日本国内に住んでいれば、水道をひねればきれいな真水が出てくるのは、公衆トイレでも公園でも当たり前のことになっています。
生活の中で水道水に困ることなく生活していますから、いざ引っ越しとなるまで、水道がどのように管理されているのか考えていなかった人もいるかもしれません。
新しい住まいに引っ越しをした時に、最初にしなければならない作業のひとつが水道の開栓です。
飲料水としてだけでなく、掃除やトイレ、風呂と、初日から様々な場面で水が必要になります。
生活に必要なインフラ、水道。記事を参考に、引っ越しが決まったら、水道に関する必要手続きもチェックしておきましょう。
- 引っ越し時に必要な水道の手続き
- 旧居の水道の解約(停止)手続き方法
- 引っ越し先での水道の開栓(開始)手続きの流れ
目次
引っ越し時に必要な水道の手続き
引っ越しの際、水道に関する手続きは、ガスや電気の手続き同様に必須です。
水道の管理元はどこなのでしょう。
- 旧居の水道の停止(解約)手続き
- 引っ越し先での水道の開始(開栓)手続き
どこに手続きを申し出たらよいのかなど、知っているようで実は知らない、水道手続きの仕組みを具体的に見ていきます。
旧居の水道の停止(解約)手続き
まず、引っ越しをするなら、元々住んでいた住まいの水道を停止する手続きをしなければなりません。
水道の管理は各自治体の水道局が行っているので、水道に関する手続きは、現在住んでいる地域の水道局で行います。
東京の世田谷区にお住まいであれば「東京都水道局」に、大阪市にお住まいであれば「大阪市水道局」に連絡することになりますね。
もし所定の日までに停止手続きを行っていなければ、新しいお住まいに引っ越した後も、以前のお住まいの水道料金が請求されます。
水道料金は、全く使用していなかったとしても基本料金がかかりますし、下水道使用料も必要です。
水道の停止手続きは難しくないので余裕をもって行うと良いことがわかりますね。
引っ越し先での水道の開始(開栓)手続き
引っ越し先の新しいお住まいに移れば、新居の水道が使用できるよう開始手続きが必要になります。
水道は、引っ越し初日の入居直後からトイレや掃除に必要になりますから、新居で最初にすべき作業になります。
とはいえ、前もって行えることもありますし、水道料金は、基本料金以外は日割り計算されることも多いので、事前に行っていると安心でしょう。
水道の管理は自治体ですから、地域ごとに違いもあるため、引っ越し前にご自身でインターネットなどで確認しておくと良いですね。
同じ自治体内で転居する場合には、一緒に手続きできますが、異なる自治体に転居する場合は停止と開始は、それぞれ別の自治体の水道局に連絡することになります。
旧居の水道の解約(停止)手続き方法
旧居の水道の解約手続き方法を確認します。いても、具体的な流れについては知らないことが多いですね。
- 旧居での水道の手続きを行う時期
- 解約の手続き方法
- 手続きに必要な情報
- 立ち合いの有無
水道の解約手続きはいつ頃に完了させればよいのかなど手順を見ていきましょう。
旧居での水道の手続きを行う時期
旧居での水道の解約手続きは、おおむね1ヶ月前から1週間前までに行うと良いでしょう。
ただし、自治体によりインターネットで水道の解約ができる期間は異なっており、「東京都水道局」は1ヶ月先までですが、「神戸市水道局」は1ヶ月遡って停止手続きできます。
解約の手続き方法
水道の管理は自治体の水道局が行っているので、お住まいの地域の水道局に連絡します。
電話や直接出向いても手続きできますが、インターネットやLINEで24時間解約手続きが行えるところもあります。
ただ、引っ越し日が近い場合には電話のみで受け付ける自治体も。
手続きでは、古い住所や新しい住所、転居の日程など必要情報を伝えます。
そうすると、最終の水道メーターの検針日から転居当日までの水道使用量と料金を日割り計算してくれます。
それによって算出された料金を、所定の方法で支払い、旧住所地での水道料金に関する手続きは終了です。
支払方法は自治体によって、集金や振込、クレジットカードといった方法があります。
手続きに必要な情報
水道の解約には、現在お住まいの住所、新しいお住まいの住所、契約者の氏名、水道メーター検針票にあるお客様番号、転出の日程といった情報が必要になります。
引っ越し直前の水道料金請求書を手元に置いておくと良いですね。
立ち合いの有無
水道の解約に関して、立ち合いは必要とされていません。
ガスの開栓とは違いますね。
ただ、引っ越し当日までの水道料金を、係員に来てもらって支払う場合は、集金に来るスタッフが検針メーターをチェックし、その場で支払うことになります。
引っ越し先での水道の開栓(開始)手続きの流れ
次に、転居先の新しい住まいでの水道開栓手続きを見ていきます。
- 新居での水道の手続きを行う時期
- 開栓の手続き方法
