【この記事でわかること】
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- おでんの歴史について
- おでんに合うお酒
- おでんに合うお酒選びのポイント3選
- おでんの〆にぴったりな出汁割りについて
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おでんとは?
「おでん」はかつお節や昆布でとった出汁に、大根・こんにゃく・たまごなどさまざまな具材を入れて、醤油等の調味料を入れて長時間に込むことで味を染み込ませる日本の伝統的な料理です。
秋から冬にかけた寒い季節に食べることが多く、調理方法がとても簡単なので一般的な家庭料理として食卓に並ぶことが多いですが、近年ではお酒のお供として酒場のメニューに加えられることも珍しくありません。
おでんは日本酒やビールといったお酒とも相性が良い料理なので、「おでん酒場」といった専門店も各地で続々と誕生しており、日本のソウルフードとして多くの人に愛されています。
おでんは関東と関西で具材や味が違う
日本では関東地方と関西地方でも料理の具材や味つけが異なり、おでんもその中の1つです。
関東のおでんは、かつおやみりん、お酒、濃口しょう油をベースにした出汁を使用します。具材は、大根・こんにゃく・たまごといったものから、ちくわぶ、はんぺん、つみれ、もち巾着などを好んで食べます。濃い目の出汁で味が染み込むまでじっくり煮込んだ甘じょっぱい味が関東のおでんの特徴です。
反対に関西のおでんは、昆布やかつお、塩、薄口しょう油をベースにした出汁を使用します。薄口しょう油を使用しているので、関東のおでんよりも薄味に感じるかもしれませんが、見た目が美しく、具材の味をより深く味わえることが大きな特徴と言えるでしょう。大根やこんにゃくなどのメインの具材は関東のおでんと同じですが、関西では牛すじ・厚揚げ・タコ・くじら・がんもどきなどの具材を好んで食べることが多いです。
味のつけ方も濃口・薄口、酒あり・酒なしと地域で差があったり、入れる具材は各地方によって異なるため、旅行に行った際などはぜひその地方ならではのおでんを楽しんでみてくださいね。
おでんの歴史
おでんは元々、豆腐料理の「田楽」が由来で室町時代に誕生した料理と言われています。江戸時代では、田楽に味噌を塗って焼いた味噌田楽が庶民の中で流行し、その後こんにゃくの田楽が登場、ここから味噌を塗って焼いたものを「お田(おでん)」と呼ぶようになりました。
江戸時代後期頃から明治時代にかけては、しょう油造りが盛んになったことからおでんをしょう油や出汁で煮込んで食されることが一般的に。大正時代には薄口しょう油味の関西風おでんが誕生したり、屋台や酒場などで日本酒やビールなどお酒のお供として定着していきました。
一般家庭でおでんが食べられるようになったのは戦後からだと言われています。昭和後期頃からはコンビニエンスストアでも販売されるようになり、手軽に食べることができる日本のソウルフードとして多くの人に愛されるようになり現在に至ります。
おでんに合うお酒:日本酒
おでんに合うお酒として、まず第一に思い浮かぶのはやっぱり「日本酒」ではないでしょうか。
日本酒とはお米をこして造る清酒のことで、「吟醸酒」や「純米酒」「本醸造酒」など製造方法によって名称が異なり、これらは特定名称酒と呼ばれています。吟醸酒は精米歩合は60%以下で、吟醸造りと呼ばれる低温で長時間ゆっくりと発酵させる方法で造られるお酒です。
純米酒はお米と米麹、水だけで造られるお酒で、醸造アルコールを使用していないので純粋にお米の甘みや香りを楽しむこができます。本醸造酒は精米歩合が70%以下で、お米、米麴、水、醸造アルコールなどを使って造られるお酒です。また、精米歩合が60%以下の場合は「特別本醸造酒」と呼ばれます。
純米酒が特におすすめ
このように日本酒にはさまざまな種類がありますが、その中でもおでんに合うお酒として特におすすめなのが「純米酒」です。純米酒は、お米、米麹、水のみを原料にして造られています。醸造アルコールの添加がないため、お米本来の甘みや香りがより際立った濃淳な口当たりが特徴的です。
そんな純米酒は、野菜やお肉、お魚の旨味が凝縮されたおでんとぴったり!具材やおでん出汁のコクを際立出せ、お米の風味を感じながらより美味しく食べることができ、〆の出汁割りにもおすすめです。
また、純米酒はちょっと大人な味わいの酒粕おでんとも相性抜群なので、これからの寒い時期は体の芯まで温まる「おでん×日本酒」の組み合わせをぜひ試してみてください。
久保田 千寿 純米吟醸
画像引用元:朝日酒造株式会社 公式HPより
おでんに合うお酒として純米酒をご紹介しましたが、数ある純米酒でも特にイチオシが朝日酒造株式会社の「久保田 千寿 純米吟醸」。この日本酒は、口当たりがとても柔らかくすっきりとした上品な香りで、料理の味を邪魔せずドライな飲み口を楽しめることが特徴です。
冷酒や常温、ぬる燗で味わうのがおすすめで、和食だけでなく、中華・洋食とも相性がよく、酒場などでも多くのファンがいる人気商品です。キレやすっきり感だけでなく、ほどよい甘みと香りを感じられる「久保田 千寿 純米吟醸」はおでんとも抜群に合います。
おでん出汁の旨味を消さずに調和するので、出汁割りで楽しむのもおすすめ。とてもバランスのとれた味わいの日本酒なので、どんな日本料理にも合わせやすい商品です。
おでんに合うお酒:焼酎
焼酎もおでんに合うお酒の中の1つ。蒸留酒の一種で、原料がお米である日本酒に対して、焼酎は芋類や穀物類などを原料にして造られることが一般的です。焼酎には「米焼酎」「芋焼酎」「麦焼酎」「黒糖焼酎」「そば焼酎」「泡盛」など多くの種類があります。
いいちこ
画像引用元:三和酒類株式会社 公式HPより
焼酎の中でも三和酒類株式会社が販売する麦焼酎「いいちこ」は、おでんに合うお酒としておすすめの商品です。いいちこは大麦や大麦麴を原料としていて、柔らかい麦の香りや味わい、旨味を感じられるのが特徴でカロリーも低く、焼酎初心者や女性にもおすすめできます。
口当たりまろやかで飲みやすいので、〆の出汁割りや酒粕おでんとも相性抜群。コンビニや酒場などでも定番商品なので、いつでも気軽にいいちこの味わいを楽しむことができますよ!
