スプリングバンク(spring bank)とは?

スコッチウイスキーというお酒は、銘柄によって味わいに独自の特徴が強く表れていることが特徴です。スプリングバンク(spring bank)もその例に漏れず、独特の風味がコアなスコッチファンを惹き付けています。そんなスプリングバンクの特徴や種類にはどのようなものがあるのかをご紹介します。
スプリングバンクの歴史
スプリングバンク蒸留所がキャンペルタウンに設立されたのは、1828年のことです。キャンペルタウン14番目の蒸留所として稼働が始まったスプリングバンクは、経営者の交代や世界恐慌、ウイスキー需要の急増など、激動の時代をくぐり抜け、2023年現在ではキャンペルタウンで稼働する3つの蒸留所の1つに数えられています。
スプリングバンク(spring bank)のウイスキーは1990年代のウイスキーブームと共に世界中で高い評価を得るようになりました。徹底的に管理された製造方法はウイスキーの品質を高めていますが、生産量を増やすのは非常に難しいです。限られた数の出荷となるので、常に品薄状態が続いています。そのため定価での購入が難しくなっている理由です。
スプリングバンク蒸留所
スプリングバンク(spring bank)の蒸留所があるキャンペルタウンは、スコットランド南西部に位置するキンタイア半島の先端部にある街です。全盛期の頃は漁業や30にも及ぶ数の蒸留所によるウイスキー製造で栄えていました。
スプリングバンク蒸留所ではスプリングバンクのほか、ヘーゼルバーンやロングロウという銘柄のモルトウイスキーも生産しています。蒸留所の設備は、それぞれの風味に合わせて大麦の乾燥や蒸留回数を変えることが可能です。
伝統の製法が守られ続けていると共に、建物も創設当初の姿を1828年から守り続けています。原料となる大麦の乾燥、発酵、蒸留、熟成、瓶詰めまで、全ての工程を蒸留所の中だけで完結させており、これはスコットランド全体で見ても唯一の事例です。こうしたこだわりがスプリングバンクウイスキーの人気を品薄になるまでに高め、時には抽選購入になるまでに至らせている理由とも言えます。
スプリングバンクの種類
スプリングバンクのウイスキーは完全自社製のシングルモルトです。最低でも10年の熟成期間を経てボトリングされるウイスキーは、熟成期間によって様々な味わいをしています。一体どんな種類があり、それぞれどんな味わいなのか、主な6種類をご紹介します。
なお、紹介している原酒のブレンド割合は、公式サイトに記載されている2022年出荷のボトルの情報を参照しています。
スプリングバンク(Springbank)10年

スプリングバンク(Springbank)10年は、スプリングバンクの中で最もスタンダードな物に位置づけられているウイスキーです。アルコール度数は46%。バーボン樽熟成原酒6割とシェリー樽熟成原酒4割をブレンド。15年や21年などの他の年代物とは違ったブレンドの割合により、複雑且つキャンペルタウンの特徴でもある塩の風味を存分に味わえる銘柄となっています。
甘みのと共に塩の風味やスパイスが利いた香りが交わっており、口当たりで感じられるのはしっかりとしたボディとフルーティーさ。最後には塩キャラメルのような後味がドライな余韻を与えます。
2023年現在、各種ECサイトでは2万3000円から2万9000円前後という価格で売り出されており、定価での購入は難しい状態です。武蔵屋といったお酒の通販サイトでは品薄状態が続いており、すぐには購入できません。入荷の時期に抽選販売がされるかと思われます。
スプリングバンク(Springbank)12年カスクストレングス

スプリングバンク(Springbank)12年カスクストレングスは、一定期間おきに数量限定で販売されるボトルです。アルコール度数は55.9%とかなり高め。これは熟成を終えた原酒が、樽から出された状態のままボトリングされているためです。使われている原酒は、バーボン樽熟成の物が100%使用されています。
加水が行われていない原酒の味わいは、大麦の乾燥に使うピート(泥炭)の香りを強く感じさせます。そこにバーボンと樽の香りが追随し、ナッツのようなフレーバーが鼻から抜ける感覚を得られるでしょう。味わいはクリーミーさが香りを含みながら舌にパンチを与え、スモーキーさが一杯な後味まで導きます。
2023年現在、ECサイトでは一件のみが、4万4000円という価格で出品しており、定価での購入は難しい状態です。武蔵屋といったお酒の通販サイトでは品薄状態が続いており、すぐには購入できません。入荷の時期に抽選販売がされるかと思われます。
スプリングバンク(Springbank)15年