- 手続きに必要な情報
- 立ち合いの有無
水道は、引っ越し初日から使うことがほとんどでしょう。
掃除にトイレと、飲料水を購入している人でも水道のお世話になりますから、早めに手続きしておくと安心です。
新居での水道の手続きを行う時期
新しいお住まいで水道の開始手続きをする時期は、自治体によりまちまちです。
「東京都水道局」のホームページによると、3~4日前には開栓手続きをするよう案内が出ている一方、「神奈川県水道局」では入居後にお客様番号を確認してからと案内しています。
また「神戸市水道局」は半年前に遡って開始することもできますから、転居先の自治体のホームページを確認してくださいね。
開栓の手続き方法
水道を新居で使用できるようにするために、インターネット、電話、郵送で開栓日を水道局に伝えます。
は蛇口をひねれば水が出てきますが、時に検針メーター近くにある水止めバルブを開けなければならない場合もありますので、バルブがわからなければ大家さんや水道局に尋ねましょう。
「東京都水道局」では、インターネットで申込する場合には、WEB会員であることが求められます。
「大阪市水道局」や「横浜市水道局」も同様に会員登録が必要です。今後も地域内で転居予定のある方は、会員になると便利でしょう。
電話の場合は、水道に関するお客様センターがありますので、そこに電話します。
郵送の場合、特に賃貸物件では検針メーターや郵便受けに専用ハガキが入っていますので、必要事項を記入し、投函します。
手続きに必要な情報
水道の開栓に必要な情報は、契約者氏名、入居先の住所、開栓日、料金支払い方法に関するものです。
水道料金は、集金や銀行口座振替、クレジットカード払いなどから選択できますから、銀行口座やクレジットカードを利用する方は、その情報をあらかじめ出しておきましょう。
立ち合いの有無
水道の開栓には、立ち合いは必要ありません。
ご自身で手続きすれば、使用できますが、万が一、水止めバルブが閉まっている、水止めバルブがどこにあるかわかりづらいという場合には、大家さんや水道局に連絡して場所を確認しましょう。
引っ越し時の水道手続きに関するよくある質問
水道に関する手続きで、疑問があれば、まずこちらで確認しておきましょう。
細かいことかもしれませんが、引っ越し前後はバタバタして、うっかり手続きを忘れてしまうこともないとは言えません。
手間を省くために、以下3点のよくある質問も見ておきましょう。
- 水道の停止・開始の手続きは当日でも間に合う?
- 土日や祝日に開栓することは可能?
- 水道・電気・ガスの手続きをまとめて行う方法はある?
水道の停止・開始の手続きは当日でも間に合う?
水道の停止や開始の手続きは、当日でも間に合います。
また、転居後数日たってからでも、手続きすることは可能です。
ただし、手続き方法が電話のみなどと、限られる可能性があります。
水道の停止は、手続きが遅れるとその分基本料金の支払いが発生しますから、こちらはさっさと手続きした方が良いですね。
うっかり忘れていた場合には、新しい住所に引っ越してなるべく早く手続きしてください。
水道は、停止と同時に開始の手続きをして、手続き忘れを防ぎましょう。
土日や祝日に開栓することは可能?
水道は、土日や祝日から使い始めることができます。
事前に電話やネットなどで、使用開始日を伝えられますし、特にネットでは24時間受付をしています。
立ち合いも不要ですから、極端な話ですが、元旦やお盆などから使用することもできるのです。
ただし、引っ越し当日開栓手続きを電話でしたいという場合には、土日の手続きが難しい自治体もあるので要注意です。
水止めのバルブが閉まっていて水が使えない、どこにバルブがあるかわからないという場合にも、すぐに使用できない可能性がありますね。
水道・電気・ガスの手続きをまとめて行う方法はある?
水道・ガス・電気など生活インフラは、管理会社が異なるため、一括で手続きできません。
水道は自治体、ガスや電気は民間の会社がそれぞれ管理運営しており、特にガスと電気は、利用したい会社を利用者が選ぶことができます。
しかし、「デジタル庁」はマイナポータルを活用し、引っ越しに関する手続きが一度に行えるよう「引っ越しワンストップサービス」を推進しています。
運用はまだ先になりそうですが、今後も転居が続く方には朗報ですね。
まとめ:引っ越し時は水道の解約・開栓手続きを忘れずに行おう
引っ越しの際に手続きが必要なものはいくつかあります。
水道も大事なインフラですから、うっかり忘れる、ということのないよう、事前にガスや電気とともに忘れず行いたいですね。
引っ越しは、様々な作業や手続きがあり、その当日が近づくほどバタバタするもの。
うっかりして余分に費用が発生するのはもったいないですから、早めにできる水道の解約・開栓の手続きは覚えているうちに行い、忘れないようにしてくださいね。