ウイスキーの味の特徴を知る
まず、ウイスキーに合う料理を見つける場合、ウイスキーの味わいの特徴を知ることが大切です。
ウイスキーはブドウなどの果実を原料としたブランデーと、穀物を原料としているモルトウイスキー、とうもろこしなどを原料とするグレーンウイスキーがあります。原料となる醸造酒の香味を蒸留器で獲得する製法となっているために、香りが強く、樽熟成が基本なので複雑性があるまろやかな味わいです。
また、モルトやグレーンに関しては、ピート香といった燻製の香りも原料や樽由来で付いてくるため、スモーキーな香りがあると理解しておきましょう。
どういった飲み方をするか
ウイスキーの種類が分かったら、次は飲み方です。ウイスキーは基本的にアルコール度数が高いために、割って飲む飲み方が一般的です。水割り、ソーダ割りのハイボール、ジュースなどで割ったりと飲み方も多種多様です。
ウイスキーの香りの成分を確認すると、酢酸エステルが最も多く、乳酸エステル、カプリル酸エステル、カプリン酸エステルなど、フルーツ様の香りの成分が多く含まれています。そのため、こういった香りを活かした割り方で飲むと、バランス良い味わいを楽しむことができるようです。
基本はウイスキーの味を邪魔しないもの
ウイスキーには数多くの香りの成分があるようですが、仮にストレートで飲むと樽由来のスモーキーな香りを感じることができると思います。
そして、果物の香りが豊富にあるので、ウイスキーの香りを邪魔しないような、そういったおつまみを用意すると良いということになります。日本酒や焼酎、ワインと違ってアルコール由来の強い甘みもプラスされるので、個性が強いお酒です。脂っぽいものや、用に塩辛いものなど、こういったものとは基本的には相性が良いとはいえず、できるだけシンプルな味わいのものが良いようです。
ウイスキーとナッツ類
ウイスキーとの相性が良いおつまみといえば、やはりナッツ類となります。ナッツ類はウイスキーの香り、またまろやかなテイストを邪魔しない優秀なおつまみです。
ただし、あまり無味無臭のナッツをチョイスすると、口の中に苦みを残してしまうだけなので、軽く塩味があると良いかもしれません。ほのかな塩味がウイスキーの甘みを引き立たせてくれ、香りの邪魔もしないので良く合うのではないでしょうか。小粒のものが特に良さそうです。
ウイスキーとドライフルーツ類
日本酒とドライフルーツ類を合わせる人はいませんが、焼酎やウイスキーのような蒸留酒となると、ドライフルーツ類もつまみとして合わせやすくなるようです。
甘みを呈するドライフルーツやトウモロコシを挽いて作られるコーングリッツを含んでいるものは、ウイスキーの揮発性分などをまろやかにしてくれます。揮発性や不揮発性の香りの成分は、時に個性が強過ぎてしまうこともあります。それらをまろやかにする作用があるのが、ドライフルーツ類といわれています。
ウイスキーと魚介類
ウイスキーと魚介類が合うとは想像もつかない方が多いようですが、実は案外ウイスキーは魚介類との相性が悪くありません。やや個性の強いアンチョビであったり、スルメの網焼き、シーチキンなど、こういったものにスパイスをふりかけたものはスコッチウイスキーには良く合います。
ウイスキーのなかには、沿岸部で作られているものが多く、そうした潮風の香りをほのかに感じられるものは、こういった魚介類との相性も大変良いといわれています。ただし、お刺身やただの焼き魚のような和食には難しいようです。
ウイスキーとチーズ類
チーズは、多くの酒類と合わせやすい、おつまみ界の万能選手です。味わいのサッパリとしたプロセスチーズはもちろん、やや香りなどが強めのブルーチーズなどでも、ウイスキーのまろやかさが臭みをカバーしてくれるので安心です。
また、ウイスキーは乾きものに大変合うお酒ですので、クラッカーなどの上に柔らかめのチーズを乗せておつまみとすると、最高の相性を示します。クラッカー×チーズはウイスキーにとって、トップ5に入るおつまみといっても良いでしょう。
ウイスキーとスモーク系
冒頭の方で、ウイスキーは燻製の香りがするので、こういった製造工程を経たおつまみとは合いやすいとお伝えしました。グリルなどでやや焦げのついたものであっても、ウイスキーであればマッチングするので、スモーク系の肉類や魚介類はとても合いやすいようです。
例えば、鮭トバという食品がありますが、これをグリルでしっかりと炙って塩を振りかけると、大変ウイスキーと合います。日本人であれば、こういった粋な合わせ方も良いのではないでしょうか。
調味料とウイスキー
ウイスキーとおつまみをはずれなく合わせたいのであれば、調味料にこだわっても良いでしょう。例えば脂っぽさのあるフライ系などですが、それを直接合わせるとややウイスキーのまろやかさをダメにしてしまいます。しかし、そこにトマトケチャップやチリソースなどをかけるだけで、ぐっとウイスキーとの相性が良くなります。
ただし、揚げたてのカラっとした風味があるものでないと、ウイスキーの香りとリンクしない部分があるので、揚げたてが食べられる店鋪であれば合わせてみても良いでしょう。
ブランデーはチョコレートがおすすめ
お酒と料理を合わせる時に、衝突必至のものではなく、ウイスキーの香りの成分に着目して選んでみると良いのではないでしょうか。例えば、白ワインであれば、グレープフルーツ系の香りの成分を含む品種は柑橘系を絞った料理が必ず合います。
このように、ウイスキーを飲んだ時に感じた香りをヒントに、食材を探していくと成功率が上がります。もちろん、お酒と料理の相性には嗜好があるので絶対はありませんが、いろいろと共通点を見つけながら楽しんでみるのも悪いものではありませんよ。
ウイスキーの香りと合わせてみよう
お酒と料理を合わせる時に、衝突必至のものではなく、ウイスキーの香りの成分に着目して選んでみると良いのではないでしょうか。例えば、白ワインであれば、グレープフルーツ系の香りの成分を含む品種は柑橘系を絞った料理が必ず合います。
このように、ウイスキーを飲んだ時に感じた香りをヒントに、食材を探していくと成功率が上がります。もちろん、お酒と料理の相性には嗜好があるので絶対はありませんが、いろいろと共通点を見つけながら楽しんでみるのも悪いものではありませんよ。
古物商許可証取得。酒類販売責任者。
株式会社ストックラボの鑑定責任者、真贋査定士、及び出張買取責任者。 複数の買取会社でウイスキー・ワイン・日本酒・焼酎・ブランデーなどの幅広いお酒の買取鑑定・査定を行ってきた鑑定士歴7年のエグゼクティブバイヤー。