2025/11/28に、大阪府吹田市にお住みの女性のお客様からロマネコンティDRCリシュブール 2010赤ワイン 750mlを330,000円でお買取をさせて頂きました。

この度は、当店・江坂店へDRCリシュブールをお持ち込みいただき、誠にありがとうございます。江坂といえば、大阪の中心街にも近く、落ち着いた雰囲気の中に洗練されたビジネスカルチャーが息づく街です。仕事帰りに立ち寄られる方、週末のゆったりとした時間の中でワインと向き合われる方、そしてご家庭でも上質な時間を大切にされる方が多く、ワインへの接し方にも理性的でありながら温かなこだわりを感じることがよくあります。

今回お持ち込みいただいたリシュブールは、まさに江坂の街が持つ“上品さと静かな情熱”を映したような一本でした。カウンターに置かれた瞬間、ボトルから伝わる熟成の気配と落ち着いた存在感に、長い時間を経ても揺らがないリシュブール特有の品格が感じられました。お客様が「節目の時に自分への投資として買ったんです」と話してくださり、その飾らない言葉から、一本のワインに向けられてきた誠実な視線が伝わり、こちらまで気持ちが引き締まる思いでした。

ボトルを拝見すると、ラベルの紙質にはしっとりとした張りが残り、湿度による波立ちは見られず、キャップシールには均一な艶があり、ガラス面も美しい透明感を保っていました。江坂は都市機能が整い、住宅環境も良い地域であることから、ワインセラーによる保管をされる方も多く、今回の一本もそのような“合理的で丁寧”な扱われ方がしっかりと反映された状態でした。

査定の最中、お客様が「飲もうと思ったら忙しくなって、置いたままにしてしまった」と控えめに笑われていましたが、その“置いていた時間”こそがリシュブールの熟成を美しく進めていたのだと実感しました。江坂のお客様は、ワインに対する姿勢がどこか落ち着いていて、過度に飾らず、しかし本質をとても大切にされている印象があります。今回の一本も、背景と状態が調和しており、一本のワインとしての品格をしっかりと感じるものでした。

リシュブールは、静かに深く広がる味わいを持つワインです。派手な演出はせず、ゆっくりと向き合うほどにその奥にある複雑さが見えてくるタイプで、江坂の街が持つ“控えめで知的な落ち着き”とどこか通じるものがあるように思えます。光の角度を変えて液面を確認したときの落ち着いたライン、キャップの張り、ラベルの穏やかな佇まいなど、全体が時間と環境に恵まれて育ってきたことを示していました。

このように丁寧に保管されたリシュブールを江坂店へお持ち込みいただきましたこと、心から感謝申し上げます。