おでんに合うお酒:ビール
おでんに合うお酒と言えば、もちろんビールも欠かせないですよね!ビールには大きく「ラガー」と「エール」があり、発酵のさせ方によって異なります。ラガーは低温で長期間発酵させる下面発酵によって造られており、反対にエールは高温であまり時間をかけずに発酵させる上面発酵という方法で造られます。
ラガーはすっきりとしたのどごしやキレの良さが特徴で、エールは香りが豊かでコクがありじっくりと味わうのに向いています。世界には150種類以上のビアスタイルがあると言われており、一緒に食べる料理によって飲み分けをできる点がビールの良さの1つと言えるでしょう。
IPL
数あるビールの中でもおでんに合うお酒として特におすすめなのは「IPL」です。IPLとはインディアン・ペールラガーの略で、ホップを大量に使用してラガー酵母で醸造しています。IPLはホップの使用量が多く通常のラガービールよりも苦みや香りが特徴的で、個性的な味を楽しみたい方にぴったりなお酒と言えます。
おでんと言えば日本酒というイメージが強い日本ですが、苦みを堪能できるIPLと、まろやかな味わいのおでんは相性抜群!
「ビールのコクとキレ×おでんの甘み」のバランスのとれた組み合わせはまさに最高です。IPLは酒場だけでなくコンビニでも気軽に手に入るので、ご家庭でおでんを楽しむ際にもおすすめできます。
おでんに合うお酒:白ワイン
おでんに合うお酒として「ワイン」もおすすめできます。ワインには多くの種類がありますが、おでんのような和食には白ワインやスパークリングワインなどのすっきりとした優しいワインが合います。
果実味や酸味が強すぎるワインではおでん出汁や素材の旨味を消してしまうので、タンニンや熟成感がある程度控えられているバランスの良いワインを選ぶと良いでしょう。
メッツァコロナ アンテッラ ピノ・グリージョ
ワインの中でおでんに合うお酒としておすすめなのは「メッツァコロナ アンテッラ ピノ・グリージョ」です。メッツァコロナは北イタリアのトレンティーノに本社を構え、ブドウ栽培農家の協同組合として設立されました。ピノ・グリージョの生産量はイタリア国内でトップを誇っています。
アンテッラ ピノ・グリージョは自社ブドウを100%使用しており、エレガントな味わいと香り、口当たりマイルドな酸味が特徴のワインです。魚料理やてんぷらなどの和食と相性が良く、魚介系の練り物やかつお風味の出汁とバランス良く調和するため、まろやかで甘みのあるおでんにぴったりだと言えます。
白ワインはコンビニでも購入できますし、酒場でも気軽に飲むことができるので、「日本酒やビールからちょっと気分を変えたい」というときはぜひおでんのお供にワインをチョイスしてみてください。
おでんに合うお酒を選ぶポイント3つ
ここまで、おでんに合うお酒として日本酒やビール、焼酎、ワインをご紹介してきました。さてここからは、おでんに合う自分好みのお酒を見つけるためのポイントを3つお伝えしたいと思います。
おでんの出汁やさまざまな具材、薬味によって相性のいいお酒はそれぞれ異なります。「このタネにはどんなお酒が合うんだろう…」こんな風に模索しながらお酒を探すのも楽しいひとときですよね!自分に一番ぴったりなお酒をセレクトするためにもぜひ参考にしてみてください。
ポイント①具材で選ぶ
おでんに合うお酒選びの1つ目のポイントは、おでんの具材に注目することです。おでんにはたくさんの具材があります。大根、たまご、こんにゃく、練り物といったメジャーなものから、牛すじ、ロールキャベツ、トマトといった変わり種まで。自分の好きな具材に合わせてお酒を選ぶのも楽しいですよね。
例えば、おでんの醤油やみりんなどの調味料が染み込みやすい大根・トマトといった野菜類には、お米の旨味を感じられる日本酒や柔らかい麦の香りを楽しめる焼酎がおすすめです。また、牛すじやソーセージなど肉系の具材にはビールや赤ワインなどが相性が良いでしょう。
このように具材によってもおでんに合うお酒は異なります。寒い季節になるとコンビニでも店頭販売されるので、ぜひ自分の好きな具材に合うお酒を見つけてみてください。
ポイント②おでんの出汁で選ぶ
