老香って何?

まず、老香とは何かについか考えていきましょう。例えば、日本酒を購入してきて家に置いておき、出かけて帰ってきたら出てくるようなことはありません。

日本酒はデリケートなお酒ではありますが、そこまで敏感ではないので安心してください。

老香は、熟成香と呼ばれることもあり、熟成目的で造られている日本酒に多く発生する、といわれています。

しかし、熟成からもたらされる独特の香りと老香では、性質が違っており、老香の方は悪臭、劣化臭として知られています。老香は、日本酒にとって好ましい香りではないのです。

どんな時に発生するのか?

では、老香はどのような場合に発生しやすくなってしまうのでしょうか。一説によると、温度が高い場所で長時間保管されていると発生しやすい香り、といわれています。

例えば、生酒などを夏場の熱い気温の中、冷蔵庫に入れずに太陽さんさんと降り注ぐ縁側に出しっ放しにしていると、老香が起こりやすくなるようです。

また、日光臭も老香の類いと言われているので、ちゃんと管理されていることが日本酒にとっては大変重要である、ということが言えるのではないでしょうか。

吟醸酒で起こりやすい?

老香が起こりやすいのは、吟醸酒である、と言われています。

もちろん、一般的な本醸造などの特定名称酒にも老香は起こるのですが、恐らく火入れがされていないような、デリケートな酒が多いことからこういった印象が出てくるのかもしれません。

日本酒の場合、通常は1年程度で出荷されるのですが火入れをしていない吟醸酒が寝かされれば、当然ながら老香が発生しやすくなります。

裏ラベルを見て、出荷時期がかなり遅いものは注意した方が良い、と言い切れます。

老香の生成について

さて、高温であり、日本酒には不適切な環境で保存されていた日本酒に老香が発生しやすい、ということをお伝えしました。

次に、老香の正体とは一体何なのか、ということを考えていきましょう。

現在、さまざまな成分を分析することが可能となっており、この老香の正体はジメチルトリスルフィドであることが判明しています。

通常、有機酸のエステルやメチオナール、3メチルブタナールなど、ナッツやポテト様の香りが熟成によって生まれますが、たくあんの香りを持つ化合物が発生してしまうと、その全てをマスキングしてしまうのです。

ジメチルトリスルフィドと熟成香の違い

老香の原因である、ジメチルトリスルフィドですが、熟成香と見分けるにはどうすれば良いのでしょうか。

実は、長期熟成といった良い状態で時を過ごした日本酒には、ソトロンと呼ばれるものがあります。

カルボニル化合物であったりカラメルのような香りを呈するものに関して香るものだといわれています。こういった熟成をしているものには、驚くことにジメチルトリスルフィドは少なく、香味や味わいも大変深いものになるようです。

もし、購入した日本酒がスモーキーやカラメル感があれば、良い熟成を経ていると思ってよいでしょう。

ジメチルトリスルフィドの前駆物質

ジメチルトリスルフィドが発生するためには、前駆物質が重要となってきます。この前駆物質を防ぐことができれば、環境が悪くてもジメチルトリスルフィドを発生させません。

しかし、なかなかジメチルトリスルフィドは日本酒内には含まれておらず、同定に大変苦労したようでです。

さまざまな研究所が研究を続けた結果、ジメチルトリスルフィドの前駆物質は、1,2-ジヒドロキシ-5-ペンタン-3-オンという、やたら長いものであることがわかったのです。

DMTS-P1と略されていますが、これが日本酒に悪さをしていたのです。

老香さえ出さなければ…

ジメチルトリスルフィドを完全に抑える、ということはかなり難しいとされており、やはり多少は長期保存に関しては出てしまうと言われていました。

1,2-ジヒドロキシ-5-(メチルスルフェニル)ペンタン-3-オンという、長い名前の前駆物質はどうしても清酒酵母からは発生してしまうことがわかっていますし、どうにかして老香を抑える研究は各所で行われてきました。

しかし、全てが老香が発生してから何かを使えば抑えられるとか、根本から生成を無くすというものではありません。う老香に関しては半ば諦めるしかなかったのです。

老香を発生しにくい清酒酵母開発

清酒業界は、どうにかしてこの老香を発生させないために努力を重ねて来ました。そして、2017年9月に、ついに発生経路を突き止め、それらを発生しにくい酵母の開発に成功したと発表があったのです。

独立行政法人酒類総合研究所と日本盛株式会社による共同開発によって、この研究が成果を収めたことは、日本酒の未来に大変明るい未来をもたらすものになったと言われています。

内容としては、ジメチルトリスルフィドを発生させる、前駆物質のDMTS-P1を生成しにくくさせる、ということが目的で行われています。

メチオニン再生経路に着目

DMTS-Pが生成されるのには、酵母のメチオニン再生経路の MRI1遺伝子であったり、MDE1遺伝子の機能が関係していることは既にわかっていました。

ここ着目して、ここでDMTS-P1を造らない酵母を開発すれば良いだろうということになったようです。

しかし、に清酒酵母きょうかい701( K701 )の1倍体を親として、そこからDMTS-P1を造らない酵母を選抜したそうですが、やはり1部体では発酵がとても悪く、清酒自体が造ることができない、そこで、清酒醸造にも使える2倍体酵母が開発されたのです。

海外輸出などにも期待

また、この老香が出にくい酵母は熱に強いということになるので、熱燗の長期保存にも向くのだそうです。

早速ではありますが、日本盛では熱燗ボトルをコンビニで販売しました。なんと、ミニボトルタイプの缶熱燗となっており、驚くことにあのホットコーナーに、熱燗を販売することができるようになったわけです。

寒い冬、レジ横で熱燗を購入できます。近頃、コンビニで生ビールも購入できる場所が出てきていますが、

ますます美味しいお酒が身近になってきている、ということになります。これからも、日本酒が面白くなりそうですね。

気軽に熱燗が飲める?

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