2025/11/28に、山梨県甲府市にお住みの男性のお客様からDRC ヴォーヌ ロマネ プルミエ クリュ キュヴェ デュヴォー ブロシェ 2009 赤ワイン 750ml 13%を280,000円でお買取をさせて頂きました。

この度は、当店・甲府店へDRCヴォーヌ・ロマネをお持ち込みいただき、誠にありがとうございます。甲府は、山々に囲まれた美しい自然と、街中に流れるゆったりとした時間が魅力の街です。加えて、山梨は日本屈指のワイン産地として知られ、造り手と土地に敬意を払う文化が根づいているため、ワインをお持ち込みいただくお客様の多くに、深い理解と愛情を感じます。皆様がワインをただの嗜好品ではなく、“時間とともに育てるもの”として大切にされていることに、いつも温かい気持ちになります。

今回お持ち込みいただいたヴォーヌ・ロマネは、その佇まいからも“静かで奥ゆかしい気品”がにじんでおり、甲府の穏やかで澄んだ空気とどこか重なる印象がありました。お客様が「山梨でワインを知るようになって、いつかはDRCをと思って買っておいた一本なんです」と話してくださり、その言葉から、ワイン文化の根付くこの土地でこそ育まれる“丁寧で真っ直ぐな思い”が伝わってきました。

ボトルを手に取り状態を拝見すると、ラベルは紙質の張りがしっかり残り、湿度による波立ちや角の浮きもなく、インクの発色も自然で美しいものでした。キャップシールには均一な艶が保たれ、触れたときの質感にも不自然さはなく、ガラスの透明度も非常にクリアで、長い時間を経てなお美しい外観を保っていました。甲府は年間を通して寒暖差がはっきりした地域ですが、ワインの管理に理解あるお客様が多く、その丁寧な保管環境が今回の一本にも反映されていると感じました。

査定中、お客様は「開けるのに勇気が必要で…。でも眺めている時間も好きだったんです」と照れくさそうに笑われ、その言葉がとても印象的でした。ワインに対する敬意と、自分のペースで向き合う穏やかな姿勢——それは、甲府に暮らす方々の価値観にも通じるものがあります。そうした背景が、このヴォーヌ・ロマネの美しい状態へと結びついているのだと実感いたしました。

DRCヴォーヌ・ロマネは、グラン・クリュのような強烈な存在感で語るワインではなく、しなやかさと柔らかい香りの層で心をつかむタイプのワインです。それはまるで、山々に囲まれた甲府の静かな風景――時間をかけるほどにその奥行きが見えてくる、深く穏やかな魅力と重なるように感じます。光を当てて液面のラインを確認すると、安定した落ち着きがあり、キャップの張りやラベルの佇まいにも、時間を重ねた上質さが静かに映し出されていました。

このように大切に保管されてきたヴォーヌ・ロマネを当店へお持ち込みいただき、心より感謝申し上げます。