宮崎のプレミアム麦焼酎「百年の孤独」とは？値段や飲み方、入手方法まで解説

【この記事でわかること】

• 百年の孤独はどんなお酒なのか
• 百年の孤独の製造元「黒木本店」とは
• 百年の孤独のおすすめの飲み方
• 百年の孤独におすすめのおつまみ

百年の孤独とはどんなお酒？

プレミアムな焼酎として知られる「百年の孤独」はどんなお酒なのか。名前やボトルのデザインは知っていても、概要や味わいまではよく知らない人も多いのではないでしょうか。まずは「百年の孤独」とはどんなお酒かを紹介します。

百年の孤独はプレミアム麦焼酎

「百年の孤独」は、焼酎造りの老舗である黒木本店が造りあげた本格麦焼酎の傑作です。その製造には、1885年の創業以来伝え続けられてきた伝統の技を結集させています。原材料である大麦や、それを発酵させる麹も選りすぐりのもの使用。焼酎を仕込む水も、宮崎の良質な地下水を使用しています。

フルーティーさを感じられる香りと滑らかな舌触りは、焼酎のイメージを覆すような味わいにまで昇華。一度味わったら忘れられなくなるような体験ができます。このような味わいから、焼酎愛好家の中では特に高い人気を誇っている麦焼酎です。

定価3300円に対して各種ECサイトでは5000円以上の値段が付いているなど、価格相場が高騰しているプレミア焼酎としても知られています。

麦焼酎を高級ウイスキーのように長期熟成

百年の孤独の特徴は、40％という焼酎としては高いアルコール度数と、美しい琥珀色をしていることにあります。これは蒸留を終えた原酒を、通常において使用されるタンクや甕（かめ）ではなく樽の中で長期熟成させているからです。

熟成させている間に樽の木の風味が焼酎に移るほか、樽の隙間から水分が徐々に蒸発していくことで、味わいがまろやかで深みがあるお酒へと仕上がっていきます。ウイスキーの風味に覚えのある方なら、樽で熟成された焼酎の香りにどことなく覚えがあるように感じるはずです。

このような製法であることから、生産量も通常の麦焼酎より少なめであり、かかる手間の分だけ価値も上がります。これが定価では入手しにくいプレミア焼酎となるゆえんの1つです。

百年の孤独の名前の由来

宮崎をはじめとした各地が発売する麦焼酎の銘柄名としては、特徴的でおしゃれな雰囲気すら感じさせる「百年の孤独」。

その名前の由来は、コロンビアのノーベル文学賞受賞作家ガブリエル・ガルシア＝マルケス氏が1967年に発表した同名小説にあります。この小説は著者を代表するベストセラー小説で、南米のある街が繁栄し、衰退するまでの100年間を描いた作品です。

2014年にガルシア＝マルケス氏が亡くなった事を受け、黒木本店は2015年、追悼するための限定商品として「百年のボトル」という商品を販売しました。百年の孤独を熟成させ続けた最初の原酒をブレンドし、バカラ製のボトルで販売したこの商品。27年ものの原酒も入っていたこともあり、30万円という超プレミアムな価格で販売されました。

百年の孤独の蔵元宮崎の「黒木本店」とは？

黒木本店は、宮崎県中部の高鍋町に位置する焼酎の酒造会社です。焼酎一筋の酒蔵として100年以上の歴史を誇っており、創業以来伝統的な焼酎造りを固守し続けています。その一方で、前衛的な焼酎造りに対する志も強く持っている事が特徴です。

 

主力商品は芋焼酎で、季節限定品を除いた商品だけでも5銘柄をラインアップしています。また百年の孤独以外にも麦焼酎、そして米焼酎も発売。また山間部の木城町には別蔵となる「尾鈴山蒸留所」もあり、芋・麦・米の焼酎の他、各種蒸留酒も製造しています。

 

焼酎に関しては、原材料に対する徹底的なこだわりを持っており、芋や麦などを栽培する農業から手を入れています。また焼酎造りの過程で発生した廃液なども有機肥料として再利用。地域の環境保全にも力を入れている酒造会社です。

黒木本店の焼酎ラインナップ

宮崎県は隣の鹿児島県と共に焼酎造りが盛んな地域で、芋を中心に麦や米でも焼酎を造る文化が根付いている地域です。先述したように、黒木本店でも芋・麦・米の焼酎を製造。

 

