人々を驚かせたヨウジヤマモトとコムデギャルソンの「黒の衝撃」

人々を驚かせたヨウジヤマモトとコムデギャルソンの「黒の衝撃」

ヨウジヤマモトとコムデギャルソンという名のブランドを皆さんご存知でしょうか?知っている方も多いと思いますがその偉大な業績は意外知られていません。それは「黒の衝撃」。

2017.05.30

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ヨウジヤマモトのブランド


山本耀司というファションデザイナーが、1972年に設立したワイズという会社で展開されているブランドがヨウジヤマモト。独特なデザインセンスが特徴的で、アシンメトリーなカッティング方法を好んで制作しています。

服と服の間に空間をつくるような立体感のあるデザインがヨウジヤマモトのこだわり。素材によって、服の見せ方を表現するのが得意で、ドレープなどを自在に操るように服を仕立て上げています。さらには、メンズのイメージをレディースの服にも取り入れることで新たな価値観を生み出し新しい服を手がけているのです。

2017~18年秋冬コレクション ヨウジヤマモト


ヨウジヤマモトのコレクションが2017年1月19日に発表されたのだが、そこには定番の黒をベースにまとめたものから、ポイントカラーをあしらう独特なセンスが見出されていました。

黒がベースのジャケットには中央にモダンな人物のデザインが施されており、シャツの襟は長く先が細い作りとなっています。シンプルにも関わらず存在感をアピールしている黒のジャケットはブランドの魅力を引き出していると言えるでしょう。さらに、オレンジやブルーなどの曲線がマーブルに描かれたジャケットはポイントカラーを器用に使いこなしていました。

コムデギャルソンのブランド


1973年に設立されたブランドになります。ブランドのコンセプトデザインとも言えるのが、水玉、チェック、スパンコール、レース、チュールなどのポップで甘い女の子らしさが魅力のアイコン。メインとなるのは4ブランドですが、バッグや香水、服などすべてのブランドを合わせるとトータルで16ブランドにもなる、40年の歴史あるファッションブランドです。

「服の美」について言及することを惜しまないので、常に美しさをどう具現化していくかを模索しています。ハイセンスな美しさは、この探究心から生み出されているといっても過言ではないでしょう。

2017-18年秋冬コレクション コムデギャルソン


今回のコレクションでは、赤や黒、グレーや白などシックなカラーを多く取り入れていました。そして、丸みのある独特なフォルムにオブジェのようなアーティスティックな服の数々が目にとまります。体の特徴を捉えずにありとあらゆる箇所にコブのような丸みのある凹凸が服に組み込まれており、体型を気にすることのない斬新なデザインになっています。

他には、バルーンのような丸みある集合体にフリルが折り重なっているドレスが魅力的。腕の部分も全て隠してしまうという斬新なコーデになっています。

コムデギャルソンの服づくりに対する信念


コムデギャルソンは服の美に対する思いが強く、それは服作りの過程でも取り入れられています。アシンメトリーにするなどして服に立体感を持たせ大胆なシルエットを生み出しているのも服の美を追求するがゆえのこと。

カラーは白や生成り、茶やグレー、黒や紺などの比較的落ち着いたカラーをベースにしています。その分シルエットには大胆さを取り入れているので絶妙なバランス感が生まれ、まるで芸術作品のような服が仕上がるのです。

ファッション界を驚愕させた、「黒の衝撃」


当時、黒の衣装はタブーとされておりファッション業界で黒を使うことはありませんでした。重く、暗いイメージの黒は印象も悪く不吉なイメージだったのでしょう。しかし、ヨウジヤマモトとコムデギャルソンはそれを最大限に生かした新しい服を生み出したのです。

体の全身を黒で身にまとい、布切れ同然のカッティングを施し顔面は真っ白といったカラスのような漆黒の世界観を作り出したのです。これには世界中が驚きました。誰もがその美しさに見入ってしまったのです。ここから黒の服という概念が取り払われ他のブランドでも扱われるようになりました。


しかし、批判の声ももちろんありました。フランスのファッション誌などで不評を受けたのです。従来のイメージを覆すには批判もあって当たり前。ですが、パリではこれを黒の衝撃と名付けられファッション界に革命を起こしたのでした。

これまで日本のデザイナーは無名に近かったのですが、この黒の衝撃を受けてから世界に名を広めることとなったのです。ファッション界を大きく揺るがせたヨウジヤマモトとコムデギャルソンは日本のファッション界に大きな影響を及ばした偉大なブランドとも言えるでしょう。

常に革命を巻き起こすブランド


無名に等しかった日本のブランドが、たった一つの出来事で世界中を騒がせ革命を起こしたのですが、服に対する熱意があってこそなし得たのだと思います。

常に服の美を追い求め、新しいシルエットを模索し続けるのは、単に服作りが楽しいだけでは成り立ちません。服をアーティスティックに考えるハイセンスさが求められる上に、常に次世代を超えていく能力が必要なのではないでしょうか。

これからもコレクションを通じて斬新な服を披露していくことかと思いますので今後の進展を楽しみにしていきましょう。

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