ブルゴーニュワインの当たり年 -1990年以降 -

ブルゴーニュワインの当たり年 -1990年以降 -

本記事では、2016年6月現在で市場に出回っているブルゴーニュワインの中で、飲み頃を迎えた年代(1990年を目安とします)の当たり年について記載しています。1990年以前の当たり年としては、1978年、1969年が有名です。どちらの年も赤、白ともに濃度が高く長期熟成に堪え、特にグラン・クリュ(格付けドメーヌ)においてはそれぞれ個性がはっきりと際立った偉大なるヴィンテージとして賞賛されています。

2016.06.12

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本記事では、2016年6月現在で市場に出回っているブルゴーニュワインの中で、飲み頃を迎えた年代(1990年を目安とします)の当たり年について記載しています。1990年以前の当たり年としては、1978年、1969年が有名です。

 

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画像:https://34x26.wordpress.com/

 

どちらの年も赤、白ともに濃度が高く長期熟成に堪え、特にグラン・クリュ(格付けドメーヌ)においてはそれぞれ個性がはっきりと際立った偉大なるヴィンテージとして賞賛されています。飲む機会があったなら、それは幸せを絵に書いたような喜びとなるでしょう。

 

◼︎1990年


 

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雨量が少なかったため収穫量があまり取れず、かつ比較的暑かった影響で豊富な糖分を持った凝縮した果実をつけた年。早飲みでも美味しく、もちろん長期熟成にも堪えうる素晴らしい出来に。グラン・クリュであれば今がまさに飲み頃となるワインも多いはず。

 

◼︎1995年


 

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画像:http://winereport.blog.fc2.com/blog-entry-2202.html

 

特に白ワインが成功を収めた年。偉大なるドメーヌ、アラン・ヴェルジェの「シャブリ・グランクリュ ヴァルミュール」が、世界的なワイン評論家のロバート・パーカー氏に100点満点を付けさせました。(パーカー氏は白ワインに高得点をあまり付けません。100点満点の白ワインは本当に数えるほどしかありません)

 

◼︎1999年


 

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20世紀最後の当たり年となりました。前出の1990年を超える至高の年と称されており、特に赤に関しては「一度は飲むべきヴィンテージ」としてブルゴーニュファンの間で語られているとか。

 

このヴィンテージは良年であった故にグラン・クリュ以外のAOC(AOCブルゴーニュ等)も評価が高く、各ドメーヌが熟成や記念を目的として蔵にストックを抱えていることが多いのでバックヴィンテージとしての輸入がたまにあります。故に比較的手ごろな価格でブルゴーニュ古酒が楽しめる年でもあります。

 

◼︎2005年


 

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ブルゴーニュに限らず、ボルドーでも史上最高の年と評価される偉大なヴィンテージ。特にコート・ド・ニュイにおける本ヴィンテージの評価は最高で、大半のグラン・クリュが長期熟成に堪えうるワインとなり現在でも市場で注目のヴィンテージとなっています。グラン・クリュの飲み頃は良品であれば2015~2035年となるものも。

 

▽個人的な考察


 

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2005年ヴィンテージより、ボルドー・ブルゴーニュ共にグラン・クリュのプリムール(初出し)価格が軒並み上昇しました。2000年、2003年ボルドーで濃厚な出来だったワインが名声を得て、そしてこの2005年の大成功がワイン市場を「超濃厚・超長期熟成」至上主義に傾倒させたはじまりだと考えます。

 

真偽は分かりませんが、各シャトー、ドメーヌが良質な葡萄のみを厳選して(しすぎて)生産量を極端に減らし、その結果超濃厚なワインが出来上がり1本あたりの価格が大幅に上がったのは事実です。

 

かつて日本でですら5,000~10,000円で購入できた偉大なドメーヌのワインが20,000円近くになってしまう時代。上質・上流なワインがマニアとコレクターの為のものとなってしまったが故に一般の消費者がランクアップにせよプレゼントにせよ簡単にいいワインを手に入れられなくなった事はワイン業界にとって少なからずの問題があったと考えます。

 

◼︎2009、2010年


 

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直近では2年連続の最良年と呼ばれ、ブルゴーニュにおいては特に2010年の評価が高くなっています。前出の長期熟成傾向がピークとなっている印象で、このヴィンテージはプリムール価格がとても高いです。

 

故に、過去のヴィンテージより明らかに高いものの、1999年やそれ以前よりも素晴らしく最も偉大なワインである、とは決して言いきれない年です。以上で「ブルゴーニュワインの当たり年」の説明を終わります。

 

◼︎まとめ


 

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ワインにおいてヴィンテージは重要ですが、少なくとも2000年以降のワインにおいては不作である年のみ注意し、特に当たり年を気にする飲み方は必要ないと考えます。

 

価格上昇があったとは言え、醸造技術の発達によりどの造り手も天候に関わらず常に良質なワインを造り続けることができ、飲む側も美味しいワインを常に選べる(はずれの少ない)状況はいい事だと思います。ヴィンテージにとらわれず、多くのワインを楽しみましょう。

 

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