百年の孤独を筆頭に、幅広いラインアップを有しています。ここでは代表的な5銘柄を一挙にご紹介します。

麦焼酎「中々」

黒木本店における麦焼酎のスタンダードな銘柄にあたるのが「中々」です。こちらの味わいも百年の孤独に引けを取らないほどまろやかで、大麦の香りと甘みを感じる飲み口。焼酎が苦手な人でも、中々であれば美味しいと感じるかもしれません。

 

ラインアップは、アルコール度数20％と25％のものが、720ml、900ml、1800mlと用意。主な入手方法ですが、定価での購入が可能なので黒木本店の特約店から購入することがおすすめ。お店によっては、一人あたりの購入本数に制限を設けていることもありますが、在庫に多少の余裕もあって比較的購入しやすいです。

 

Amazonなどの各種ECサイトでの値段は、定価と比較して5割近く高い相場。一部の通販サイトでは、プレミア焼酎として紹介されています。

 

米焼酎「野うさぎの走り」

黒木本店における米焼酎唯一の銘柄となるのが「野ウサギの走り」です。銘柄名の由来は「不思議の国のアリス」でアリスを導いたウサギをイメージしたものであり、百年の孤独と同じく文学作品由来のネーミングとなっています。

 

アルコール度数37％とやや高め。容量は600mlのみで、量あたりの定価は百年の孤独と同程度にもなる商品です。主な入手方法ですが、定価での購入が可能なので黒木本店の特約店から購入することがおすすめ。

 

百年の孤独と同じくとても人気が高い焼酎ですから、中々などとは違い、必ずしも在庫が残っているとは限りません。購入の際は事前に確認しておきましょう。

 

Amazonなどの各種ECサイトでの値段は、定価と比較して3割近く高い相場。一部の通販サイトでは、プレミア焼酎として紹介されています。

 

芋焼酎「㐂六」

黒木本店における芋焼酎のスタンダードな銘柄にあたるのが「㐂六（きろく）」。芋焼酎文化が強い南九州においては、黒木本店の顔とも言える銘柄です。

 

人によっては癖を感じることがある焼酎とは違い、この㐂六は臭みや癖が抑えられており、原材料であるサツマイモの甘さを感じられる味わいです。

 

芋焼酎に慣れている人が味わえば、芋の風味の芯を感じ取ることができ、味わえば味わうほど原材料の甘さとまろやかさが麹の風味と共に鼻から抜けます。爽やかな後味を感じながら飲むことも可能です。

 

ラインアップは、アルコール度数25％のものの、720ml、1800mlが用意。主な入手方法ですが、定価での購入が可能なので黒木本店の特約店から購入することがおすすめ。お店によっては在庫に多少の余裕もあるので、比較的購入しやすいです。Amazonなどの各種ECサイトでの値段は、定価と比較してやや高め程度が相場となっています。

 

芋焼酎「橘」

黒木本店における芋焼酎で、ライトな味わいの銘柄にあたるのが「橘」。㐂六同様スタンダードな位置づけの芋焼酎で、滑らかな舌触りやすっきりとした飲み口が特徴的な銘柄です。

 

自社栽培のサツマイモは鮮度が抜群のまま焼酎の仕込みに使用されます。銘柄名のように、柑橘類のような爽やかさも感じられることが特徴。割って飲むとその華やかさがより開いて膨らみます。

 

ラインアップは、アルコール度数20％と25％のものが、720ml、900ml、1800mlと用意。主な入手方法ですが、他の物と同様に黒木本店の特約店から購入することがおすすめ。ただし地域によっては㐂六よりも見かける機会は少ないかもしれません。ECサイトによっては取り扱いがなかったり、定価と比較して価格の上昇が㐂六よりも高い相場の場合があります。

 

芋焼酎「謳歌」

黒木本店における第3の銘柄にあたるのが「謳歌」。㐂六や橘との違いは原材料にあります。原材料のサツマイモは、中身がオレンジ色をしている事が特徴の玉茜です。

 

玉茜が醸し出す香りは、よりフルーティーな甘みが強まっており、この謳歌に関してはグレープフルーツなどの柑橘系が前面に出る香りをしています。口当たりもまろやかで、飲みやすさも抜群です。ラインアップは、アルコール度数25％のものの、720ml、1800mlが用意されています。

 