おでんに合うお酒選びの2つ目のポイントは、おでんの出汁に注目することです。関東と関西でおでん出汁の味のつけ方が異なるとお伝えしましたが、おでんは出汁の味で美味しさが左右されるので、出汁に合うお酒を選ぶのが大切だと言えます。
かつおや昆布などの旨味が凝縮されたしょう油ベースのおでん出汁なら、日本酒や焼酎と相性がいいでしょう。〆の出汁割りを楽しみたいという方にもしょう油味のおでん出汁がおすすめです。
名古屋地方でよく食べられている味噌ベースのおでん出汁には、さっぱりとしたのどごしのビールやハイボールなどがぴったりです。
ポイント③薬味で選ぶ
おでんに合うお酒選びの3つ目のポイントは、おでんの薬味に注目することです。薬味はおでんの味変を楽しむ際に欠かせないアイテム。各地域によっておでんの出汁や具材が異なるため、使用する薬味も人それぞれです。
例えば、からしや味噌にはキレのあるすっきりとした辛口ビールやハイボールがおすすめ。柚子胡椒にはお米の旨味を感じられる日本酒や焼酎などが合うでしょう。
どんな薬味をチョイスするかによっておでんの味もガラッと変わるので、ぜひ自分の好きな薬味に合わせたお酒選びを試してみてください。
〆におすすめなのはおでんの出汁割り
美味しいおでんを食べた後の〆と言えば、やっぱり「出汁割り」ではないでしょうか。出汁割りとはその名の通り、日本酒をおでん出汁で割った飲み方のことを言います。
この出汁割りをこよなく愛している方も多く、最近ではネットなどで「出汁割りセット」が販売されたり、コンビニでは日本酒の出汁割りが登場するなどの人気ぶり!ここでは、出汁割りの作り方を簡単にご紹介します。
おでんの出汁割りとは?
おでんの出汁割りは、東京都北区赤羽にあるおでん種専門店の「丸健水産」が元祖だと言われています。
出汁割りは冬の寒い季節に常連客のお客さんに温まってもらいたいという思いから始まったサービスで、おでんのもちろんのこと、出汁割り目当てで足を運ぶお客さんも多いのだとか。丸健水産ではカップ酒の日本酒を50㏄ほど残しカウンターに持っていくと、追加料金50円を払えばおでん出汁を注いでくれます。
おでんの美味しさを味わった後に、〆で旨味が凝縮されたおでん出汁で割った日本酒を飲むことで、心も体もポカポカになれる。これが出汁割りの最大の魅力であると言えるでしょう。
おでんの出汁割りの作り方
おでんの出汁割りは酒場だけでなく、ご自宅でも簡単に作って楽しむことができます。
準備するものは「日本酒」「出汁」「七味唐辛子(お好みで)」の3つのみ。日本酒はスーパーやコンビニで購入できますが、お米本来の甘みや香りがより際立つ純米酒を選ぶのがおすすめです。出汁はコンビニのおでん出汁を使用してもいいですが、こだわりたいという方はかつおや昆布などで自分好みの出汁を作ってみてください。
日本酒はおでん出汁と合わせることを踏まえて、40℃~50℃くらいで調整すると良いでしょう。低すぎたり高すぎたりすると味が変わってしまうので、自分好みの丁度いい温度を見つけてみてください。日本酒と出汁の割合は、1:3もしくは1:2がおすすめです。
最後にお好みで七味唐辛子をかけて完成です。出汁割りの温度や割合は人それぞれ好みがあるので、ぜひ自分にぴったりな出汁割りを作ってみてくださいね!
まとめ
おでんに合うお酒やお酒選びのポイントをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。おでんは食べて美味しさを感じるだけでなく、お酒と共に楽しいひと時を過ごせる最高の料理です。
これまでお伝えしてきたように、おでんに合うお酒は出汁や具材、薬味で異なります。それぞれ地域によって出汁の味付けが違ったり、ご当地ならではの具材を使用していることも多いので、その都度お供にするお酒を変えてみるのもおでんの楽しみ方の1つです。
ご紹介したおでんに合うおすすめのお酒を参考に、ぜひ自分にぴったりなお酒を見つけてみてください!
古物商許可証取得。
株式会社ストックラボの鑑定責任者、真贋査定士、及び出張買取責任者。 複数の買取会社でブランド品、アパレル、お酒から不用品まで幅広い商品の買取鑑定・査定を行ってきた鑑定士歴7年のエグゼクティブバイヤー。