スプリングバンク(Springbank)15年は、シェリー樽熟成の原酒のみが使用されているボトルです。アルコール度数は46%。甘い香りだけでなく、シェリーの風味が加わった複雑なフレーバーは、その奥底にある海を感じさせるフレーバーとなって鼻を通ります。
口当たりも全体的にややドライ。スモーキーさもさることながら、ナッツや果実も加わったバランスの取れている味わいです。後味はキャンペルタウンの潮風が口の中で吹き付けるかのよう。瞼を閉ざすと、その風景が浮かび上がるようです。
2023年現在、各種ECサイトでは4万3000円から5万5000円という価格帯で出品しており、定価での購入は難しい状態です。武蔵屋といったお酒の通販サイトでは品薄状態が続いており、すぐには購入できません。入荷の時期に抽選販売がされるかと思われます。
スプリングバンク(Springbank)18年

続いて紹介するのはスプリングバンク(Springbank)18年です。アルコール度数は46%。2種類の樽で熟成された原酒をブレンドしており、その割合はバーボンが65%でシェリーが35%です。
こちらの味わいは全体的に甘い風味に包まれています。随所に感じさせる木や生姜の風味がアクセントの役割を果たす一方、後味に残るのはキャラメルのような香りとスパイシーな風味。これらが上品にまとまっている味わいは、18年の年月が生み出すものならではです。
2023年現在、各種ECサイトでは9万8000円からおよそ10万円という価格帯で出品しており、定価での購入は難しい状態です。武蔵屋といったお酒の通販サイトでは品薄状態が続いており、すぐには購入できません。入荷の時期に抽選販売がされるかと思われます。
スプリングバンク(Springbank)21年

続いて紹介するのはスプリングバンク(Springbank)21年です。90年代では定番商品として発売されており、多くのウイスキーファンを虜にしました。現在では年に1度だけ数浪限定で発売されていて、2022年版は全世界で3600本のみのリリースでした。
アルコール度数は46%。2種類の樽で熟成された原酒をブレンドしており、その割合はシェリーが55%。残りの45%は、10年や18年では使用されていなかったポートワインの樽です。
2023年現在、各種ECサイトではおよそ20万円という価格帯で出品しており、定価での購入は難しい状態です。武蔵屋といったお酒の通販サイトでは品薄状態が続いており、すぐには購入できません。入荷の時期に抽選販売がされるかと思われます。
スプリングバンク(Springbank)25年

続いて紹介するのはスプリングバンク(Springbank)25年です。こちらも年に1度だけ数浪限定で発売されていて、2022年版は全世界で1300本のみのリリースでした。アルコール度数は46%。2種類の樽で熟成された原酒をブレンドしており、その割合はバーボンが40%でシェリーが60%です。
香りはラズベリーをベースとしている中で、甘い香りと木の香りが折り混ざる複雑なもの。長期熟成物らしい滑らかな口当たりは様々な種類の甘さを感じさせ、最後にキャンペルタウンが生み出す土地の風味を残します。
2023年現在、25年や更に上の30年といったボトルは、各種ECサイトで販売されているものは見つかっておりません。定価であるかどうかに関わらず、購入は難しい状態です。武蔵屋といったお酒の通販サイトでも品薄状態が続いており、すぐには購入できません。入荷の時期に抽選販売がされるかと思われます。
スプリングバンクに関するよくある質問

最後にスプリングバンク(Springbank)に関するよくある質問とその答えをまとめました。
スプリングバンク(Springbank)が品薄の理由は?
スプリングバンク(Springbank)が品薄の理由は、世界的な需要の高まりに対する供給規模の小ささです。スプリングバンク蒸留所では、品質保持のために生産量をむやみに拡大させるといった施策はとっていません。またウイスキーの熟成期間も、最低10年を必要としていることから、すぐに需要に対する供給を出せる商品ではないという特性も関わっています。
スプリングバンク(Springbank)を定価で買う方法は抽選のみ?
スプリングバンク(Springbank)を定価で買う方法ですが、抽選販売しか手段がないかどうかは酒屋にもよるでしょう。例えば常連客だけに対して販売の案内をするといったことも行われているようです。その上で購入の申込みが殺到した際に抽選に至ることはあるでしょう。
その場合も、18年や25年といった希少価値が高い商品をすぐに手に入れるのは難しいです。ウイスキーの販売に強い酒屋を探し出し、そのお店の常連客になることから始めることがおすすめです。
まとめ

スプリングバンクはキャンペルタウンの数少ない銘柄の1つであり、その塩を思わせる独特の味わいや、品質にこだわる独自の生産体制が高い人気を集める理由となっています。世界中で人気を集めているために、定価での購入は難しくなっているのが現状です。もし定価での販売を告知しているお店や、飲食店で見かけた際にはぜひスプリングバンクを味わってみてください。

古物商許可証取得。酒類販売責任者。
株式会社ストックラボの鑑定責任者、真贋査定士、及び出張買取責任者。 複数の買取会社でウイスキー・ワイン・日本酒・焼酎・ブランデーなどの幅広いお酒の買取鑑定・査定を行ってきた鑑定士歴7年のエグゼクティブバイヤー。






