ヴォーヌロマネ村について

ヴォーヌロマネ村があるのは、フランスのブルゴーニュ地方という場所です。首都であるリジョンからもさほど近い距離ではなく、本当にこぢんまりとした可愛らしい村として愛されています。

恐らく、ワインが有名でなかったら世界中の多くの方に見過ごされていたであろうこの村ですが、今や世界中のワインファンたちが訪れる、まさに聖域といっても過言ではない村となっています。

人工は年々減少傾向にあり、1962年の650人をピークに、2009年統計では400人ほどまでに落ち込んでいます。

グランクリュが8つある

ヴォーヌロマネ村がなぜそこまで多くのワインファンに崇められているのでしょうか。その理由を最も端的に語っているのが、グランクリュが8つある、ということです。

一般的には、地方のAOCがあり、さらに地域、村となるだけで終わりですが、ブルゴーニュのAOCは、ほかの地域と少し違っているシステムです。もちろん、AOCには「ヴォーヌ・ロマネ」という村名は存在します。

しかし、そこから畑にそれぞれAOCが区分けされているのが、この地方の特異な部分です。1級はプルミエクリュ、そして最高峰がグラン・クリュとなっているように、かなりAOCが細分化されているのです。

なぜグランクリュが多いのか?

ブルゴーニュ地方は、クリマという微気候区分で分けられています。火山活動によって、土壌組成が複雑になっており、数メートル離れただけでもブドウの出来映えが変わるからです。

さて、そんなヴォーヌ・ロマネ村なのですが、寒暖差が大きく過ぎないという特徴があります。

ブルゴーニュ地方の村名から上のAOCは、基本的には赤ワインは、「ピノ・ノワール」以外を利用することはできません。つまり、畑の個性を出すために、多品種のブレンドなどは許されておらず、その年のヴィンテージを表現するしか造り手はないわけです。そして、寒暖差がなく、ピノノワールに合った気候がこのヴォーヌ・ロマネなのです。

ピノノワールに最適な土地である

ヴォーヌ・ロマネ村にグランクリュが多い理由のひとつに、気候だけではなく土壌組成と傾斜が関わっています。

まず、ブルゴーニュ地方は炭酸カルシウムを多く含む石灰岩が多いようですが、それだけだと良いワインはできません。白ワインの場合は良いのですが、赤ワインとなるとさまざまな要素が土壌組成には重要です。

ヴォーヌ・ロマネ村は、やや粘土質が多い石灰粘土質となっているため、双方の土壌の持つ良い、完全に理想的な土壌となっています。また、村全体として東南を向いた傾斜であることもポイントです。

日照量、気温、土壌など、ピノ・ノワールに最適な全てを兼ね備えてるのが、このヴォーヌ・ロマネ村なのです。

ヴォーヌ・ロマネ村の有名なグラン・クリュ

ヴォーヌ・ロマネで有名なグランクリュといえば、間違いなくロマネコンティです。1本100万円を超えるような、超高級ワインを生み出す小さな畑は、なんとこのヴォーヌロマネ村に存在します。

僅か、1.8ヘクタールの畑から造られているブドウが、なんと世界でもっとも高額である、というところがユニークです。

ちなみに、このロマネコンティですが、畑の相続争いのようなものがあり、そこでコンティ公が手に入れたことから、後にこの名がついたとされています。

ワイン好きならず、誰もが一生に一度は口にしたいと思っているであろう”液体の宝石”がここから生まれているのです。

その他有名なグランクリュ

ロマネコンティがずば抜けて有名であるが故に、影を潜めている他のグランクリュ。しかし、その他のグランクリュも世界的にトップクラスの評価を受けており、ワイン好きには高嶺の花とされています。

ロマネコンティに次ぐ有名グランクリュは、おそらく「リシュブール」でしょう。力強く、素晴らしい赤ワインが生まれています。また、「ラターシュ」も大変高級なワインを造ることで知られており、多くのファンから支持を得ています。

そのほか、「ラ・グランド・リュ」、「ロマネ・サン・ヴィヴァン」、「ラ・ロマネ」などもありますが、どれも1本数万円以下で手に入れることは、ほぼ不可能と考えてよいでしょう。

モノポールが多い

ヴォーヌロマネ村のグランクリュのユニークな部分として、モノポールが多いということが言われています。モノポールというのは単独所有畑のことですが、一般的には畑は複数の生産者で分けて所有されています。

ロマネ・コンティはもちろん、ラ・ターシュ、ラ・ロマネ、ラ・グランド・リュといった畑は、遺産相続などの関係上でひとつの生産者だけが所有する、大変贅沢な単独所有畑となっています。

自分がブドウを造っている畑が、国を代表するAOCになっているわけですから、プレッシャーは半端なものではないでしょう。こういった村は、世界には存在せず、大変貴重な村でもあるのです。

美味しいレストランが多い

ワインに魅せられた人であれば、一度は必ず訪れたいのがヴォーヌ・ロマネ村。思い切って、観光してみるという手段もあります。

この場所では、当然ながら畑巡りが基本となるわけですが、ワインが良ければレストランのクオリティも高いだろう、と想像するのが普通ですよね。そしてやはりその通りに、多くの素晴らしいレストランは用意されているようで、おすすめの店もかなり多く存在しています。

まず、「Le Vin-T-age 」というレストラン。ヴォーヌ・ロマネ村のワインが楽しめるのはもちろん、郷土料理と洗練されたフレンチを融合させたクオリティの高い味わいを楽しむことが可能です。ぜひ、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

チャンレジするなら「ラ・ロマネ」

ヴォーヌ村のワインが素晴らしい、ということはよくわかったと思います。しかし、その価格は大変高く、気軽に手を出せる金額ではありません。そこで、「ラ・ロマネ」のワインから試されるのが良いでしょう。

非常に繊細かつ筋肉質な味わいですので、初心者でも入りやすい可能性があります。粘土質の比率が低いために、豊潤というよりも、シャープな印象を持ち飲みやすいです。

価格も、もちろん、数万円は超えてしまいますが、ほかのグランクリュに比べれば幾分か手に入れやすいため、おすすめです。

ヴォーヌ・ロマネAOCなら手軽

ヴォーヌ・ロマネ村は高級ワイン産地として有名ですが、その畑が有名になった理由は、古い歴史があるからです。決して、外資が無理矢理ブランドを造って高額にして売っているだけではなく、さまざな歴史から世界有数のグランクリュとして認められたからこその、味わいと価格なのです。

美味しいとか好みだとか、そういったことでワインを楽しむのも一つの手段です。しかし、飲んでいるワインの裏側にあるさまざまなストーリーに思いを馳せながら飲む、ということほど楽しいものはありません。ヴォーヌロマネ村のワインであれば、それが必ずできるはずです。ぜひ、チャレンジしてみてください。

ヴォーヌ・ロマネ村のワインで夢を見る

ヴォーヌ・ロマネ村は高級ワイン産地として有名ですが、その畑が有名になった理由は、古い歴史があるからです。決して、外資が無理矢理ブランドを造って高額にして売っているだけではなく、さまざな歴史から世界有数のグランクリュとして認められたからこその、味わいと価格なのです。

美味しいとか好みだとか、そういったことでワインを楽しむのも一つの手段です。しかし、飲んでいるワインの裏側にあるさまざまなストーリーに思いを馳せながら飲む、ということほど楽しいものはありません。ヴォーヌロマネ村のワインであれば、それが必ずできるはずです。ぜひ、チャレンジしてみてください。