ブランデー業界屈指の名門レミーマルタン

「ヘネシー、クルボアジェ、カミュ、レミーマルタン。」名前を聞くだけで芳醇な香りと甘い口当たりが思い出される、特別な時や自分へのご褒美として嗜みたいブランデー。

数多くある銘柄の中でも、ブランデー業界屈指の名門であるレミーマルタンは高級なブランデーとして知名度が高く、甘い香りが心地よい、濃厚で深い味わいに酔いしれる日本人のファンも多いです。そんな日本でも人気のあるレミーマルタンの、味わいより深い歴史について紹介していきます。

レミーの誕生

1695年2月、レミーマルタンの創業者であるレミーはルイヤックの小さなワイン商に産まれ、小さい頃から稼業である父のワインづくりを手伝っていました。そして下積みを経て1724年、29歳の時に「レミーマルタン」社を創業します。

広大な土地・商いへの情熱・ワインづくりの技術という3つの武器と、所有地を拡大したいという野心を原動力に、「レミーマルタン」を業界屈指の会社にすべく手腕を振い、溢れる商才を開花させたのです。

コニャック最高級のぶどうを厳選

レミーのこだわりはまず畑から始まります。原酒ブレンドはコニャック地域の高品位である「グランド・シャンパーニュ」及び「プティット・シャンパーニュ」と呼ばれる2地区の畑のみから取れるぶどうを厳選して使うことに徹しました。

コニャックとは

まずコニャックについて簡単に説明すると、南西部のコニャック地域で作られたぶどうを原料としたブランデーのことを指すのですが、この地方で作られたぶどうを原料としたものは、最高級に美味しいブランデーであると世界中から絶賛されています。

6つのランク

その最高級に美味しいとされるコニャックですが、実はさらに6つのランクによって区分されており、

1.グランド・シャンパーニュ
2.プティット・シャンパーニュ
3.ボルドリ
4.ファン・ボア
5.ボン・ボア
6.ボア・ゾルディネール

これら6ランクは上にいくほど高品位な産地と評されていて、一番上にランク付けされている「グランド・シャンパーニュ」で採れるぶどうは大変希少価値が高いとされています。

素材に妥協しないレミーのブランデー

そしてその最高級のぶどうと次点のプティット・シャンパーニュのぶどうしか使っておらず、かつグランド・シャンパーニュの割合が50%以上のものを「フィーヌ・シャンパーニュ」と呼びますが、レミーマルタンにおいては原料を「フィーヌ・シャンパーニュ」のみに限定しているのですから、素材に妥協しないレミーのブランデーに対する情熱が感じられますね。

リーズ蒸留法

そして次にブランデーの蒸留法にもこだわります。ブランデーの一般的な蒸留方法は、底に沈殿したブドウのかす(リーズ)をろ過した後に蒸留しますが、レミーはそれをろ過せずに2度蒸留します。

これがレミーマルタン独自の伝統的な蒸留法であり、リーズ蒸留法と呼ばれています。リーズをろ過した後に蒸留する方が効率良いのですが、レミーはそれを良しとせずあえて時間がかかるリーズ蒸留法を選びました。

リーズ蒸留法は手間がかかるぶん、ブランデーに香り付けする際に重要なアミノ酸をたっぷり含ませることが出来ます。丁寧な蒸留によってアミノ酸を豊富に含んだリーズは、芳醇な香りと濃厚で深い味わいを含んだ原酒へと変化し、他のブランデーにはないレミーマルタン独自の世界を確立したのです。

フランスにとって必要不可欠な存在

当時のレミーマルタンの人気を知る話としてこんな一節があります。「1738年にフランスは食物不作による深刻な食糧難に見舞われ、ルイ15世は対策の一環としてぶどう栽培を削減したが、レミー・マルタンだけはぶどう畑拡大を許す特権を授った。」1724年の創業からわずか14年で、既にフランスにとって必要不可欠なものと評価されていたことがわかりますね。

