っている酒造です。蒸した米を冷ます工程を手作業の「路地放冷」で行い、寒い季節でも同様の寒仕込みに取り組んでいます。手から伝わる温度で適温を見極め、最適な状態で酵母の活動を促進。熟練の職人技と労力が必要な作業ですが、その手間ひまが龍神丸の味わいには欠かせないものなのです。

龍神丸は2014年・2015年における全国新酒鑑評会で金賞を受賞し、同年2015年には国際的酒類コンペティション「SAKE COMPETITION」において純米吟醸部門で第2位を獲得しています。

髙垣酒造の蔵や塀、本屋、仕込蔵、貯蔵蔵は有形文化財に登録されている歴史ある建造物です。また、「龍神丸」という銘柄は、龍神村と高野山をつなぐ高野龍神スカイラインに由来しています。大空を舞う龍の姿は、豊かに広がっていく龍神丸の味わいそのものと言えるでしょう。

夫唱婦随で蘇った龍神丸。高垣酒造は「酒造りの要となるのは人と人のつながりである」をモットーに、和醸良酒に精神に則り杜氏や蔵人が一丸となり日々の酒造りに取り組んでいます。

龍神丸の特徴・味

龍神丸は、エレガントな果実香としなやかで優しい口当たり、馥郁とした甘みと独特のコクを堪能できる銘柄です。芳醇な米の風味が漂う柔らかで洗練された味わいは、熟成感がありつつも決して重くはありません。

龍神丸の味わいの要となっているのは、早月峡から生まれた岩清水「空海水」です。甘く柔らかな空海水で醸した酒をゆっくりと時間をかけて低温醗酵すると、龍神丸ならではの甘やかな旨味とクリアなのど越しを持った味わいが誕生します。

龍神丸の中でも希少な銘柄・龍神丸 大吟醸 袋吊るしは、圧縮機を使わずに吊るして濾す特別な製法の銘柄です。自然と滴り落ちる雫は透明感があり、フレッシュな味わいと旨味、豊かに広がる含み香りを携えています。

龍神丸は、常温や冷やで飲むと生のコクと香りを味わえますが、円やかな旨味をより深く堪能したいときはお燗にすると良いでしょう。淡い琥珀色の輝きと共に特別な時間を演出してくれます。近年流行しているサッパリとした淡麗な味わいの日本酒とは一線を画す個性と魅力、豊かな風味が織りなす複雑味を持った銘酒です。

龍神丸の希少性・価値​

龍神丸は非常に希少性が高く、買取相場も常に高値が続いている銘柄で、各ラインナップ共にネット通販やオークションではプレミア価格で取り引きされています。

特に高値が付いているのは、龍神丸 大吟醸 生原酒、龍神丸 大吟醸 袋吊るしです。手作業で造られている龍神丸は生産量も少なく、大吟醸になるとさらに限られた量しか造ることができないため、各特約店では購入時に1本のみの限定発売をしています。

ただし、龍神丸はほとんどのラインナップがほぼ100％品切れ状態なので、定価での入手はほぼ不可能となっているのが現状です。龍神丸は、過去に一時的に生産中止となり価格が高騰し、現在もなお高額な値段で取り引きされています。今後さらに買取価格が高まり、プレミアム化が加速していくと予想されている銘柄です。

龍神丸の種類

• 龍神丸 純米 生原酒
• 龍神丸 吟醸 生原酒
• 龍神丸 大吟醸 生原酒
• 龍神丸 大吟醸 袋吊るし