メンテナンスはきちんとしておく

まず基本中の基本ですが、日々のメンテナンスをしっかりしておくことが大事です。査定は基本的には“状態”を見られます。

ここで言う“状態”とは具体的には
・時計の外装キズ(ラグ、リューズ、ベゼル、ケース、風防、裏蓋、ベルト、取り付けのバネ棒)
・内装(文字盤が日焼けしていないか、欠けがないか、ズレていないか、針が曲がっていないか、外れていないか、針ズレを起こしていないか、着色や青焼きが剥がれていないか、インデックスが外れていないか、ズレていないか、ロゴやモデル名が剥がれていないか、ムーブメントがズレていないか、キズがないか、ネジが外れていないか)
など多岐にわたります。

もっとシンプルなところでは動作しない機能がないか、落としたり当てたようなキズがないかが大きな部分です

使うほど安くなる査定額

つまりメンテナンスとは修理することではなく、新品の状態をどう維持するかということです。新品に近い程高く売れますから、買った後に一度も使わずに綺麗に取っておいたなら高く売れます。むしろ貴重なモデルであればデッドストック品として希少価値が上がり、買う時よりも高く売れるかもしれません。

とはいえ通常通り時計を使っていく中で、メンテナンスとは何をすればいいのか?簡単にまとめます。
・できるだけ衝撃やキズが付かないように着けるシーン・外すシーンを使い分ける
・水分はサビや汚れの原因になるので、水場や雨の日の使用は避ける
・調子の悪い部分(時間がくるいやすいなどでも)があれば、保証期間内に調整してもらう
この3つをしっかりするだけで時計が長持ちします、つまり高く売れます。

特に外装に関わる上の2つが大事です。心掛けだけでできる部分なのでもしその時計を手放す可能性があるかもと思っているなら、なおさら大事に使った方がいいです。

付属品は漏れなくつけて売る

ここもメンテナンスに関連する部分ですが、新品に近い程査定が高くなるので付属品を揃えておくことも重要です。

具体的には専用BOX、ブレスタイプであれば長さ調整をした際のブレスコマ、保証書(必ず必要になります)、機能説明書、メーカータグ(あればなおよい)、限定モデルであればノベルティ等が綺麗であるほど査定価格も高くなります。特にブレスコマ、保証書については再販する際に買い手がつきやすいのでそれぞれで1万円近く査定価格に差がつくことも。

タイミングが大事

基本的には古くなるほど査定価格は安くなります。シンプルに高くなるのは最新モデルです。要するに買い手がつきやすいかどうかの視点です。

しかし一部例外があります。限定モデルだったり、非常に人気が高く流通が間に合っていないモデルは“発売当時よりも高く売れる、プレミアがついている”ものになります。

例えばロレックスのコスモグラフデイトナは毎年のように流通量が少なく、手に入れること自体が困難です。特に2016年モデルは2000年に自動巻きへ切り替えを行う前のモデル、つまり手巻きモデルのオマージュデザインになっています。今までのデイトナを追っていたフォロワーからはあの時の感動が再びよみがえるわけですね。もちろん欲しい人が続出し、日本国内で買うことが出来る人は非常に少なかったようです。

ハリウッドスターでありレーサーでもあった“ポール・ニューマン”が初めて奥様にプレゼントされたデイトナがこのモデル。ムーブメントはバルジューCal.727で生産終了までの20年間、ロレックスの屋台骨を支えた名機の一つが搭載されています。このモデルは現在でも非常に人気が高く、状態がいいものでは流通価格が1,000万円を超えるものもあります。

キャンペーン期間を見逃すな

タイミングが重要、にもう一つ意味があります。それはキャンペーン期間中に売るということ。その多くが春にキャンペーンを行います。引越の準備中に決心がついた人、昇進して新しい時計が欲しいから古い時計を売りに出したい人、いろいろですが春に中古市場は盛り上がりをみせます。

どこの中古ショップもいいモデルを買い取りたいとなればキャンペーンを行いますから、そのタイミングをねらうことで更に1~2万円はプラスできます。

まとめ

時計を査定にだすまでのコツを3つのポイントで紹介しました。高い査定をねらうにはもっと細かいこともあるのですが、手間と査定アップの度合を考えると、この3つを押さえておけばかなり高い査定が見込めます。

気になるようなら、見積もりだけでもとってみるのもいいかもしれません。その時計、案外プレミアがついているかもしれませんよ?