引っ越しを考えるタイミングには、大学生になり地元を離れる、結婚することになった、転勤でやむなく…と人により様々でしょう。
引っ越しには多額の費用がかかります。
転居先が賃貸であれば契約時に初期費用が必要ですし、新しく家具を購入したり、間取りに合わせて家電の買い替えが必要になったりということもありますね。
このため、入学や入社の時期に合わせなくてもよい引っ越しであれば、なるべくコストを抑えて安い時期に引っ越したいと考えるのが人情でしょう。
引っ越し費用が安くなる時期はいつなのでしょうか。
この記事では、引っ越し時期と費用の違いについて紹介しますので、引っ越し時期を検討する際の参考にしてくださいね。
- 引っ越しの見積もりが安い時期
- 時期による引っ越しの見積もりの違い
- 時期による引っ越しの初期費用・家賃の違い
- 引っ越しの見積もりを安く取る方法
目次
引っ越しの見積もりが安い時期はいつ?
引っ越し費用は、概ね5月から2月の間が安くなると言われています。
逆に繁忙期は、3月・4月です。
なぜ引っ越し費用は時期によって違うのでしょうか。
- 1人暮らしの場合
- 家族で引っ越す場合
引っ越し人数の観点から解説していきます。
1人暮らしの場合
1人暮らしの方が引っ越しをする際、見積もりが安くなる時期はサイトにより8月、10月、12月とまちまちです。
とはいえ、8月から1月ぐらいまでの引っ越し費用の違いは5千円程度と、さほど大きな違いはありません。
新たに1人暮らしをするのは、大学に入学したり、就職して社会人になったりしたタイミングが多いのではないでしょうか。
新学期や新年度の始まりに引っ越しをしなければならない人が多くなるため、引っ越し業者も作業人員やトラックの必要台数を確保しなければならず、必然的にコスト高となるのです。
逆に3月・4月を外すと、引っ越しをする人が減るため、同じ作業でも費用が安くなります。
家族で引っ越す場合
家族で引っ越しをする場合は、家族の人数により若干違いがあるようですが、こちらもサイトにより1月、6月、12月と引っ越し費用が安くなる時期はばらけます。
家族で引っ越しをする場合、その荷物の量は家族構成により異なります。
家族での引っ越しを単身の場合と比較すると、倍ほどの費用がかかりますが、2人暮しと4人暮しでは、そこまで大きな差はなさそうです。
家族の場合も、転勤や子どもの新学期に合わせた3月・4月の引っ越しが多くなります。
3月・4月はその他の時期と比べて倍の引っ越し件数とのデータもあり、引っ越し業者としても稼ぎ時と言えるでしょう。
割引きやキャンペーンをしなくても、必要に迫られ引っ越しをする人が増えるため、逆に割増料金を設定していることもあるのです。
時期による引っ越しの見積もりの違い
引っ越しの時期により見積もり金額が異なることがわかってきましたが、実際にいくらぐらいの差があるのか、詳しく見ていきます。
- 3月〜4月は繁忙期
- 5月〜2月は通常期
引っ越し時期を選べる方は、引っ越し業者の料金カレンダーを参考に比較することもできます。
3月〜4月は繁忙期
3月・4月の繁忙期には、単身者の引っ越しにかかる費用は7万円程度のようです。
単身者の引っ越し費用は平均で3万後半、荷物の多い人でも4万円ほどであることを考えると、倍の料金設定です。
家族で引っ越すと、繁忙期には15万円から20万円とかなりの料金になります。
その中でも春休み中や三連休などは、人気の日程ですから、特に高額で料金設定がなされます。
引っ越し後の片づけなどを考えると、三連休を有効に使いたいと考えますよね。
繁忙期の中でも、料金設定は異なりますし、業者ごとに料金設定は違いますから、複数の業者から見積もりを取って比較検討しましょう。
各業者の「引っ越しカレンダー」から目途をつける方法もありますね。
5月〜2月は通常期
5月から2月は通常期と言われており、単身者の引っ越しだと、3万5千円から4万円程度になります。
家族で引っ越す場合でも、8万円前後と考えてよいでしょう。繁忙期の半額ですね。
けれども、5月でもゴールデンウィーク中、秋の三連休中など、通常期の中でも料金があがりやすい日程があります。
仕事を休むことなく、一気に引っ越し前後の片づけをしたいと考えるのは人の常だからでしょう。
「サカイ引越センター」や「アリさんマークの引越社」のホームページには「お特日カレンダー」があり、見積もりが安くなりやすい日程がわかるようになっています。
見積もり前にこちらからお特日情報を確認しておくと良いかもしれませんね。
時期による引っ越しの初期費用・家賃の違い
ここまでは引っ越しの運搬費用を見てきましたが、ここからは引っ越し先で必要になる初期費用や家賃が時期によって違うことを解説します。
