数々の転機を境にして見事に勝ち進んできたモンクレールの軌跡

数々の転機を境にして見事に勝ち進んできたモンクレールの軌跡

丈夫でありながら美しいシルエットで有名なモンクレールというブランドがどのように誕生し、その名を世界に広めていったのかを知って頂ければ幸いです。

2017.03.24

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フランスのアルプスグルノーブル郊外の小さな村で創業


フランス発のファッションブランドである、モンクレールは1952年にフランスのアルプスグルノーブル郊外の小さな村、Monestier de Clermont(モネスティエ・ドゥ・クレルモン)でレネ・ラミヨンとアンドレ・バンサンが創業しました。その地名の一部であるMON CLERを合わせてMONCLER(モンクレール)と呼ばれています。元々は、テントやシュラフ、ウェアといった登山家の為の装備用品を製造しており、工場で働くスタッフの防寒用に作った手足を出せるシュラフが今日のダウンウェアの原型と言われています。

リオネル・テレイをテクニカルアドバイザーに迎えて開発

  画像出典:(C) fotolia.com

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モンクレールは、フランス人として初めてヒマラヤ登頂に成功したリオネル・テレイをテクニカルアドバイザーに迎えて、軽量で保湿力に優れ、機能的なダウンウェアを開発しました。

1954年のイタリアのカラコルム登頂隊、1955年のフランスのマカル登頂隊、1964年のアメリカのアラスカ遠征隊にウェアを提供するなど、ほどなくして世界の登頂家達から絶大な支持を得るようになりました。

1960年代後半には登山用のダウンウェアで培ったノウハウを生かしてスキーウェアにも進出していきました。これをきっかけとして、1968年のグルノーブルで行われた冬季オリンピックではフランスのアルペンナショナルチームの公式スポンサーに認定されることで、その名が広まっていきました。この時にフランスの国鳥である「オンドリ」がモンクレールのシンボルマークとなり、商標として使用されるようになります。

登山家やスキーヤーのための洋服作り

  画像出典:(C) fotolia.com

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1980年代には登山家やスキーヤーのために、パリのセレクトショップなどでMONCLER(モンクレール)のダウンジャケットが販売されるようになり、モードとして脚光を浴びることとなります。

製品も次第に拡大されていき、ポロシャツなどのサマーウェアも発表されます。冬だけではなく、シーズンに合わせた商品展開を拡大させることでファッション界に新たな改革をもたらしていきました。さらには1990年代後半からラグジュアリーにも進出していきます。「バレンシアガ」や「ジュンワタナベ」などのブランドとのコラボレーション企画も行われました。ダウンウェアでありながら細身に見えるシルエットラインやカラフルで鮮やかなデザインなど、ファッション性を意識したものが増えていきます。ファーやレザーを使用した贅沢なダウンウェアも展開されていきました。

高級ライン「ガム・ルージュ」「ガム・ブルー」を発表


2006年にはMONCLER(モンクレール)の最高級ラインとして「ガム・ルージュ」。2008年はトム・ブラウンを迎えて新ライン「ガム・ブルー」がスタートされました。(フランス語で“青ライン“を意味します。)

2010年には、モンクレールを創設したフランスの村名が由来でスキーウェア、シティウェア中心のモンクレールグルノーブルを発表。多くのラインを手がけていきました。現在ではヨーロッパをはじめとするセレブ御用達の高級ブランドとして世界でも高い知名度と愛用者を持ち、ダウン界のラグジュアリーブランドとして確固たる地位を築いています。

モンクレールブランドの特徴


モンクレールの特徴は「確かな品質」と「ファッション性」です。世界の最高峰と言われる山へと登山家たちを導き、帰還させた機能性と多くの層に満足を与えるデザイン性は他にはない強みとなっていたことでしょう。クラシカルで最先端のいくファッション性にはモンクレールならではのセンスを感じさせます。さらに、こだわり抜いたダウンには最高ランクと言われるグースが使われています。登山家たちが軽くて保湿性に優れたモンクレールのダウンに目をつけたのもうなずけますね。まさに、品質とファッション性に力を注いだこだわりの感じられるブランドと言えるでしょう。

ダウンジャケットの特徴


さて、こだわりのあるモンクレールのダウンの秘密はどこに隠されているのでしょう。

ダウンジャケットに使われているグース(がちょう)の産毛は各部位ごとに1g単位で決められています。職人一人一人の手作業によって丁寧に作られているのです。また中綿に使われている羽毛は4Flocons(キャトル・フロコン)と呼ばれるAFNOR(フランス規格協会)が規定する最高ランクのダウンを使用しています。このダウンは供給量が限られており、
1羽から取れるのはわずか30gなので、大量生産はできません。それほど高価な品なのです。ですから、保湿性が非常に高いにも関わらずとても軽いため、包み込まれるような着心地となっているのが特徴です。登山家たちにとっては、少しでも重さを軽減してかつ、暖かいダウンは重宝されたことでしょう。

さらにダウンジャケットでありながらそのシルエットを重要視することによって、体のラインを美しく見せているのもモンクレールならでは。機能性だけではなくファッショナブルで気品のあるその見た目と着心地は多くのファンが魅了されました。もし、このファッション性がなければここまで拡大することはなかったかもしれません。登山家やスキーヤーだけではなく幅広い視野で物事を見ることができたモンクレールブランド。セレブ達にも愛用されるのが納得いきますね。

最後に

いかがでしたでしょうか?モンクレールというブランドがどのように誕生し、その名を世界に広めていったのかを知っていただければ幸いです。数々の転機を境にして見事に勝ち進んできたのですが、そこには登山家たちとのドラマもあったことでしょう。多くの困難をくぐり抜けてきたからこそ今のような知名度になったことは言うまでもありません。誇るべきブランドです。

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