はじめに

ワインを楽しむ時に欠かせない「ワイングラス」は、どれも気品があり、見る者を楽しませてくれます。しかし、ワイングラスの種類は数多く存在し、どれを選べば良いのか分からない時があります。

「どのワイングラスを選んでも同じでは?」という意見もありますが、実は、ワインに適したグラスを使用することで様々なメリットがあります。

これより、ワインに適したワイングラスのメリット、そしてワイングラスの選び方について解説します。さて、次からはワインに適したグラス選びのメリットご紹介いたします。

メリット1》味わいに変化が生じる

ワインに適したワイングラスを使用することで、ワインの味わいに大きな変化が生じます。

例えば白ワインを例にしましょう。赤ワインとは異なり、タンニンがない白ワインは、酸味の強弱を大いに感じやすく温度によって味わいに変化が生じます。

にもかかわらず、グラス容量が多いワイングラスをチョイスすると、グラスに注がれた白ワインに空気が触れる面積が多くなります。すると白ワインの適正温度以上となり、本来の味わいにならないのです。

白ワインを楽しむ場合は、適温で飲むのも本来の味わいを出すポイントの1つです。

そのため、ワイングラスによっては温度が高まり、味わいを損ねる可能性があるため注意しましょう。

ブドウ品種ごとの味わいを堪能できる

ワインをより美味しく味わうなら、ブドウ品種ごとに適したワイングラスを選びましょう。ブドウの品種は、それぞれ特徴を持っており、ワイングラスによってその特徴を大いに生かすことができます。

例を挙げますと、ワインで有名な「ブルゴーニュワイン」の場合、ピノノワールというブドウが使用されています。

こちらの品種によって製造されるワインは、酸味が強く独特の甘みを持っています。そして何より、注いだ際に生じる上品な香りは、ワイン愛好家を唸らせるほどです。

もしブルゴーニュワインを楽しむなら、空気に触れる面積を大きくしたタイプがおすすめです。そうすることで、ブルゴーニュワインの原料、ピノノワール本来の風味が増し、いつも以上に旨みが増すのです。

ブドウ品種ごとに選ぶのは面倒と思われますが、本来の味わいを楽しむなら、品種に合ったワイングラスを選びましょう。

ワイングラス&適したワイン紹介

ブルゴーニュ

初めに紹介するのは、ブルゴーニュ型のワイングラスです。その名の通り、ブルゴーニュワインに適したグラスです。もちろん、ピノノワールが使用されているワインにも適しています。特徴は、グラスのボウル部分が広いことです。

広いスペースを確保することで、空気に触れる割合が多くなり、ワインの芳醇な香り、そして味わいをよりいっそう楽しむことができるでしょう。

ブルゴーニュは、ブルゴーニュワインの他にも酸味が強いワイン、または香りを楽しむ際に活用すると良いでしょう。

ボルドー

続いて紹介するのは、ボルドー型のワイングラスです。ブルゴーニュ型同様、ボルドーワインに適したグラスになります。特徴は、繊細な味わいを持つワイン、または重みがあるワインに適しているところです。

ボルドーワインに使用される「カベルネ・ソーヴィニヨン」「メルロー」等は、芳醇な香りと共に、酸味×甘みが訪れます。

中でも酸味×甘みはバランスが良く且つ、繊細であり、ボルドーワインを楽しむなら、この繊細さを壊してはいけません。

ボルドー型は、繊細な味わいを保つため、バランスのとれた形状をしているのがポイントです。これにより、ボルドーワインの繊細な味わいを損なうことなく、上品な味わいを楽しむことができます。

もちろん、バランスのとれた形状は、ずっしりとした重い味わいのワインにも適しています。ボルドーワイン以外にも、汎用性があるため初めてのワイングラスとしてもおすすめです。

モンラッシェ

モンラッシェは、ブルゴーニュ地方でも最高の土地から生まれた、最高級ワインです。そのモンラッシェをより楽しむなら、専用のワイングラスをおすすめします。特徴はリム・ボウル共に形状が大きいことです。

重複となりますが、白ワインはできる限り適温で飲むのが良いと紹介しましたが、モンラッシェは少し異なります。

洗練された香り、そして豊かな土地で育まれたことにより、酸味とミネラル、そしてフルーティな味わいがバランスよく含まれています。

そのため形状を大きくすることで、洗練された香りを心行くまで楽しめ、なおかつ味わいを大いに堪能することができるのです。

他にも香りを楽しみたいワイン、または「コルトン・シャルルマーニュ」「ムルソー」等のワインにもピッタリです。

キャンティ

ボルドーワイン同様、汎用性の高さを求めるならキャンティ型のワイングラスがおすすめです。

キャンティ型とは、テイスティンググラスを大きくした形状であり、様々なワインを試すのに適したワイングラスになります。

ワイングラス全体のスペースが、広すぎず・狭すぎない、程よいバランスがとられているため、ハイエンドのワインにも大丈夫です。

この汎用性の高さから、フレンチ・イタリアン等、幅広いレストランで使用されています。

もしワイングラス選びに迷いましたら、汎用性の高いキャンティ型がおすすめです。

シャンパーニュ

最後に紹介するのは、シャンパーニュ型のワイングラスです。その名の通り、シャンパーニュ、またはスパークリングワインを楽しむために製造されたグラスです。

形状は、表面積を小さくし、反対にボウルを高くしています。

この形状により、シャンパーニュ・スパークリングワイン独特の泡が、綺麗に立ち上がり、旨みも損なわず楽しむことができます。

まとめ