レミーマルタンのランク

レミーマルタンといっても色々ランクがあります。手軽に購入出来るものから、なかなか手に入らない高額なものまで様々ですが、通常ラインナップは次の通りで、下にいくほどランクは高くなります。

· レミー・マルタン・VSOP
· レミー・マルタン・クール・ド・コニャック
· ミーマルタン クラブスペシャル
· レミー・マルタン・ナポレオン
· レミー・マルタン・XO エクセレンス
· レミー・マルタン・ルイ13世

ナポレオン

もともとこのバカラボトルに詰めて出荷されるようになったのは、4代目のエミールの「ルイ13世をレミーマルタンの中で最も美しいボトルに詰めて世に送り出したい」という想いからでした。このバカラボトルのオリジナルは、はるか昔キリスト教のカトリックとプロテスタントの紛争跡地から発見されたものと言われています。

ルイ13世王朝期のルネッサンスの影響を色濃く受け、フランス王家の紋章が入っているこの華麗なボトルを一目で気に入ったエミールは、レミーマルタンの中で最高級土壌のグランド・シャンパーニュから生まれる極上のコニャックだけを詰め、最も高貴なブランデーとして『ルイ13世』の名でリリースしたのです。これが「いつかルイ13世を!」とブランデーファンが憧れる理由なのです。

最も高貴なブランデー『ルイ13世』

もともとこのバカラボトルに詰めて出荷されるようになったのは、4代目のエミールの「ルイ13世をレミーマルタンの中で最も美しいボトルに詰めて世に送り出したい」という想いからでした。このバカラボトルのオリジナルは、はるか昔キリスト教のカトリックとプロテスタントの紛争跡地から発見されたものと言われています。

ルイ13世王朝期のルネッサンスの影響を色濃く受け、フランス王家の紋章が入っているこの華麗なボトルを一目で気に入ったエミールは、レミーマルタンの中で最高級土壌のグランド・シャンパーニュから生まれる極上のコニャックだけを詰め、最も高貴なブランデーとして『ルイ13世』の名でリリースしたのです。これが「いつかルイ13世を!」とブランデーファンが憧れる理由なのです。

XO エクセレンス

たまには上品なブランデーで優雅な時間を過ごしたい、そんな方に味わって頂きたいのがXOエクセレンスです。このブランデーは平均熟成年数23年、最長37年物という長い期間熟成させた原酒を厳選ブレンドした贅沢な逸品で、柔らかで甘い口当たりに濃厚なコク、しかし辛口という、ブレンドならではの味の多重奏を楽しめます。

また美しいガラスボトルで「ブランデー感」がよく出ており、テーブルの上にボトルを置き観賞しながら一杯を嗜むのも一興ですね。

バカラ社のボトル

レミーマルタンの中でもこのルイ13世のボトルは他のブランデーボトルとは違い、バカラ社のクリスタル容器が使われていますが、このボトルは一つ一つ手作りされているため、それぞれのボトルの口に合わせて職人が栓も手で作っています。

ボトルと栓の組み合わせを間違えないように、わかりやすくボトルと栓に同じNoを付けているのですが、この組み合わせを別々のNoで組み合わせてしまうと中身のお酒の揮発が早くなってしまうので気を付けてください。

上手に蓋をあける方法

ワインは寝かせて保管しますが、ブランデーは通常立てて保管します。コルク製の蓋は立てて保管すると乾燥してしまう為、いざ飲もうとした時「蓋が堅くて開かない!?」と焦ってしまいますが、乾燥してしまったコルクは無理やり開けようとすると折れてしまいます。

そんな時は飲む前に少し容器を傾けて、コルクが充分に湿った状態にしてあげてから、ゆっくりと回しながら外してくださいね。高級ブランデーでちょっと上品な大人の時間を過ごしたいときは、ちょっと贅沢に専用のブランデーグラスを使ってみてください。

グラスにほんの少しのブランデーを注ぎ、掌で包むように回しながらゆっくり鼻に近づけまずは香りを愉しみ、そして次にテイストを嗜む。こんなオーソドックスかつエレガントなブランデーの楽しみ方で宝至極の時を過ごす夜も素敵ですね。