ルイ・ヴィトンはなぜ世界のトップブランドになったのか?

ルイ・ヴィトンはなぜ世界のトップブランドになったのか?

旅行用トランクの製造を専門に扱う店として創設された「ルイ・ヴィトン」。トランクはヨーロッパ中の王族が競うようにオーダーするようになり人気が高まりました。

2017.02.16

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旅行用トランクの製造を専門に扱う店として創業

©LOUIS VUITTON
  画像出典: vogue
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旅行用トランクの製造を専門に扱う店として創設された「ルイ・ヴィトン」。最初は「グリ・トリアノン・キャンバス」というトランク製造業者と荷造り職人として地道に腕を磨いていました。次第にフランス王室から注文を受けるほどの一流職人となります。そして、1854年に世界初となる旅行用鞄の専門店をパリに創業することをきっかけとして有名になっていきます。平らなトランクが評判を増すとともに、ジャポニズムブームとして家紋をきっかけにあの有名なモノグラムを誕生させるのです。

平らなトランクの考案により名声が上がる

  画像出典: fashion-press

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ルイは当時、当たり前の素材であった豚皮から、軽くて防水加工を施した「グリ・トリアノン」という素材を使ったトランクにしました。馬車がメインの交通手段であった当時は画期的なものとして受け入れられていきます。さらに、当時のトランクはふたの部分が丸いのですが、これは雨が降ったときに水が下に落ちやすいという理由で採用された構造です。ルイはトランクを馬車に適した従来の丸いものから、上積みできる平らなトランクを考案。この時代、急速な輸送技術の発達に伴い、ルイが考案したトランクの需要が拡大していきます。

ルイ・ヴィトンのトランクの評判は、ナポレオン三世皇妃ユウジェニーが旅行用衣装箱を発注するまでに拡大していきました。それがきっかけとなり、ヨーロッパ中の王族が競うようにルイ・ヴィトンにオーダーするようになり、ルイ・ヴィトンの名声は一気に高まったのです。

日本ブームと「ダミエ」の繋がり

  画像出典: jp.louisvuitton.com

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1880年、初代ルイのアトリエを息子のジョルジュ・ヴィトンが継承。その頃に同時に問題となったのが模倣品の横行です。ヴィトンの評判、機能性は人気が高く、同業者によるデザインだけを真似た粗悪な模倣品が市場に出回っていました。それに対抗するために常に新しいデザインを考え続けなければならなかったのです。

模倣品の対抗手段として新しい商品デザインを求められたジョルジュは、日本の市松模様からの影響を受けて「ダミエ」を発売。多くの支持を獲得しました。当時はジャポニスムに沸騰していたパリ。1878年の万国博覧会がきっかけで、マネやモネ、ゴッホなどの芸術家も虜となった日本文化ブームの真っただ中でした。そしてジョルジュもジャポニスムに影響を受けて「ダミエ」を考案しました。

ところが「ダミエ」もすぐに模倣されてしまいます。「ダミエ」のデザインは斬新でしたがシンプルだったので、鞄を職人の手書きで商品にデザインを施していた容易なものは簡単に模倣品を作られてしまうのでした。

モノグラムの誕生

  画像出典: jp.louisvuitton.com

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一向に止まらない模倣品の横行に、ジョルジュは生産効率よりも、より工夫された斬新なデザインが必要だと考えました。ダミエの模倣品が出回ってきたことから、ヴィトン社はそのトレードマークとなる布地を新たに発表しました。モノグラム・ラインと呼ばれることになるその模様は、日本の家紋からヒントを得たといわれている『花』のモチーフを複雑に織り交ぜることによって偽造防止を狙ったとされています。また様々なシンボルと共にルイ・ヴィトンを示す「LV」というマークが描かれています。

「モノグラム」はその複雑なラインを職人がひとつひとつ描き上げるため、同じものを作りあげる事は困難であり、以降同業による模倣品を激減させる事に成功しました。当初の目的を達成しただけではなく「モノグラム」はパリで瞬く間に人気を博し、大ベストセラーとなります。これはアトリエにとって更なる飛躍のきっかけとなった鮮烈な出来事でした。現在でもルイ・ヴィトン売上のうち約60%を占めるモノグラムシリーズ。模倣品との差別化で生み出された革新的なデザインは、色あせることなく創意工夫の精神として脈々と引き継がれています。

  画像出典: jp.louisvuitton.com

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いかがでしたでしょうか?

ルイ・ヴィトンの栄光には多くの困難を乗り越えてきた力強さと、日本が強く影響をもたらしていたのですね。定番となっているモノグラムが日本の家紋をイメージされて作られていたとは驚きです。日本にも海外を惹きつける魅力があったのですね。これからも進化をし続けるルイ・ヴィトン。その素晴らしさの秘密が感じることができたかと思います。

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