シャトーペトリュス サクセスストーリー紹介

今や、世界中で取引されるワインの中で、最も高値をつけるワインとなった「シャトーペトリュス」。

当初、無名であったこちらのワインは、創業者、そして創業者の思いを受け継いだある男の手によって、ここまでの地位を得たのです。

皆さんには是非とも、シャトーペトリュスとはどのようなワインか?そしてその歴史を知っていただきたいと思います。そこで、これよりシャトーペトリュスの歴史~魅力まで幅広く解説します。

歴史は1人の女性から始まった

シャトーペトリュスは、重複となりますが、最初から有名なワインではありませんでした。 そして何より、他のボルドーワイン・ブルゴーニュワインのように数百年という歴史を持ってもいません。

そんなシャトーペトリュスの、サクセスストーリーがスタートしたのは、1920年代のことです。

シャトーペトリュスの生みの親といわれる「マダム・ルーバ」が1920年代、ペトリュスを所有する「アルノー家」の株式を少しずつ購入し始めたのです。1949年には彼女が、単独でアルノー家の株式を買い占め単独オーナーになりました。

しかし、ペトリュスを手に入れても未だ、世界に名を馳せるワインを製造していません。ですが、買い占めた後の彼女の行動により、徐々にシャトーペトリュスは表舞台へと姿を見せるようになりました。

マダム・ルーバの戦略で有名ワインの仲間入り!?

マダム・ルーバは、ペトリュスを買い占め、後は他人に任せるようなことをしません。 自らワインの製造に携わり、彼女が頷く高品質のワインのみを製造するようになりました。

また、当時の彼女は強い味方「ジャン・ピエール・ムエックス」をつけていたのも戦略の1つと言えます。

彼と手を結ぶことで、販路を拡大し様々な機会にペトリュスのワインを提供することができたのです。

例えば、国内のみだったワイン販売をアメリカ合衆国へ輸出していました。

これが功を奏し、1960年代になるとアメリカ全土にペトリュスの名が広がり、海運王と呼ばれた「アリストテレス・オナシス」の目にまで留まったのです。

彼が口にしたことにより、ペトリャスはステイタスシンボルとまで評され、ワイン愛好家の視線を釘付けにしました。また、エリザベス2世の即位式の際にもペトリュスを、バッキンガム宮殿に献呈しています。

このように、品質&強い味方をつけたことで、ペトリュスは一躍有名ワインの仲間入りを果たしたのです。ですが、他の名ワインのような地位を未だ築けずにいました。

ジャン・ピエール・ムエックスが引き継ぐ!

マダム・ルーバの戦略で、一定の地位を築けたペトリャスですが1961年、暗雲が立ち込めてきました。これからというところで、マダム・ルーバがこの世を去ったのです。

彼女が世を去った後、甥・姪が引き継いでいましたが、相続争いを危惧していたのか株式は「ジャン・ピエール・ムエックス」氏に引き継がせていました。

彼はマダム・ルーバの意思を受け継ぎ、ペトリャスを世界で愛されるワインにするため、様々な手段を用いました。例えば「ケネディ家」そして「ロックフェラー家」等、上流階級の方々を中心にアプローチ。

このアプローチこそ、ペトリャスを一流にする鍵と思い、売り込みをかけていたのです。 その行動は見事に成功し、今も続く名門ワインの仲間入りを果たしました。

以来、有名なボルドー・ブルゴーニュとは比較にならない、価格をつけるまでに成功したのです。

全くの無名ワインから、ここまで成功させたのは、マダム・ルーバ、そしてジャン・ピエール・ムエックス氏の活躍があったからだと思います。

一度味わったら忘れられない極上の味わい

なぜこんなにもワイン愛好家を魅了しているのでしょうか。そのポイントは、やはりシャトーペトリュスの極上の味わいです。 他のボルドーワインと香り・味わい・余韻、共に異なっており、特に味わいの部分はボルドーと一線を画します。

ボルドーの味わいは、高級感もありながらバランスのとれた力強さと雑味の無い、透き通った味わいが特徴的です。

一方、シャトーペトリュスでは、力強さをなくし飲み口は優しく、そして程良い濃厚な味わいを楽しめます。

若い年代のシャトーペトリャスでは若干、力強さと荒々しさを感じますが、年代物になると味わいが落ち着き、更に極上の味わいへと進化します。

この極上の味わいこそ、ワイン愛好家を魅了させるポイントかと思われます。

品質維持のため少量生産に留めている

シャトーペトリュスは品質維持のため少量生産に留めています。そもそも、シャトーペトリュスが育まれる農園はわずか「11.5ha」のみです。

そこから収穫されたブドウ全て、シャトーペトリャスになることもなく、厳しい選別の上、わずかなブドウのみ、極上のワインになれるのです。

そのため、品質維持のためにどうしても少量生産に留めなければいけません。

ですが、創業当初と変わらない品質管理があるからこそ、今もなお極上の味わいを楽しめるのです。

シャトーペトリュスを購入するには?

シャトーペトリュスは、先ほど紹介したように品質維持のため少量生産に留めています。

製造・販売されても、既に購入を決めているワインセラーやお得意様のところへいき、一般の方では入手が困難になります。

もし購入を検討されているなら、酒類専門店、またはインターネットショップを利用してみましょう。

いかがでしたか? シャトーペトリュスは、初めの頃は無名でしたが、今や世界で確固たる地位を築いた名門ワインです。香り・味わい・余韻、どれも極上であり、ワイン愛好家のみならず、どなたの心も虜にすることでしょう。皆さんもぜひ、シャトーペトリュスの味わいを体験してみましょう。

まとめ

いかがでしたか? シャトーペトリュスは、初めの頃は無名でしたが、今や世界で確固たる地位を築いた名門ワインです。香り・味わい・余韻、どれも極上であり、ワイン愛好家のみならず、どなたの心も虜にすることでしょう。皆さんもぜひ、シャトーペトリュスの味わいを体験してみましょう。