ビールバーなどで大人気!クラフトビールのペールエールとは?

ペールという言葉は、恐らくビールバーによく行かれる方であれば耳にしたことがあるはずです。クラフトビールが今日本では大人気ですが、そういったクラフトビールの多くのベースが、ペールエールという種類のビールです。

イギリスをはじめ、ベルギーでもスタンダードとされているビールであり、近頃では缶ビールにもこのクラフトビールのペールエールのタイプが出回るようになっています。一体、ビールでよく聞かれるペールエールとは何者なのでしょうか。

エールって何?

エールという言葉ですが、エールはビールの種類の一種であり、上面発酵で醸造されているビールとなります。

ビールには、下面発酵と上面発酵という大まかに分けて二つの種類が用意されているのですが、普段我々が飲んでいる大手ビール会社の缶ビールは下面発酵でつくられている冷やして美味しいドライなビールです。一方、上面発酵で造られるビールの場合は常温が一般的です。エールはフルーティーさが特徴で、コクのある味わいに仕上げているビールになります。

ペールってのは何?

エールが上面発酵で造られている、フルーティーでコクのあるビールということは理解できたと思います。

次に、ペールです。ペールエールといつもセットになっている言葉なのですが、これは単純に「淡い」とか「薄い」という意味を持つ言葉となっています。上面発酵のビールの場合、比較的濃色ビールが多いことや、おそらく昔は非常に淡いビールが造られていたことから、ペールエールと名付けられていたと考えられます。とはいえ、今では案外濃い色合いのペールエールのエールビールが増えているようです。

ペールエールの発祥とは?

では、そのクラフトビールのペールエールの発祥地はどこになるのでしょうか。ペールエールは、イギリスのバートン・オン・トレントという町で伝統的に造られているビールが発祥といわれています。発祥地であることからも、今も尚伝統的な製法で造られているビールのようです。

18世紀頃のビールはまだまだ濃い色合いのものが多かったのですが、丁度同時期に登場したのがペールエールであり、その淡い色合いでフルーティーな味わいがヒット。瞬く間に人気のビールとなったのです。

ペールエールの味わいとは?

ペールエールの定義などが分かってきたところで、そろそろペールエールの味わいの特徴を知っていきましょう。ペールエールは今やかなりの種類があり、ペールエールはこれといった基本の味わいの定義が難しいビールでもあります。

しかしながら、ペールエールの特徴としてはアルコール度数があまり高くないこと、さらには常温なので香りが豊でまろやかに感じられるというところです。そのため、ペールエールはキンキンに冷やしてグビグビ飲む…という感覚ではちょっと無いと思っておいた方が良いでしょう。

ペールエールの香りとは?

ペールエールがフルーティーなのは、上面発酵による醸造法が関わっているといわれています。ペールエールはアルコール発酵の時、酵母が副産物として多くの香り成分を生成します。そういった成分はエステルと呼ばれており、カプロン酸エチルやカプリン酸エチル、イソアミル酸エチルなど、リンゴ様、洋梨様、バナナ様といったフルーツ香を持ちます。

さらに、ペールエールはドライビールなどに比べて火入れ的な作業も少ないことがあり、香りが残ったまま楽しめるのが特徴です。

どうやら水にこだわっている?

さきほど、ペールエールの発祥の地がイギリスのバートン・オン・トレントという場所とお伝えしました。この場所で採取されている水は硫黄分とミネラル分を大量に含む硬水であることが分かっています。実は、カルシウムなどミネラル分が多いビールの濃さを調節し、透明度を高める役割があります。

また、ホップの香りに関しても苦みを溶出させるために硫黄分が重要な役割を担っているため、このバートンの硬水が重要なのです。もちろん、イギリス発祥のバートン以外、アメリカなどでもペールエールは造られていますが、そういったペールエールの場合は水にカルシウムや硫黄を添加するようです。

イングリッシュオールドエール

さて、ここからは数多く存在するペールエールの種類の一部を紹介します。

まず、「イングリッシュオールドエール」です。こちらは、珍しい長期熟成型ビールとして知られています。イングリッシュ ペールエールでアルコールが8%を超えるダークエールであり、香り高くホップの苦みもしっかりとある、重厚感のある味わいを楽しむことができます。瓶内で長期間熟成されていることから、オールドと呼ばれており、通好みの味わいといえるでしょう。

イングリッシュ ペールエールの中でもホップの香りが特徴的である黒ビールはビール好きの中でも好き嫌いはわかれるビールになります。

インディアンペールエール

ビール好きの方であれば耳にしたことがあるでしょうが、インディアンペールエールが、あの「IPA」です。

ペールエールの特徴は、アルコール度数が低いということだ、とお伝えしましたが、このIPAはアルコールが高いのが特徴です。その昔、ペールエールの発祥地イギリスからインドへビールが運ばれる際に劣化を防ぐために、アルコール度数を高めたのが経緯といわれています。ホップの香りや苦み、アルコールともに高いため重厚感のある味わいを楽しめるのが特徴です。

アイリッシュエール

ビールにはさまざまな種類があり、分からないからビールバーに行けない…という声を耳にします。まず、ここで覚えた最低限のペールエールの知識さえあれば、基本的にはもう怖くはありません。

「ペールエールより濃い、薄い、甘い」などの基準が分かっていれば、スタッフの方もいろいろと喜んでビールの説明してくれるでしょう。ある意味でクラフトビールの基本でもあり、応用しやすいビールがペールエールです。ぜひ、この知識をキッカケに奥深いビールの世界を追求していってください。

ペールエールを知れば怖くない!

ビールにはさまざまな種類があり、分からないからビールバーに行けない…という声を耳にします。イギリス発祥のクラフトビールのペールエール。まず、ここで覚えた最低限のペールエールの知識さえあれば、基本的にはもう怖くはありません。

「ペールエールより濃い、薄い、甘い」などの基準が分かっていれば、スタッフの方もいろいろと喜んで説明してくれるでしょう。ある意味でクラフトビールの基本でもあり、応用しやすいビールがペールエールです。ぜひ、この知識をキッカケに奥深いビールの世界を追求していってください。