フランス

フランス"ボルドー"の有名5大シャトー

ワインのメッカ、フランスのボルドー地方には最高級のワインと称される、有名シャトーが集まっています。いつか一度は飲んでみたいとワイン愛好家ならば誰もが恋焦がれる、憧れの5大シャトー。しかしその価格は他ワインとくらべものにならない程高く、一般庶民の手が届く範疇ではありません。

2016.07.06

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ワインのメッカ、フランスのボルドー地方には最高級のワインと称される、有名シャトーが集まっています。

 

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ワイン愛好家ならばいつか一度は飲んでみたいと恋焦がれる、憧れの5大シャトー。しかしその価格は他ワインとくらべものにならない程高く、一般庶民の手が届く範疇ではありません。

 

有名すぎる存在の5大シャトーですが、いつか飲める日がくるかもしれないですよね!そんな時の為のために、今回は1855年ナポレオン3世によって格付けされた、ボルドーの5大シャトーについて、少し語ってみたいとおもいます。

 

■ヘンリー二世を生み出した地



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5大シャトーを語る前に、まずはボルドー地方の歴史について、少し解説します。フランス南西部に位置する都ボルドー地方は、古くから港町として栄えていた一方、名高い銘醸ワインの産地の一つでもありました。

 

ボルドー地方が世界各国から注目されるようになったのは十二世紀です。当時この地を領土としていたアキテーヌ女公の、二番目の夫ノルマンディ公がイングランド国王の座を継承し後のヘンリー二世となったため、ボルドーワインは大英帝国を経て世界に広く普及し始めるのです。

 

それ以降、ボルドー地方で造るワインは、フランス最高峰のワインとして有名になりました。長期熟成に耐える赤ワインや、世界を代表する甘口白ワインなど、様々なタイプのワインを造っています。

 

■主なワイン生産地区


 

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ボルドー地方は、中央を流れるジロンド河の両岸のワイン産地を中心に広がっており、左岸のメドック地区、右岸のサンテミリオン地区、ポムロール地区が赤ワインの中心的産地となります。

 

両岸では主要ブドウ品種に違いがあり、メドック地区はカベルネ・ソーヴィニヨン主体、サンテミリオン地区、ポムロール地区はメルロ主体のワイン造りが盛んで、これはそれぞれの土壌や気候条件などに起因していると考えられています。

 

■格付けに至るまで


 

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1855年、第1回パリ万博が開催され、ボルドーワインの格付けは、その万博の目玉として行われました。この時代、王政から資本主義への転換期で当時の最高権力者であったのがナポレオン3世です。ナポレオン3世は産業革命の象徴となるこのパリ万博に力を注ぎました。

 

当時もワインの2大銘醸地といえば、ボルドーとブルゴーニュだったのですが、海外への輸出実績と生産量の多さ、そしてナポレオン3世自身が英国育ちということもあって、ボルドーワインを選んだとされています。

 

ボルドー地方は、一時期英国領土となっていた時代もあるため、ブルゴーニュ地方より貿易が盛んだったのです。そうしてナポレオン3世は、流通に携わる仲買人組合のリストをもとに、第一級から五級までのシャトーを格付けします。

 

4つのシャトーのうち3つは、パリ流通の中心であるメドック地区のシャトーから選出されましたが、例外的にただ一つのシャトー、グラーヴ地区に拠点を構えるシャトー・オー・ブリオンが一級として格付けされたのです。

 

■五大シャトーとは


 

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シャトー・オー・ブリオンを除くメドック地区の赤ワインを対象に、第1級~第5級の5階層に格付けされましたが、当時はまだ4シャトーしか存在していませんでした。

 

全61シャトーのうち、一級格付けとされたのは、「ラフィット・ロートシルト」、「ラトゥール」、「マルゴー」、「オー・ブリオン」のわずかに4つ。しかしこれでは、5大シャトーにはなりきっていませんね。

 

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万博で制定されて以降、この格付けはこれから先も不変のものとされていましたが、シャトー・ムートン・ロートシルトだけはロスチャイルド財閥の財力と影響力、そして努力で1973年に例外的に2級から1級に格上げされました。

 

1855年の格付け以降、その後百年以上の時を経ての昇級ですから、本当にすごいですよね。ムートンの昇級以降、とくに何の変更も見直しもされないまま、現在もナポレオン三世が定めた格付けのまま公式に受け継がれています。

 

□シャトー・ラフィット・ロートシルト

〜1855年フランス万博で1位を獲得しました。〜


 

