様々なお酒のカロリー

まず、太るか否かを判断する前に、各種お酒のカロリー量を確認していきましょう。

ビールのカロリーは案外高く、大瓶で250キロカロリーほどあります。酒豪の方であればかなりの量のビールを飲まれるので、こちらは不安になる数字です。また、ワインは総じて100g当たりが72キロカロリーですので、1本750mlだとしてそこそこのカロリーとなっています。日本酒に関しても、コップ1杯200キロカロリーあるようですので、やはり普通にカロリー制限をした食事を摂っている方にとっては気になる数字です。

蒸留酒のカロリーは?

蒸留酒の場合、焼酎やウイスキーなどを含め、100gあたり250キロカロリーとなっています。実は、蒸留酒はカロリーに関しては醸造酒よりも高い傾向にあり、結果的にこの数字だけを見るとあまりダイエットには向かない酒ということになります。

しかしながら、蒸留酒はダイエットに最適である、というような広告などを近頃では良く見かけます。何となく、アルコール度数が強い酒であるが故に、飲み過ぎることが無いとでもいいたいのでしょうか。実は、こういったお酒のカロリーにはカラクリがあるのです。

エンプティカロリーを知ろう!

お酒でダイエットを考えている方であれば、必ず知っておかなければならないのが、エンプティカロリーというものです。エンプティは、空っぽなどの意味合いですが、お酒などに含まれているカロリーはこのエンプティカロリーに入ります。

お酒に含まれているアルコールのカロリーがエンプティカロリーとなり、これはあまり体内に蓄積しないものとされています。同じカロリーでありながらも、なぜエンプティカロリーだけは体内に蓄積しにくいのか。その理由を説明していきましょう。

エンプティカロリーが体内に蓄積しにくい訳

エンプティカロリーは、アルコールのカロリーだ、とお伝えしました。アルコールは人間の体内に蓄積してほしくない、有害な物質ですので、できるだけ早く消化させなければなりません。

つまり、お酒を飲んだ時には体内に有害な物質が入ってきたと思い、脂質や糖質などよりも先に熱を放出してカロリー消費を行うのです。体内の様々な組織がアルコールを除去しようとするために働く作用ですので、顔が赤くなったり、体が火照りだします。お酒を飲むと、こういった症状が起こるのはエンプティカロリーによるものでもあるのです。

なぜ蒸留酒はカロリーゼロなのか?

アルコール度数が高いほどにエンプティカロリーは高くなりますが、結果的に体内に蓄積しないため、お酒のカロリーというものはあまり意味の無い数字でもあります。

しかし、焼酎などの蒸留酒はカロリーゼロという広告を出しています。このカラクリは、ずばり「糖質」です。糖質が含まれていないために、結果的にカロリーゼロと表記できるわけです。日本酒にも若干の糖質が含まれていますし、スパークリングワインには残糖分量で、「セック」「ブリュット」「ドゥー」などの区分けすらあります。つまり、残糖分があるお酒ではないために、蒸留酒がダイエット向きとされているのです。

日本酒で太るとしたらどんな理由?

そろそろ、日本酒は太るか否かの真実を検証していきましょう。アルコールによるカロリーのエンプティカロリーは体内に蓄積しないのであれば、日本酒も一応は安心であると思ったでしょう。

しかしこのエンプティカロリーが若干厄介な存在で、体内で真っ先に消費をしてしまう作用が起こるために、その後に入ってくる脂質や糖質を大変吸収しやすくなってしまうのです。やや甘みのある日本酒、糖を添加しているものなどを大量に飲んだ場合、明らかに「砂糖水」を飲んでいる状態となり、吸収されやすくなる可能性があるのです。

ただし飲み過ぎなければOK!

とはいえ、日本酒を一人で毎日一升開けてしまう…という乱暴な飲み方で無い限りは、「太る」とか「痩せる」とか、そういった体重の増減を気にする必要はありません。コップ1~2杯程度であれば、特に大きな問題は発生しないと言えます。

さらに、日本酒を飲んでいればお手洗いに行く回数も増えるでしょうし、体を動かすためにある程度はカロリーが消費されるはずです。蒸留酒や醸造酒問わず、あまり太らないからということで飲み過ぎれば、アルコールによる害で体を壊してしまうので、ダイエットに集中し過ぎて、本来の健康という観点を見失わないようにしましょう。

日本酒を飲んで太ったという人は?

「それでも、自分は日本酒で太った!」と、まだまだ反論したい方もいるかもしれません。体質による、と一言で終わらせる方もいますが、この場合は酒のアテによる影響の可能性が高いです。

前述した通り、エンプティカロリーとしてカロリーが消費された後は、糖質や脂質の吸収率が上がります。つまり、日本酒を飲みながら揚げ物をたっぷり食べたり、糖質の多いおつまみを合わせていれば、それを単体で食べるよりも多くの脂質、糖質を摂取することになるのです。

サッパリ系を合わせるとgood!

日本酒をヘルシーに楽しみたいと思っている方も多いと思いますが、これはもう、ヘルシーなおつまみとやっつけていくしかありません。

冷や奴やおしんこ類、また刺身もおすすめです。日本人は経験則から分かっていたのか、かなりヘルシーなつまみで酒を飲みますが、こういった理由からもスリムな方が多いのかもしれません。ストイックに体型を気にされている方であれば、焼き鳥や焼きトンなどを頼むにしても、タレより塩味で合わせた方が良いでしょう。

ヘルシーに日本酒を飲むちょっとした裏技

日本酒が太る、蒸留酒が太らない…など、こういった部分を気にし過ぎてしまうとお酒が楽しくなくなります。毎日、1ℓは飲むというのであれば別ですが、適度な飲酒であればさほど影響はありません。むしろ、朝昼晩の食事や間食で摂取するお菓子類、普段の摂取するドリンク類に気を使うべきでしょう。

お酒に極端に弱いとか、体に悪影響を与えるという方以外であれば、適度な飲酒は健康に繋がるともいわれています。適量を守り、楽しみながらお酒を飲んでください。

適度に楽しめばいいだけの話

日本酒が太る、蒸留酒が太らない…など、こういった部分を気にし過ぎてしまうとお酒が楽しくなくなります。毎日、1ℓは飲むというのであれば別ですが、適度な飲酒であればさほど影響はありません。むしろ、朝昼晩の食事や間食で摂取するお菓子類、普段の摂取するドリンク類に気を使うべきでしょう。

お酒に極端に弱いとか、体に悪影響を与えるという方以外であれば、適度な飲酒は健康に繋がるともいわれています。適量を守り、楽しみながらお酒を飲んでください。