主な入手方法は定価での購入が可能な可能性があるので、他の物と同様に黒木本店の特約店から購入することがおすすめ。ただし年間で限られた回数しか出荷されないとのことから、特約店の通販でも品切れが目立ちます。もしも再販がされた際には、百年の孤独同様に定価より高い価格が相場になることでしょう。

プレミアム麦焼酎「百年の孤独」の値段や入手方法は？

百年の孤独はプレミアムな麦焼酎で、ネット通販などでは品切れ状態が続いているお店もあります。では百年の孤独を飲みたいとなったとしても、手に入らない状態が続いてしまうのでしょうか。百年の孤独の入手方法と値段について見ていきましょう。

百年の孤独の定価

プレミアム麦焼酎である百年の孤独の定価は、特約店と思われるお店から購入する入手方法で確認が可能です。それによると、百年の孤独の値段は税抜きで3300円程度であると思われます。

 

焼酎としては高級な部類のお酒であることは間違いないですが、ウイスキーなどの洋酒とは違い、定価の相場はそこまで高くはないようです。プレミアム麦焼酎となるほど味わい深く人気のある焼酎としては、手に入れやすい値段ではないでしょうか。

百年の孤独の入手方法

プレミアム麦焼酎である百年の孤独の入手方法ですが、最も確実な入手方法は黒木本店の特約店で購入すること。公式サイトには、特約店の一覧が掲載されています。正規の値段で手に入れたいときにはそちらを利用しましょう。

 

値段に糸目をつけずに入手したいときには、各種ECサイトやフリマサイトからでも購入ができます。ただし特約店とは違い、定価での購入はほぼ不可能で、相場よりも高い値段です。

入手方法によって異なる？百年の孤独の値段の違い

プレミアム麦焼酎である百年の孤独ですが、入手方法の違いによって値段も大きく異なります。特にECサイトで購入しようとすると、定価の5割増しかそれ以上の値段になることは覚悟しておかなければならないでしょう。

 

フリマサイトでも同等の価格で取引されていますが、必ず本物や中身があるボトルが届くとは限りません。トラブルの元にもなりかねないので、信頼できる入手先からの購入がおすすめです。

 

プレミアム麦焼酎「百年の孤独」偽物と本物の見分け方

にわかには信じられない話ですが、プレミアム麦焼酎である百年の孤独には偽物が存在し、それの目撃情報がネット上でも散見されます。値段が相場と比較して安い代わりに、中身は恐らく粗悪品である可能性があります。

ラベルはそっくりに作られていますが、本物を知っていればすぐに偽物だと見分けられる見た目。銘柄名も「百年孤独」となっていて、「百年の孤独」とは違いがはっきりしている事がわかります。ネットで画像を検索し、本物のラベルをあらかじめ見ておくことが、最適な見分け方です。

百年の孤独おすすめの飲み方一覧

もしも百年の孤独の入手に成功したら、せっかくですから美味しい飲み方で飲んでみたいですよね。百年の孤独は一般的な麦焼酎とは違う風味ですから、おすすめの飲み方もお酒の味わいを重視したものになります。ここでは4つ厳選してご紹介します。

ストレート

プレミアム麦焼酎「百年の孤独」のおすすめの飲み方1つめは、ストレートです。アルコール度数が40％ある百年の孤独では、少々キツい飲み方だと感じる人もいるでしょう。しかし焼酎の味わいをダイレクトに楽しむ飲み方としては、ストレートもとてもおすすめな飲み方となります。

グラスに注ぎ、軽く回して香りを楽しんだ後で口に含んでみましょう。一般的な麦焼酎との違いを口いっぱいで感じられます。

ロック

プレミアム麦焼酎「百年の孤独」のおすすめの飲み方2つめは、ロックです。百年の孤独はオーク樽での熟成により、ウイスキーに近い風味を持つようになっています。そのため他の麦焼酎との違いが明確に感じられる飲み方です。

はじめはストレートに近い濃さで。時間の経過と共に溶けた氷と馴染んだ濃さで味わえる、一度で二度美味しい飲み方でもあります。

水割り

プレミアム麦焼酎「百年の孤独」のおすすめの飲み方3つめは、水割りです。ストレートと違い、あらかじめ自分の好みの濃さで飲めるようにしておくことで、より百年の孤独の魅力を味わうことができる飲み方でもあります。水割りの特徴の1つが、香りがより強く感じられること。百年の孤独が持つ大麦の甘さとオーク樽の香りは、薄まることなく飲んだ人の口から鼻に抜けていくでしょう。

