カレンダー機能ってほんとに必要なの?

そもそもカレンダー機能って必要なの?ってところから考えてみます。筆者の主観ですが、世の中で流通している機械式時計の約7割近くに何かしらのカレンダー機能が付いています。

いちばん多いのは日付表示です。毎日着ける時計に日付表示機能があれば便利といった考えから、それと流通しているムーブメント自体に日付表示機能が付いているこの2つの理由からです。

デザイン上はないほうがバランスが取れる場合もあるので、あくまで機能として便利と捉えられています。

デイト(日付)表示について

カレンダー機能で最も多くの時計に搭載されているのはデイト表示です。デイト表示には方式が2つあり、1~31の日付が書いてある窓の表示が1日ずつ変わっていく標準のデイト表示方式。

それから1~31の日付がインデックスのように一周しており、一日ごとに針が日付を指し示すポインターデイト方式があります。

標準のデイト方式には1の位と10の位とが別の窓で表示するビッグデイト方式もあって視認性に優れています。

デイデイト(日付・曜日)表示について

デイデイト表示にも方式が2種類あります。どちらも窓で表示する方式で両方とも3時位置に窓があるものと、曜日は12時位置に日付は6時位置にあるものが一般的です。

曜日表示には”SUN””MON”のように3語で表現する部分がフランス語のタイプもありますが、日本で手に入れることは難しい場合が多いです。

デイデイト機能そのものはカレンダー機能の中でも比較的珍しい部類に入ります。1ブランドに1種類あればいい程度です。

トリプルカレンダー

トリプルカレンダーはカレンダー機能の中でも人気の高い機能です。ポインターデイトと12時位置に曜日と月の表示窓があり、クラシックなデザインとの相性がいいです。

ムーンフェイズと組み合わされるパターンも多く、トリプルカレンダームーンフェイズといえば、多くのブランドのアイコンモデルの一つになっています。

コンプリートカレンダーと呼ぶこともありますが、パーペチュアルカレンダーと混同しないように気をつけましょう。

アニュアルカレンダー

アニュアルカレンダーはかなりハイエンドなモデルにしか搭載されない機能です。ここまで紹介したカレンダー機能はすべて30日と31日の区別、2月の28日までの区別をしてくれません。

しかしアニュアルカレンダーは閏年の2月29日だけ自分で設定し直すだけで済みます。それ以外はすべて自動で切り替わるようになっており、ほぼ完ぺきなカレンダー機能といえるでしょう。

ムーブメントの複雑さ、高価さはつきものなのでなかなか手に入りにくい点だけがネックです。

パーペチュアルカレンダー

パーペチュアル(永久)カレンダーはまさしく永久。カレンダー機能の調整は一切不要です。正確に言えば100年に1度、閏年なのに2月28日までしかない年がありその日だけは修正が必要です。

100年に1度の例外はともかく、限りなく完璧なカレンダー機能です。

パーペチュアルカレンダーはアニュアルカレンダーを上回る複雑さと高価さのため、技術・資本自慢として造られるケースもあるほど。いつか手にしてみたい時計の一つでしょう。

まとめ

様々なカレンダー機能をまとめました。一般的にはデイト、トリプルカレンダーがほとんどですがもっと奥深くまで時計を知っていくと、カレンダー機能の頂点であるパーペチュアルカレンダーに行きつきます。

展示会やイベントなどでも目玉商品として扱われるほどなので、なかなか目にする機会は多くないかもしれませんがぜひ一度見ていただきたいと思います。

とはいえ通常使う分にはトリプルカレンダーまでで充分です。カレンダー機能付きと時計を考えるときには参考にどうぞ。