サントリー「鳳雅」について
サントリーの高級ウイスキーと聞いて思い浮かべるのは「山崎」や「響」などの世界的知名度を誇るこれらのブランドがすぐに出てくるだろう。では、サントリーウイスキー「鳳雅」と聞くとどうだろうか。
名前から高級感が漂っているが、どんなウイスキーかピンと来る方は少ないかもしれない。実はこの「鳳雅」はれっきとした「山崎」の流れの中にある超高級ウイスキーなのである。
サントリーウイスキー「鳳雅」とは?
サントリーウイスキー「鳳雅」とは、2015年発売の、日本の名門酒販店の一つ「キンコー」向けに特別にブレンドされて造られたスペシャルブレンデッドウイスキーである。
1984年蒸留の山崎モルトをキーモルトとして使用しているが、ファンからはそのモルトが占める割合は高いと言われており、シングルモルトと見紛う仕上がりとなっている。
31年長期熟成モルトと言ってもいいほどの高い価値と味わいを持っている希少な逸品だ。
「鳳雅」の入手方法
サントリウイスキー「鳳雅」は2015年に、酒販店「キンコー」向けに限定500本で作られ、販売された銘柄である。
元々の生産本数が少ないため、知名度こそ高くないものの、ファンの間では現在では手に入らない大変希少なものなのだ。
もし入手するのであれば、オークションやネットサイトでの購入となるが、タイミングが合わなければ手に入れるのは難しいかもしれない。
「鳳雅」に定価はあるか?
サントリーウイスキー「鳳雅」は、生産も販売も終了しているため当時の正確な販売価格は把握できないが、200,000円前後だったと思われる。
その中身はほぼ山崎の31年ものと考えられており、現行の山崎18年が25,000円、山崎25年が125,000円の希望小売価格となっていることもあるため、妥当な数字といえるだろう。
「鳳雅」の買取相場
限定発売のプレミアムウイスキー「鳳雅」の買取相場だが、ストックラボでは詳細な市場調査、買取実績などからお酒専門の鑑定士が価格を算出している。
現在の「鳳雅」の買取相場は~170,000円前後となっており、高額での買取となるのがお分かりいただけるだろう。
品物の状態や市場状況によって前後することもあるが、参考にしていただければいかがだろうか。
「風雅」が高額になる理由
「鳳雅」はかなりの高額で取引されている銘柄だということはお分かりいただけただろう。ではなぜそのような高額になるのか、どういった点が評価されているのかといった理由の部分を紹介していきたい。
高額になる理由、評価されている点を押さえておくことは、もし売りに出す際にきっと有用な知識となるはずである。
数量限定品のため希少価値が高い
上記にもあったが、「鳳雅」は2015年に「酒のキンコー」向けに仕立てられた500本限定のプレミアムボトルである。しかも、その中身は世界的に人気を博している「山崎」であり、さらに31年という長期熟成原酒がキーモルトとなっている。
限定品というプレミアのみならず、山崎の30年超え原酒というダブルプレミアのようなこの逸品。その希少価値の高さは、世界中のウイスキー愛好家が欲しがるほどのものといえるだろう。
平等院鳳凰堂の鳳ラベルもコレクターに人気
特別にブレンドして造られたスペシャルブレンドモルト「鳳雅」だが、ボトルデザインもこのウイスキーが収まるにふさわしい素晴らしい仕上がりとなっている。
赤みがかった琥珀色のウイスキーが背景となるように、透明なボトルに平等院鳳凰堂の鳳凰があしらわれ、気品、気高さ、美しさを感じさせる。
ボトルコレクターにとってもぜひ欲しい一本なのだ。
世界一のシェリー樽原酒(山崎1984)使用!
「鳳雅」のキーモルトとなっている「山崎1984」は、31年の熟成の貴重な原酒であるということに間違いはない。しかしこの山崎1984はそれだけでなく、ウイスキー品評会で世界一となった原酒なのだ。
シェリー樽で熟成された山崎1984というのは、愛好家にとっては特別な意味と味わいを持っていることを意味している。
希少価値だけでなく、ウイスキーの本質を極めているからこそ「鳳雅」は高額で取引されているのだ。
他にも知っておきたい「鳳雅」のこと
「鳳雅」は本数も少なく、希少価値が高いため、そのまま資産として手元に置いておいてもいいだろうし、美しいデザインは飾っておいても華やかさがあるだろう。
しかし、「鳳雅」の一番の本質は特別ブレンドされたその味わいではないだろうか。ここではそんな「鳳雅」のおすすめの飲み方を紹介しておきたい。
冷やし過ぎない程度の氷でロックを
シェリー樽の特徴として挙げられるのが、甘さと色味の濃さだが、冷やし過ぎるとクセが現れる場合がある。
そこで「鳳雅」を飲むならば、大きいロックアイスではなく小さい氷を1、2個浮かべたロックがおすすめだ。
シェリー樽由来の甘味を存分に感じつつ飲みやすくなる。ただ、スイスイ飲めてしまうため気づいた時には半分以上無くなってるなんてことにならないよう注意が必要かもしれない。
スペシャルブレンドを直に感じるストレート
やはり「鳳雅」のような特別仕立てのブレンデッドウイスキーはストレートで飲むこともおすすめしておきたい。
山崎系のウイスキーを飲み慣れている方ならば、ブレンドの違いを探りながら飲むのも楽しいだろう。
そうでなくても、山崎1984の比率が高いと言われている「鳳雅」そのままの味わいを、冷やさず足さず感じられるストレートでぜひいかがだろうか。
まとめ
サントリーウイスキー「鳳雅」の価値は今後も上がることが予想される。高騰をみせる銘柄だけに、いつ出会ってもいいように頭の片隅に置いておきたい逸品である。
古物商許可証取得。酒類販売責任者。
株式会社ストックラボの鑑定責任者、真贋査定士、及び出張買取責任者。 複数の買取会社でウイスキー・ワイン・日本酒・焼酎・ブランデーなどの幅広いお酒の買取鑑定・査定を行ってきた鑑定士歴7年のエグゼクティブバイヤー。