パーカーポイントとは?


(画像出典: non-solo-vino.blog.so-net)
パーカーポイントとは、世界で知らない者がいないほど有名なワイン評論家「ロバート・M・パーカー・Jr.」氏の独自のワイン評価法を指します。

点数は100点満点で採点され、評価に値する基準は特に設けておらず、別段、価格が低いワイン・有名ではないワインも対象となるのです。

そのため、有名メーカーのみならず、個人のワイナリーや名の知られていないワインについても、公平に審査できるとあって世界中で用いられています。

■パーカーポイントを得るメリットとは?

各ワインが、高得点のパーカーポイントを得るメリットとは何か?

それは、全く知られていないワインが、パーカーポイントで高得点を得ることで、その名が全国に知られることです。

これにより、日の目を見なかった極上ワインが一気にスーパースターへと変身するため、ワイナリー・ワイン共に世界中で有名になります。

結果、世界中の愛好家からパーカーポイントで高得点を得たワインの注文が続々と入り、一躍有名ワイナリーの仲間入りを果たすことに繋がるのです。

■パーカーポイントの法人会員のメリット

毎年、飲食店やワイン卸売り業者等、ロバート・M・パーカー・Jr.氏がどのワインに高得点をつけるかを確認しています。

それもそのはず、世界中で採用されているワインの評価方法であるため、もし高得点でもなれば各業者は、そのワインを狙って殺到するからです。

しかし、パーカーポイントを得たワインを仕入れたからといって、大々的に宣伝してはいけません。実は、パーカーポイントの「法人会員」以外の方は販促活動が制限されるのです。

「ロバート・パーカー法人会員」という制度に登録しておくと、パーカーポイントで高得点を得たワインの販促を可能にすることができます。

例えば、チラシやパンフレットに掲載する際「○○ワインはパーカーポイントで△△点の高評価!」等のようにできるのです。

一方、登録していない場合、仕入れても大々的に宣伝することは不可能になります。その他にも、ロバート・パーカー法人会員のメリットとして下記のことが挙げられます。

1》専用ページに掲載されている22万件以上のワインを検索できる
2》日本で流通しているワインのパーカーポイントの確認
3》リサのワイン日記
4》推薦したワインが85点以上の高得点を獲得した場合、専用ページ&ワイン・アドヴァンケートへの掲載

このように、ロバート・パーカー法人会員になると多数のメリットがあります。もし、パーカーポイントで高得点を得たワインを販売する際は、必ず登録しておきましょう。

パーカーポイントの評価点・評価内容とは?


(画像出典: iewine.jp)
ここから、パーカーポイントの評価点及び評価内容について解説していきます。どのようなポイントが評価されるのか?皆さんも一緒に見ていきましょう。

1》評価に値するワイン:50点
2》ワインの色味・外観:1~5点
3》ブドウの香り、熟成香の強さと複雑さ、そして清潔さを確認:1~15点
4》風味や後味、そして味の強みと調和等の味の採点:1~20点
5》品質の確認(若いワインの場合、将来の熟成&進捗の期待を込めて採点):1~10点

上記の点数を合わせ、最高得点であれば100点満点を獲得します。この評価点ですが、例え1点であっても評価に大きく影響を及ぼすため、他のワインと1点でも違えばそれだけでワイン自体に大きな影響を及ぼすのです。

■獲得点数に応じた評価内訳

では実際に、獲得された点数に応じてどのように評価されているのか?下記より、獲得点数に応じた評価内訳を紹介していきます。

69点~60点(並以下)
79点~70点(並)
89点~80点(かろうじて並以上から優良)
95点~90点(傑出)
100点~96点(格別)

このように評価されています。この中で本当に良いとされているワインは、85点以上のものとなります。しかし、現状では85点以上のワインは世界中のワインを探しても1%ほどしかありません。

もしパーカーポイント85点以上のワインに出会えたなら、その香り・味わい・後味等を存分に堪能してみましょう。

■パーカーポイント100点満点のお酒とは?

85点以上のワインは世界中のワインを探しても1%ほどしかありませんが、その中でも100点満点を獲得したものはより数が絞られます。

では、どのワインがパーカーポイント100点満点を獲得してきたのか?その一部を紹介します。

ドラ・フレール 2010 エルミタージュ・レ・ベサール

「ドラ・フレール 2010 エルミタージュ・レ・ベサール」はパーカーポイント2年連続で100点満点を獲得した有名ワインです。

ドラ・フルーレとは1835年に「チャールズ・オーディブル」「フィリップ・ドラ」2名で立ち上げたワイナリーになります。

当時から、世界で注目されていましたが、ここまで評価されるようになったのは1997年のことです。

ブルゴーニュ出身の「ジャック・グランジ」を迎え入れると、彼はブドウ園の改良とセラーの改革に手腕を振るい、見事ドラ・フレールを一流のワインにまで成長させました。

彼の改革によって、もしかしたらパーカーポイントで100点満点を獲得できたかもしれません。

ル・ドーム 2010 サンテミリオン

石油ビジネスで成功した「マルティス」氏が製造したワインになります。

1994年にシャトー・テシエ社を購入した彼は、2年後、1部の畑から特別なキュヴェを製造。少量のみでしたが、市場で大いに評価され、なんと1本当たり1,000ドルを超える値段がつきました。

彼はこの成功をもとに、品質の良いブドウ畑の買収に着手するものの、思うように見つからず、現在では年産700ケース程度製造できる規模まで拡大しました。

貴重なワインながら、世界的に注目されているため市場に出る前に瞬殺されることもある人気のワインです。

まとめ

最後になりますが、パーカーポイントはロバート・M・パーカー・Jr.氏が評価した点数を指す言葉です。選ばれたワインは世界中で注目され、多くの愛好家に楽しまれています。

皆さんもぜひ、パーカーポイントで高評価を得たワインを堪能してみましょう。