2025/11/27に、東京都豊島区にお住みの女性のお客様からDRC リシュブール 2004 750ml 13％を330,000円でお買取をさせて頂きました。

この度は、当店・池袋店へDRCリシュブールをお持ち込みいただき、誠にありがとうございます。池袋という街は、多くの人が行き交い、文化も年齢層も実に幅広い——ある意味、東京の“交差点”のような場所です。その分、ワインに求められる価値観も多様で、投資目的での所有から、特別な節目に開けるための一本まで、さまざまなお客様がいらっしゃいます。

今回お持ちいただいたリシュブールは、その池袋らしい“多様性の中心にありながら、強い個性を放つ一本”という印象でした。お客様が「ワイン仲間から譲り受けて、大切にキープしていたものなんです」と話してくださったとき、そこには軽やかな口調の中に、確かな信頼関係と特別な思いが込められていました。ワインの世界はしばしば人と人を繋ぎますが、リシュブールのような唯一無二の存在であればなおさらです。

池袋店では、ワインを“資産”として捉える方が比較的多く、銘柄の希少性や市場の動きに敏感なお客様が多い傾向があります。そうした背景もあり、店頭でも市場相場の解説や需要層の変化などを丁寧にお伝えしながら、査定の流れをご案内するよう心がけています。今回のリシュブールは、希少性の高さに加え、外観・液面ともに非常に良い状態で、査定員としても自信を持って評価できる一本でした。

店頭でボトルを拝見した際、まず目を引いたのはキャップの艶とラベルの整い方でした。池袋という街は人の流れが早い一方で、長く所有した品には特別な思い入れをしっかり注ぐお客様も多く、今回のボトルにはその“丁寧な時間の積み方”がしっかりと刻まれていました。ワインにとって保管環境は命とも言える要素ですが、ボトルの触り心地やコルクの沈み具合から、安定した環境で過ごしてきたことが明確に伝わり、非常に印象の良い査定となりました。

また、池袋店の特徴として、初めて高級ワインの買取を利用される方も多く、査定員としては透明性と安心感を何より大切にしています。今回のお客様も「どれくらいの価値があるのか気になって」と率直に質問してくださり、ボトルを手に取りながら、状態ごとの価値の違いをひとつひとつご説明する中で、ワインそのものに対する理解が深まっていくのを共に実感いたしました。

DRCリシュブールは“畑そのものが語りかけてくる”と言われるほどの重層的なワインで、一本の個性が驚くほど強く表れます。そのため、店頭で実物を細かく確認できる環境は査定にとって非常に重要です。ボトルのわずかな膨らみやガラスの厚み、ラベルのエッジの具合など、オンライン査定では決して把握できない部分まで正確に評価できます。今回のボトルは、それらすべての観点において高い水準を満たしており、まさにリシュブールらしい“気品と存在感”を備えた一本でした。

大切なお品を当店へお持ち込みいただき、査定員としても心より嬉しく思っております。