1.ルーチェについて
ルーチェは、古い歴史があるイタリアワイン界に革命を起こしたワインとして知られている。
スーパータスカンという、トスカーナの奇跡と呼ばれるワインカテゴリのひとつだが、その魅力を詳しく知る人は少ないかもしれない。
ここでは、まずルーチェについて解説しよう。
ルーチェの特徴
ルーチェの畑がある、ブルネロというイタリアワインの中でも高級ワインを生産する地域。白亜質の土壌で水はけが良く、有機成分が少ない土壌だが、サンジョベーゼには理想的な畑として知られている。
収量を徹底して減らすことで、ほかには無い独創的なアロマと味わいを生み出しているのだ。
ルーチェの歴史を知ろう
ルーチェは、トスカーナの名門として知られるワイナリーを多く所有していたマルケージ・ディ・フレスコバルディと、カリフォルニアワインの父、ロバートモンダヴィの二人によって設立されたワイナリーだ。
1997年の初ヴィンテージ以来、イタリアだけでなく世界中で愛され続けているワイナリーとして成長した。
名前の由来
最高の二人、そしてイタリア最高峰のテロワール、徹底した品質管理で行われる醸造。個性的でありながら、完璧さを求め続けるルーチェ。
その名前の由来は、創設者のロバートモンダヴィの妻がこの地を吹き抜けた嵐の後、美しい太陽の輝きと生命の誕生をオマージュして提案したと言われている。名前にも意味があるのだ。
2.ルーチェの買取価格が高額になる理由
ルーチェが素晴らしいワイナリーであることは理解いただけたはずだ。しかし、多くのワイナリーが点在するイタリアトスカーナ地方のワインでも、大変高額な買取査定となる名門ワイナリーとして知られている。
なぜ、ルーチェのワインはここまで高額な買取価格査定になるのだろうか。ここでは、ルーチェのワインが高額査定になる理由を紹介しよう。
20世紀を代表する2人の巨匠が手掛けている
何度もお伝えしているが、ルーチェを創立させた人物はあの伝説の二人。マルケージ・ディ・フレスコバルディのヴィットリオ・フレスコバルディと、バート・モンダヴィだ。
ヴィットリオ・フレスコバルディの生まれたフレスコバルディは、トスカーナで9つのワイナリーを所有しているという超名門。ロバートモンダヴィは、もちろんあのカリフォルニアワイン『オーパスワン』を成功させた人物だ。
この二人が、イタリアで最高のワイン、偉大で歴史に残るワインを造りたいと立ち上げたワイナリーが、ルーチェ。品質は当然高く、話題性などから人気になるのは運命が決めている。言わずもがな、この二人が手掛ければ高価買取だ。
ワインスペクテーター誌トップ100にランクイン
いくら有名人が手掛けていると言っても、品質が伴わなければ、逆に評判が徹底的に落ちる可能性がある。ただの遊びとも後ろ指をさされてしまうだろう。しかし、ルーチェはその逆であり、ファーストヴィンテージから世界中のワインファン、批評家たちの心を虜にした。
さまざまな有名ワイン誌で高い評価を得ているのはもちろん、それに付随して売り上げも多く、需要に供給が追いつかない状況だ。
ファーストヴィンテージワインスペクテーターは、世界中のワイン批評本の中でも最も権威を持つと言われる、誌でトップ100の中でなんと41位。この品質の高さから、今もなお人気が高いのだ。
オーパス・ツーとも呼ばれる人気ワイン
カリフォルニアワインの名門、オーパスワンの創設者のひとりが、ロバートモンダヴィ。オーパスワンは、あのボルドーのロスチャイルドと手を組んだベンチャーワイナリーだったことから、ルーチェはその二番目に成功したことから、オーパス・ツーなどと言われて親しまれている。
今でこそ、ロバートモンダヴィはさまざま事業を立ち上げ、かかわるワイナリーも多くなったが、あの頃はまだ色々と手掛け始めた頃。イタリアでのチャレンジが大成功したことから、ルーチェがオーパス・ツーと呼ばれるようになったのだ。
3.ルーチェの相場高騰中の年代TOP3
ルーチェは、話題の巨匠たちが手掛けたワインということで、全てのヴィンテージが高価買取となる。しかし、ワインは当たり年などがヴィンテージによって変わってくるため、ヴィンテージによっても品質が違う。
当然だが、評価が高い年代に造られているワインは需要が高まり、価格が高騰する可能性が高いのだ。ここからは、ルーチェの相場高騰中の年代TOP3を紹介していく。
1位:記念すべき年に生まれた「ルーチェ 2012」
ルーチェの20周年に限定ボトルとしてリリースされた2012年。「ジェームズサックリング」で94点と高評価のこの年のルーチェは、限定だけあって価格も高騰。ボトルの正面に入った20の数字が入った記念碑的なボトル仕様は、ファンにはたまらない逸品だ。
スーパートスカーナと称されるにふさわしいその出来で、リリース時から注目されている。1993年のヴィンテージから20回目のヴィンテージだけあって、愛好家にはまさに垂涎の的となる”記念のルーチェ”だからこそ、手に入れたいと切望する人が多いのも頷ける逸品と言えるだろう。
2位:世界最高峰の立ち位置「ルーチェ 2010」
