ブランデーが面白い!
冒頭、なぜブランデーを楽しむべきなのか、ということについてをお伝えしました。ずばり、その理由はワインの蒸留酒だからです。
もちろん、ワインだけではなく、リンゴ酒を蒸留したものもありますが、メインはワインです。
ウイスキー同様のアルコール度数と独特のあの香り、口当たりをもちながらも、果実のテイストを感じられる華やかな香りも楽しめる、一石二鳥なお酒なのです。
ではまず、ブランデーの歴史についてを簡単に見ていきましょう。
はじまりは13世紀頃?
ブランデーが文献に登場したのは13世紀頃といわれています。もちろん、ブランデーのようなお酒が紀元前から存在していた、という可能性はあります。
ただ、一概には言えませんが、13世紀頃の文献にアルノー・ド・ビルヌーブという医者によって、薬代わりに蒸留されていたというのが、有力な説として語り継がれています。
しかし、当初は薬代わりであったり、ワイン自体がその作用を持っていると言われていたことからも、あまり広まっていくことはなく、本格的にブランデーが注目されたのはそれから4世紀も後のことだったのです。
大寒波による品質低下
ヨーロッパはさまざまな気候変動に悩まされている大陸ですが、16~17世紀の大寒波によって大きく農作物などが影響を受けました。
さらに、当時は宗教戦争などが起こる時期でもあったことから、大変ワインの品質が下がってしまいます。
ワインの品質が下がる理由は、偽造などの混ぜワインがあったとも言われていますが、輸入に耐えることができずに酸化するものが増加してしまいます。
コニャックといえば、今では大変有名なブランドブランデー産地ですが、当時はまだまだ無名であり、オランダにワインを輸出していました。
焼いたワイン?
オランダに到着するまでに酸化してしまい、酸っぱくなってしまったワインに困り果てたコニャック地方の生産者たち。どうにかして品質を劣化させないために、ワインを蒸留してアルコール度数を高めるという方法を思いつきます。
驚くべきことに、そのワインが大変美味しいと評判となってしまい、ブランデヴァインという名前、つまり焼いたワインという名で流通するようになります。
これが、ブランデーという名前の蒸留酒が生まれたきっかけである、ということで有名な話なのです。
コニャックが有名産地に
コニャックが有名産地になった理由としては、フランスにおける税制改定も関係しているといわれています。
通常、日本などの酒税法ではアルコール度数が高くなることでワインは、甘味果実酒というカテゴリとなるので、大変多くの酒税がかけられるシステムとなっています。
そのため、日本ではまだマーケットの小さいブランデーが造られていない、という声もあるようです。
ただし、当時のフランスはアルコール度数と酒税が関係無い、ということになったため、コニャック地方が力を入れるようになり、一大ブランデー産地となったわけです。
有名産地が守られている
ワインには、AOC法などの原産地統制呼称制度が用意されています。偽造ワインなどを防止する目的で定められてる法律ですが、ブランデーに関してもこの法律が適用されています。
特に有名なのが、アルマニャックやコニャックです。
仮に、関係な場所でこの名をラベルにつけることはできず、アルマニャックとコニャックで栽培、収穫された原料でワインを醸造し、さらに蒸留もその土地で行うという厳しい法律を守ることで、この名を使うことが許されます。
つまり、ブランドブランデーは、“地酒”という見方ができるのです。
ブランデーの味わいとは?
ブランデーを飲んだことが無い方に、“ワインを蒸留したもの”と伝えると、なかなか味わいを想像しにくいかもしれません。
簡単にいうと、果実感はあるのですが、アルコール度数が30後半から50度近くまであるのために、ワインのように香り主体というわけでもありません。
全体的なまとまりを楽しむものではありますが、ウイスキーに比べると香りが強いために、焼酎にフレーバーがついている…というような感覚だと日本人にはわかりやすいかもしれません。
ストレートはもちろん、お湯割りなどで大変香りが豊かになります。
カルヴァドスについて
前述したように、ワインから蒸留される、ということが前提となっているブランデーなのですが、果実酒から蒸留されたものであってもブランデーといえます。
その代表格が、リンゴの醸造酒から蒸留されて造られる、「カルヴァドス」です。
スイーツなどに良く利用されている蒸留酒であり、カクテルなどでも大活躍しているお酒です。
かなり飲みやすく、アルコール度数が高いことでまろやかさが増しているため、ブランドカルヴァドスは非常に蒸留酒初心者におすすなお酒です。
おすすめのコニャック
ブランデーの魅力をお伝えしてきましたが、そろそろ飲んでみたくなってきている頃ではないでしょうか。
まず、コニャックのおすすめの銘柄をひとつ紹介します。
『クルボアジェ V.S.O.P.』というコニャックですが、品質の高さの割に大変求めやすい価格ですので、初心者には大変おすすめとされています。
ナポレオン3世の時代には、なんと皇室御用達だったと言われている伝説のブランデーであり、まろやかでフルーティーな味わいが特徴的です。一度飲んだら忘れられない、甘みの強い素敵なブランデーです。
飲んでほしい至高のコニャック
ブランデーは、ウイスキーやワインなどに比べて、ある意味では歴史が浅いお酒です。しかし、その味わいに魅せられた人々が多く、至高の味わいであることは間違いはありません。
アルコール度数が高い蒸留酒の魅力は、ハイボールにしたり、お湯割り、水割り、カクテルに使用するなど、楽しみ方が多岐に渡るというところです。
ブランデーもご多分に漏れず、さまざまなことに使えるため、まずは難しく考えずに楽しむことを前提にしましょう。
きっと、ブランデーの魅力にハマるはずですよ。
いろいろと挑戦しよう!
ブランデーは、ウイスキーやワインなどに比べて、ある意味では歴史が浅いお酒です。しかし、その味わいに魅せられた人々が多く、至高の味わいであることは間違いはありません。
アルコール度数が高い蒸留酒の魅力は、ハイボールにしたり、お湯割り、水割り、カクテルに使用するなど、楽しみ方が多岐に渡るというところです。
ブランデーもご多分に漏れず、さまざまなことに使えるため、まずは難しく考えずに楽しむことを前提にしましょう。
きっと、ブランデーの魅力にハマるはずですよ。
古物商許可証取得。酒類販売責任者。
株式会社ストックラボの鑑定責任者、真贋査定士、及び出張買取責任者。 複数の買取会社でウイスキー・ワイン・日本酒・焼酎・ブランデーなどの幅広いお酒の買取鑑定・査定を行ってきた鑑定士歴7年のエグゼクティブバイヤー。