グッチを輝かせる名デザイナーアレッサンドロ・ミケーレの世界

グッチを輝かせる名デザイナーアレッサンドロ・ミケーレの世界

生粋のグッチデザイナーではない彼がなぜ大役に抜擢されたのか?そこを含めて今回は、アレッサンドロミケーレ氏について解説していきます。

2017.03.29

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

はじめに…


2010年代に突入すると、有名ブランドのデザイナーの多くが世代交代を始めました。「クリスチャン・ディオール」「ランバン」「バレンシアガ」といった有名ブランドも続々と、既存のデザイナーから新人へシフトチェンジが進められているのです。しかし、世代交代のニュースで世間を驚かせたのは、上記のブランドではありません。

私達も良く知る高級ブランド「グッチ」が、クリエイティブ・ディレクターのフリーダ・ジャンニーニ氏から外様だった「アレッサンドロミケーレ」氏に変更されたのです。生粋のグッチデザイナーではない彼になぜ白羽の矢が立ったのか?そこを含め、今回はアレッサンドロミケーレ氏についても解説していきます。

アレッサンドロミケーレはどんな人物?


アレッサンドロミケーレ氏は、1973年にイタリアのローマで誕生しました。ローマのファッションスクールに在籍しており、そこでは他の生徒とは違う独特の世界観を生み出し続けました。その作品の数々に、同期・先生から一目を置かれ、彼の才能は今後のファッション業界を大きく変化させるのでは?と大いに期待されるほどです。

かくして、ローマのファッションスクールで輝かしい成績と作品を残した彼は卒業後、有名ブランド「FENDI」に就職しました。そこでは「シニア・アクセサリー・デザイナー」として腕を振るい活躍していたものの、彼が目指すものとは少々異なっていたのです。(とはいえ、FENDI時代に培った技術力は現在のグッチでも大いに活かされており、独特の世界観×FENDIの技術力によって彼にしか出せない作品が続々と誕生しています)このまま、彼のデザイナーとしての人生は幕を下ろすかに見えましたが、彼の高い技術力と独創的な世界観を見逃すものはいませんでした。

2002年にトム・フォード氏のスカウトによりグッチの一員に!

アレッサンドロミケーレに目をつけていたのが当時、グッチのクリエイティブ・ディレクターを担当していた「トム・フォード」氏でした。グッチをこよなく愛する方でしたらご理解いただけると思います。トム・フォード氏は、他のデザイナーとは異なる世界観と独創的な考えを持っており、作成する全てのものがどれも魅力的なデザインを持ちます。

彼が在籍している頃には、グッチは数々のデザイン賞を受賞しており、正にグッチ全盛期を支えた人物ともいえます。(ちなみに、当時のグッチの全盛期を「トム・フォード・シンドローム」と語られることもあります)そんな彼が、アレッサンドロミケーレに目をつけたのは2002年のことでした。アレッサンドロミケーレの確かな技術力と、枠に縛られない独創的且つ個性的なセンスにトム・フォード氏を唸らせたのです。そして、彼をFENDIから引き抜き、グッチの世界へ連れて行きました。

アレッサンドロミケーレがグッチで才能を開花


アレッサンドロミケーレ氏がグッチへ入社すると、今まで眠っていた彼の更なる才能が続々と開花していきます。例えば入社4年目の2006年には、グッチのレザーアイテムの殆どをデザインする「デザイン・ディレクター」に就任。2011年5月には、グッチの総合的なデザインを携わる「アソシエイト・クリエイティブ・ディレクター」にまで上り詰めたのです。また彼の才能は留まることを知らず、アパレル関連のみならず、インテリアデザインにも挑戦しています。その情熱が認められ、2014年9月には「チャード・ジノリ」のクリエイティブ・ディレクターも兼任するほどに成長しました。

そして遂には、2015年にグッチ全般のデザインを担当する「クリエイティブ・ディレクター」の地位を確立したのです。確かにアレッサンドロミケーレ氏は、生粋のグッチ社員ではなく他のブランドから引き抜いた、言わば外様のような存在でした。しかし、トム・フォード氏の目に狂いはなく、今やグッチを支える重要人物にまで成長しました。今後、彼がどのような作品を生み出し、私達を楽しませてくれるのか大いに期待しましょう。

アレッサンドロミケーレの作品が2015年にコレクションデビュー!


アレッサンドロミケーレが手掛けた作品は、2015年2月25日にミラノで開催された、2015-16年womens秋冬コレクションにて遂にデビューを果たしました。その作品を1つ1つ見ていくと、私見となりますが、アレッサンドロミケーレとは感じさせないどこか落ち着いたデザインをしています。やはり初めてのコレクションデビューのため、お世話になったトム・フォード氏含む前任の方々に敬意を払い、あえて斬新なものにしなかったと思われます。

しかし、彼のコレクションの数々は、落ち着いたものの中に彼自身の持ち味を大いに活かしています。枠にとらわれない自由な発想を敢えて、前面に押し出さず内側から滲み出るような、なんとも言えない不思議な印象を醸し出しているのです。この発想は、トム・フォード氏含め、歴任したクリエイティブ・ディレクターが出していない持ち味と言えるでしょう。

グッチと言う歴史あるブランドでありながら、関係ないといわんばかりに、表面ではなく内面に自分の世界観を上手に表現したコレクションの数々。このようにできるのは、もしかしたらアレッサンドロミケーレのみできる、技なのかもしれません。

最後に…

最後になりますが、アレッサンドロミケーレは今もなお、グッチのクリエイティブ・ディレクターとして、数々の魅力的なアイテムを世に輩出しています。
もちろん、男性・女性を問わない幅広いジャンルに対応し、どれも目の肥えた方々を唸らせる逸品を作り続けています。現在、彼が生み出した作品の数々は、グッチの正規店や百貨店等で見かけることができます。気になった方がいましたら、是非とも足を運び、彼にしか出せない独自の世界観を存分に味わってきましょう。

pagetop