希望の光という名のルーチェ。ヴィンテージ毎に注目され、各ワイン評論誌で絶賛されるワインを醸しているが、「ルーチェ 2010」は特に評価が高いヴィンテージだったことで話題となった。
あの、ワインスペクテーター誌にて、驚くべき高評価となったことから、世界的にかなり話題になっていたのだ。その点数は、なんと94点。
ボルドーやブルゴーニュなど、名立たる銘醸地のワイナリーでさえ、この得点をたたき出すことは稀であり、まさに世界最高峰のトスカーナワインここにあり、というインパクトを与えたワインなのだ。
3位:これから注目したい「ルーチェ 2013」
近年特に価格が高騰しているのが、「ルーチェ 2013」だ。これは、あの「ジェームズサックリング」で97点という驚くべき高得点をたたき出したことで大きな話題となった。
「ジェームズサックリング」では、香りや味わいはとても洗練されており、さらに白檀の特徴があると絶賛されている。フルボディのワインでありながら、どこか繊細かつ軽やかであり、まさに至高のトスカーナと言える出来映えと言われている。
今直ぐ飲んでももちろん美味しさは楽しめるが、評論家たちからは2020年頃が飲み頃だろうと言われている。ファンなら、必ず手に入れたいと思う、近年注目のヴィンテージが、「ルーチェ 2013」なのだ。
4.ルーチェの買取相場について
ルーチェは、もともと高級感のあるワインだ。そして、常に世界中のワインファンの注目を浴びる需要が高いワインなので、買取相場は全体的に高い。
とはいえ、前述したように注目されるヴィンテージなどによって買取価格が変化していくため、自分の持っているルーチェの買取価格相場を知っておくことは必要だ。ここからは、ルーチェの買取相場を紹介する。
ルーチェの買取相場について
ルーチェは、ヴィンテージによって買取価格が違う。全ての品質は安定しており、緻密な設計のもと最高峰のワインが造られているのだが、ワインは生き物であり、微妙な天候や醸造の変化でまるで別物のように表情を変えてしまう。
そのため、別のヴィンテージの買取価格とお手持ちのルーチェが全く同じ買取査定額にならないこともあることを理解しておかなければならない。
ここでは、一覧にしてルーチェの買取価格をチェックできるようにした。ぜひ、お手持ちのルーチェの買取価格相場について確認しておこう。
ルーチェ買取相場
-
●ルーチェ 2012年~8,000円前後
-
●ルーチェ 2010年~8,000円前後
-
●ルーチェ 2013年~8,000円前後
(※2018年4月現在)
ルーチェの最高価格は?
ルーチェは、数万円以上の買取価格が期待できる素晴らしいワインだ。となると、どのワインが最高価格になるのか気になるところだろう。
前述しているが、ルーチェで最も希少価値が高いと言われているのが、正式に日本に輸入されファーストヴィンテージとなった1995年のものだ。
1990年代の後半、2000年代に比べると、その価格は数万円以上違う。オークションでは、1995年のヴィンテージは6万円という価格で出ているなど、今後も高騰していくことは間違いない。
しかし、今高騰中のヴィンテージもあり、今度どのように高騰していくかは注意深く見続けていくべきだろう。
5.ルーチェの買取方法について
ルーチェが高価買取となる、注目のワインということは理解できたはずだ。さて、問題はそのルーチェをどのような買取方法で買取してもらうのか、というところだ。
どんな買取方法でも一緒だろう、と思われる方もいるだろうが、買取方法も重要なポイントになる。ここでは、ルーチェの買取方法について解説していく。
ルーチェを売る前に利用できる買取サービス
買取ならまず、店頭買取か宅配買取、出張買取かなどの買取方法を選ぶところから始めよう。どんな買取方法があるのかを確認し、自分に合った買取方法を選択するのだ。
他には、LINEやメールなどで、予め仮査定をしてもらえるサービスも受けることができる。ひとまず、自分のルーチェがいくらの買取価格になるか確認するとスムーズだろう。
6.ルーチェを売る前に確認したい「買取業者比較」
ルーチェを売る前には買取業者比較
ルーチェを買取する方法、事前に使えるサービスなどが決まったら、次に重要なのが業者選びだ。ルーチェはワインだが、全く同じ買取査定額でどこでも買取してもらえるわけではない。
中には驚くべき高価買取となる店鋪もあれば、その逆もあり得る。プロの鑑定士が揃っていることはもちろん、販路や在庫状況、買取実績など、徹底して信頼できる買取業者を選び出すことが必要だ。
やや時間がかかるだろうが、ポイントを知ることで手間を省くことができるだろう。
まとめ
ここでは、ルーチェの歴史や魅力、買取価格相場について紹介してきた。今後、イタリアワインがより注目を浴びていくことは間違いない。だからこそ、今後のルーチェの買取相場から目が離せないのだ。
古物商許可証取得。酒類販売責任者。
株式会社ストックラボの鑑定責任者、真贋査定士、及び出張買取責任者。 複数の買取会社でウイスキー・ワイン・日本酒・焼酎・ブランデーなどの幅広いお酒の買取鑑定・査定を行ってきた鑑定士歴7年のエグゼクティブバイヤー。