- 1年で最も高くなる時期
- 1年で最も安くなる時期
引っ越しには多額の費用がかかりますが、トータルで費用が抑えられる時期をチェックしましょう。
1年で最も高くなる時期
引っ越し先が賃貸の場合、家賃を含む初期費用が最も高くなるのは3月・4月と言われています。
大学生の入学や入社、転勤のシーズンですから、それに合わせた引っ越しが増えると推測できますね。
これらの理由による引っ越しはやむを得ないもので、時期の変更がききません。
このため3月・4月に部屋を借りたい人は多く、大家さんとしても特段値段を下げる必要はありません。
さらに、月初めに入居すると、家賃は日割り計算され、翌月の家賃と合わせると約2ヶ月分の家賃支払いが発生することがあるため、一度に出ていくお金は増えます。
とはいえ、賃貸物件の出入りが多いということは、選べる物件も多く選択肢が増えるというメリットもありますね。
1年で最も安くなる時期
賃貸物件の初期費用と家賃が安くなるのは、6月から12月と言われています。
春の引っ越しシーズンが一段落し、大学入試に合格した高校生が部屋探しをするには早すぎる時期だからです。
このため空き部屋を抱えている大家さんが、家賃を下げていることがあるのです。
また、空き部屋を埋めたい大家さんが値下げ交渉に応じてくれやすい時期でもあります。
さらに、入居日を月末にすることで、その月の日割り家賃は少なくて済みますし、翌月の家賃と合わせても一度に支払う金額を抑えることができますね。
逆に、デメリットとして、人気の物件に空きがなかったり、選べる物件の数が少なかったりということがあります。
引っ越しの見積もりを安く取る方法
引っ越しには多額のお金がかかりますが、安く見積もりを取れる方法があります。
同じことをするなら、少しでも費用は安く抑えたいのが人情です。
- 相見積もりを取る
- 早めに見積もりを申し込む
- 訪問見積もりを取る
- 荷造りや荷ほどきを自分で行う
- 不要なものは引っ越す前に処分する
- 混載便を利用する
- 午前中より安い傾向にある午後に行う
見積もりを抑える方法はいくつかありますので、ご自身でできることから検討してみましょう。
相場見積もりを取る
複数の業者から見積もりを取るだけで、引っ越し料金が安くなることがあります。
引っ越し費用は、移動距離や荷物の量によって異なりますが、業者ごとのサービスやオプションも違います。
引っ越しの見積もり一括サイトなどを利用して、複数の業者から見積もりを取り、安い料金でサービス提供してくれる業者を選びましょう。
業者側も自社を選んで欲しいので、ライバル業者がいるとわかるだけで、割引きを提案してくれることも。
見積もりを取っても、その場で業者を決定しないようにしましょう。
早めに見積もりを申し込む
引っ越しの日程や住所、大体の荷物の量が決まれば、早めに見積もりを取ることで、引っ越し費用は安く抑えられます。
引っ越しの予約が詰まってしまうと、業者側もサービスの提案ができなくなります。
引っ越しに使うトラックの種類や人員に余裕があれば、業者も値引き交渉やサービスの提案に幅を持たせることができるのです。
他の利用者から予約が入っていない時期に見積もりを申し込むことで、業者もトラックや人員の確保はしやすくなりますね。
また、複数の業者から見積もりを取った場合、サービスが良く、費用も良心的な業者に予約しますよね。
人気の業者から予約は埋まりますから、早めに見積もりを申し込むことで、結果的に安くて、サービスのよい業者に依頼することができるのです。
訪問見積もりを取る
業者に訪問してもらい見積もりを取ることで、引っ越し費用が抑えられることがあります。
電話やネットなどで荷物の量を業者に伝える場合、実際の引っ越しの時の荷物量よりも多めに伝えていることが多いそうです。
引っ越し費用は利用するトラックの大きさにより変動しますから、荷物の量を多めに伝えてしまうと、見積もり料金は高めに設定されてしまいます。
また、早い時期に見積もりを取ると、荷造りができておらず、押し入れに入っているものが段ボール何箱分の量になるか、素人には予測がつきにくいものです。
このため、プロである業者に実際の荷物の量を見てもらうことで、より正確な見積もりが取れるのです。
荷造りや荷ほどきを自分で行う
引っ越しの荷造りや荷ほどきをご自身で行うことにより、余計な出費が抑えられます。
引っ越し業者のプランの中に、荷造りや荷ほどきが含まれているものもあります。
引っ越し作業は人手があるほど早く進むでしょう。
高齢の方や赤ちゃんがいるなど、作業が行いにくい方の場合、荷造りなどがセットになった引っ越しプランはとても便利です。