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ナポレオン3世が格付けした中の、なんと1位を獲得したのが、この「シャトー・ラフィット・ロートシルト」です。

 

現在でもボルドーの特級格付け第1級、5大シャトーのなかでも、最上級のものとして評価されることが多く、そのキメ細やかな繊細で、優雅かつ気品あふれるワインは全世界を魅了しました。

 

□テロワールを深く感じる「シャトー・ラトゥール」


 

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「シャトー・ラトゥール」はジロンド川に隣接する実に環境に恵まれたシャトーです。テノワールと呼ばれる気候・土壌・地形が造り出すシンフォニーは、他に類を見ない高環境で、素晴らしい土で育むワインは実に男性的な味わいと言われています。

 

シャトー・ラトゥールの、複雑で深みのある力強いワインは、ボルドーの中でも長期熟成が可能なワインとも言われ、十数年熟成されたものが飲み頃だといわれています。ワインのラベルは非常に有名で、百年戦争の際にも活躍した塔をモチーフにしています。

 

□かの有名な著名人も愛した「シャトー・マルゴー」


 

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優美なワインとして賞賛される「シャトー・マルゴー」は5大シャトーの中でも、一線を画しています。

 

とにかく「シャトー・マルゴー」に関しては、著名人のファンが多い!

 

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随分昔、一世を風靡した失楽園という小説で、主人公が最期に飲むワインとしても有名になりました。

 

ドイツの社会思想家、マルクス主義のエンゲルスが幸せとは何かの問いに「シャトー・マルゴー1848年」と答えたことや、かの文豪ヘミングウェイも孫娘にマルゴーと名付けたなど、シャトー・マルゴーを揶揄した逸話は数知れず。

 

逸話が多いということは、それだけ愛されているワインということなのでしょうね。

 

□メドック地区ではない「シャトー・オー・ブリオン」


 

 

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メドック地区のシャトーではないながらも、あまりにも有名だったためにナポレオン3世が思わず格付けに入れてしまった「シャトー・オー・ブリオン」。

 

例外的にグラーブ地区から選ばれ、1級という栄誉を与えられたのですから、本当に計り知れない実力をもったシャトーだったのだなぁ~と痛感します。

 

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「シャトー・オー・ブリオン」は、エレガントで薫り高く、優雅な貴婦人と言われ「外交的なワイン」としても高い評価を得ています。

 

その由来は、ナポレオン戦争で大敗をしてしまったフランスが領土をほとんど失うことがなかったのは、ウィーン会議で連日振舞われた「シャトー・オー・ブリオン」のおかげという面白い逸話からだとか。

 

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それ以降「フランスの救世主」とも呼ばれるこのワインは、今でも国際的な催しのお酒として振舞われています。

 

■それでも飲みたい5大シャトー!狙い目はセカンドワイン


 

 

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なかなかこれら5大シャトーのワインを手にする事はできませんが、この世も捨てたものではありません。

 

なんとこれらシャトーが造るワインで、セカンドワインというものが存在するんですね。

 

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セカンドワインとは、格付けされたファーストラベルの品質を維持することが目的で生まれた制度(ワイン)です。

 

各シャトーを代表するファーストラベルの基準・規格に合わないワインに、別の名前をつけて比較的安い価格で販売するものをセカンドワインといいます。

 

たとえば、同じ畑の若い樹齢のぶどうで造られたワインや、出荷の際に選別されなかった樽のワイン、フラッグシップであるファーストラベルに値しないワイン、ファーストラベルの余剰ワインなどですね。

 

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2級品をセカンドラベルというのかと思いきや、そうでもなくセカンドといえどファーストラベルと、同じ畑、同じ製法で造られた優良なワインが比較的安い価格で飲めちゃうってことなんです!

 

1) カリュアド・ラフィット・ロートシルト

(ラフィット・ロートシルト) 

2) パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー

(マルゴー)

3) レ・フォール・ド・ラトゥール

(ラトゥール)

4) ル・プティ・ムートン・ド・ロートシルト

(ムートン・ロートシルト)

5) バァン・オー・ブリオン

(オー・ブリオン)

 

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5大シャトーは上記の名前で販売されていますので、5大シャトーに興味がある方はセカンドワインを試してみるのもいいですね。

 

但しお手頃価格といっても、それぞれのセカンドラベルの金額は、2000年代の若いヴィンテージで15,000円から30,000円くらいです。

 

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せっかく高いワインを選ぶのであれば、年号よりも今飲んで美味しいものを基準に、ワインアドバイザーやお店の人に選んでもらうと良いと思いますよ。

 

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