お湯割り

プレミアム麦焼酎「百年の孤独」のおすすめの飲み方4つめは、お湯割りです。焼酎のお湯割りは、実は南九州ではポピュラーな飲み方。主に芋焼酎の香りと味わいを大きく引き出すことができる飲み方ですが、それは麦焼酎も同じです。

立ちこめる湯気の中に百年の孤独の豊かな香りが含まれており、心地よさすら感じるでしょう。この点が水割りとの違いと言えるかもしれません。作る際は、お湯の中に焼酎を注ぐことが美味しく作るコツです。

 

百年の孤独に合うおつまみ

百年の孤独は、焼酎そのもの力強さもプレミアム級。味わいがとても強い麦焼酎でもあります。それに合うおつまみも、百年の孤独に負けない力を感じさせるものがおすすめ。どんなおつまみが良いのかを、3つご紹介します。

しっかりした味付けの煮物

プレミアム麦焼酎である百年の孤独に合うおつまみ1つめは、煮物です。薄味ではなく、しっかりとした味付けであることがポイント。醤油や砂糖で甘辛く味を付けた物が特によく合うでしょう。

煮物の濃いめの味付けが、百年の孤独の強い風味とアルコール度数に負けずに絡みつき、双方の奥底に潜む原材料の甘みさえ引き出すような相乗効果をもたらします。他の焼酎とは違い、百年の孤独ならではのチョイスとも言えます。

天ぷら

プレミアム麦焼酎である百年の孤独に合うおつまみ2つめは、天ぷらです。天ぷらの魅力は、衣に具材の香りや旨味がしっかりと封じられていることにあります。一口かじった後の味わいを百年の孤独と共に楽しむと、鼻に抜けていく風味がより複雑になります。

また、宮崎の郷土料理の1つでもある「飫肥天（おびてん）」も焼酎との相性は抜群。通常の天ぷらとは違い、すり身の味と黒砂糖の味が濃いコクを生み出し、百年の孤独との相性を高め合います。

イカのゲソ焼き

プレミアム麦焼酎である百年の孤独に合うおつまみ3つめは、イカのゲソ焼きです。麦焼酎に限らず様々なお酒のおつまみとして知られているイカのゲソ焼きも、百年の孤独に合わせられます。

イカのゲソは肝に次いで潮の香りを感じられる部位で、足の太さによって噛み応えも変化する楽しいおつまみです。百年の孤独の味わいに対抗し、互いの風味を溶け合わせることで豊かなひとときを過ごせるでしょう。

百年の孤独に関するよくある質問

最後にプレミアム麦焼酎である百年の孤独の、購入と買取に関する質問をご紹介します。

ドンキで売ってる安い値段の百年の孤独は偽物？

先述のとおり、プレミアム麦焼酎である百年の孤独には偽物が存在しており、ネットから出回っているケースがあるようです。しかしパッケージは明らかに違いますし、日本の実店舗においてそのような商品が売られていたというケースはあまり見られません。

ドンキに安く売っていたからと言って、それがすぐに偽物だと決めつけるのは早計かもしれません。元々安売りが特徴のお店ですから、市場での相場の値段より安くなっているのは珍しくないでしょう。値段を調べてみると、特約店が設定している定価か、それよりやや高めになっているかもしれませんよ。

百年の孤独を買取相場はどれぐらいですか？

百年の孤独は特約店以外で購入しようとすると、定価の2倍近くになっていることもあるような人気の麦焼酎です。プレミア価格が設定されているようなお酒ですから、買取の値段にも期待が膨らむことと思います。

その買取の相場ですが、一般には2000円から5000円程度となっています。これは外箱も揃っている状態の価格であり、ない場合の買取価格はもう少し下がるものと思われます。当然ながら、偽物だった場合は値段が付かないことも留意しておきましょう。

まとめ

百年の孤独は、宮崎県にある焼酎の酒蔵である黒木本店が送り出している銘酒です。他の銘柄もとても美味しいのですが、百年の孤独は頭1つ抜けているような味わいを楽しめます。樽での長期熟成が生み出した、まろやかで甘みも感じられる風味は、一度味わって損はしません。

市場で見つけても、なかなか定価で購入することは難しいです。もし近くに特約店があるなら、他の黒木本店の焼酎を楽しみつつ、入荷を待つとよいでしょう。是非一度味わってみてください。