けれども、少しでも引っ越し費用を安く抑えたいなら、自分たち家族だけで荷造りをすることで出費は抑えられますね。
不要なものは引っ越す前に処分する
引っ越しの際に処分を検討しているものがあれば、引っ越し前に処分しましょう。
引っ越しの費用は、利用するトラックのサイズや荷物の量により変動します。
入居先の間取りにサイズが合わない家電や買い替えを検討している大型家電などがあるなら、引っ越し前に処分をしたり引っ越し後に購入したりすると、その分の引っ越し荷物は減りますね。
予約したトラックに荷物が載らなければ、積み残しをされてしまいますから、不要なものは処分することで節約につながります。
混載便を利用する
特に単身者の場合には、混載便を検討するのも一案です。
混載便では、一台のトラックで同じ方向に引っ越しをする他の人の荷物も一緒に運搬されます。
このため、ガソリンやドライバーにかかる輸送料を、複数の利用者で分担することになり、費用が抑えられるのです。
ただし混載便の利用は、荷物の量があまり多くない場合にしか使えません。
また、デメリットとして他の利用者の荷積み作業が遅れるなどの理由によって、荷出しや荷受けの予定時間が前後する可能性があるので注意しましょう。
午前中よりも安い傾向にある午後に行う
引っ越し料金は、午前中より午後からの方が安い場合があります。
引っ越しの殆どは午前中に行われるのですが、荷ほどきなど引っ越し先のでの片付け作業を見越す方が多いのでしょう。
また、業者も午前中からの引っ越しだと、その日の最初の作業となり、予定時刻に遅れずに来てくれます。
近場の引っ越しだと午前中に終わりますから、業者も午後からトラックや人員に空きがでますよね。
業者の都合の良い時間に引っ越し作業を行うフリー便を設定しているところもありますから、費用を安く抑えたい方は、12時以降の午後便やフリー便を使うとよいでしょう。
引っ越しの安い時期に関するよくある質問
引っ越しが安くなる時期に関連した質問事項を確認していきます。
- 近距離間の引っ越しを安く済ませる方法はある?
- 大安に行う引っ越しの見積もりは高くなる?
- 引っ越しの見積もりが安くなる曜日はある?
これまで見てきたポイントよりもさらに安くなる工夫や、もっと細かい日程に関した情報も集めて、ご自身ができることを組み合わせて、納得する引っ越しにしましょう。
近距離間の引っ越しを安く済ませる方法はある?
単身で市内程度の引っ越しであれば、自分で車を準備して荷物を運びこむという方法があります。
大型家具がなく、身の回り品だけを持って引っ越しするなら、自家用車で何往復かすれば、費用はガソリン代だけで済みますね。
また、家族や友人に手伝ってもらうと、多少重たい家財道具も運べるでしょう。
自家用車がなくても、レンタカーを使うことで安く済ませる方法、段ボール箱だけなら宅配便で荷物を送る方法も。
ただ荷物の種類や量によりますから、ご自身の持ち物と相談してくださいね。
大安に行う引っ越しの見積もりは高くなる?
大安というだけでは、引っ越しの見積もりはさほど高額になることはないようです。
それよりも繁忙期や連休の方が見積もり料金は高くなる傾向にあります。
とはいえ、引っ越しは縁起物と考える方は、大安や友引に引っ越しを希望しますから、業者によって多少の料金変動はあるでしょう。
反面、見積もりが安くなるのは仏滅や赤口とも言われます。
大手の引っ越し業者は、自社の引っ越しカレンダーをホームページに掲載していますから、そちらも参考にすると良いでしょう。
引っ越しの見積もりが安くなる曜日はある?
曜日によって引っ越しの見積もりが大きく変わることはなさそうです。
1人暮らしの場合、休日や祝日の引っ越し希望者が多く、平日であれば週のはじめよりも金曜日の方が多くなります。
一般的に荷物の片づけは、休み中にしたいと考えますよね。
全体として、祝日がやや高めの見積もりになるようですが、時期によって違いもあります。
また、1人暮らしであれば、曜日による差額は数千円程度ですから、お得感への影響は大きくないと考えられます。
まとめ:引っ越しは極力安い時期に行い費用を抑えよう
引っ越しは、時期によって荷物の運搬費用が倍ほど違いますし、引っ越し先が賃貸の場合には初期費用も高くつきます。
初めての一人暮らしであれば、抑えられるところは抑えて、お気に入りの家財道具をそろえることに貯金を回したいですよね。
また家族がいる場合は、ものいりが続けばその後の生活費にも影響が出ることも。
引っ越し時期を選べるなら、なるべく安い時期に引っ越しを計画するなど、安くなる工夫をし、出費を抑えてくださいね。