【この記事でわかること】
- 山崎55年の定価と概要
- 山崎55年のオークション実績
山崎 ウイスキー 55年の買取
山崎55年の買取についてですが、あまりにも希少価値が高いウイスキーとなるため、一度の転売で多額のお金が動きます。そのため、一般的なお酒買取のお店では、対応が困難となるケースもあります。そのような山崎55年とは、一体どのようなお酒なのでしょうか。
山崎55年の定価
山崎55年の価格ですが、2020年に抽選販売された際の価格は300万円(税別)でした。山崎蒸溜所で55年以上熟成された原酒を使用しており、非常に希少なウイスキーです。
しかしながら、2025年現在ではジャパニーズウイスキー全体の価値が上がり続けていて、現在、一部の専門店やオンラインショップで販売されていたとしても、この300万円という価格を大きく超える値段となっている事が珍しくありません。
転売に転売を重ねられた結果、日本円にして8000万円を超える価格で落札された実績もあります。入手困難な商品ですが、購入する際は価格推移をきちんと観察し、手の届きやすい価格になったところを狙うようにしてみてください。
山崎55年の製法
山崎55年は、サントリー山崎蒸溜所で55年以上熟成された希少な原酒をブレンドして造られた、極めて特別なウイスキーです。
その製法は、長年の経験と技術、そして時間という要素が複雑に絡み合っています。まず、原酒となるモルトウイスキーは、山崎蒸溜所で蒸溜されます。
山崎蒸溜所は、日本のウイスキー発祥の地であり、多彩な原酒を生み出すことで知られています。山崎55年には、1964年以前に蒸溜された、酒齢55年を超える超長期熟成モルト原酒のみが使用されています。
55年という長い年月をかけて熟成された原酒は、定期的な品質確認と、長期にわたる丁寧な品質管理を経て、最高の状態になるまで見守られます。その後、熟練のブレンダーによって、複数の原酒が絶妙なバランスでブレンドされ、山崎55年として世に送り出されます。
まさに、時間と技術、そして情熱が凝縮された、類まれなるウイスキーと言え、定価にしても300万円という設定になるのでしょう。
山崎55年のボトルデザインと木箱
山崎55年のボトルと木箱は、日本の伝統工芸の粋を集めた、まさに芸術品と呼ぶにふさわしい仕上がりとなっています。
ボトル自体はクリスタル製で、透明感と重厚感を兼ね備えています。その表面には、筆文字で山崎の文字が一本ずつ丁寧に彫り込まれており、手仕事ならではの温かみと、格調高い雰囲気を醸し出しています。
さらに、年数表示部分の55には、日本の伝統工芸である漆工芸の蒔絵が用いられ、金粉と漆で装飾されています。ボトルの口部は、手漉きの越前和紙で丁寧に包み込まれ、京都の伝統工芸である組紐で結ばれています。
ボトルを収めるのが、国産のミズナラ材で作られた特製木箱です。ミズナラは、ウイスキーの熟成に使用される樽材としても知られていますが、その美しい木目と重厚感は、300万円という定価に見合う高級感を演出するのに最適です。
山崎 ウイスキー 55年オークション出品実績
山崎55年は海外のウイスキー愛好家の間でも非常に高い人気を誇っており、現物がオークションに出品された際には。非常に高い価格で取引されています。過去にどのような値段で取引された実績があるのかを紹介します。
落札価格8500万円
山崎55年は、日本ウイスキー史上最高額で落札された記録を持っています。2020年8月に香港で開催されたボナムズのオークションにおいて、山崎55年はなんと620万香港ドル、日本円にして約8500万円という驚異的な価格で落札されました。
この落札価格は、当時、日本ウイスキーのオークションにおける最高値を更新するもので、世界中のウイスキー愛好家やコレクターに大きな衝撃を与えました。
日本のウイスキーが世界的に高い評価を受けていることや、このオークションに出品された山崎55年は、状態が非常に良好であったことも、高値につながった要因の一つと言えるでしょう。
このオークションでの成功は、山崎55年の価値を改めて世界に知らしめるとともに、日本ウイスキー全体の評価を高めることにも貢献しました。
落札価格5800万円
山崎55年は、オークションで数千万円という高値で取引されることで知られていますが、その中でも約5800万円で落札された事例があります。
この時落札された山崎55年は、オリジナルの木箱、冊子、そしてミニボトルといった付属品が揃った、非常に状態の良いものだったとのことです。この約5800万円という落札価格は、過去の最高落札価格(8500万円)には及ばないものの、依然として非常に高額です。
このことからも、山崎55年が持つ圧倒的な希少性と、市場における需要の高さが伺えます。近年、日本ウイスキーは世界的な人気を集めており、特に長期熟成された希少なボトルは、投資対象としても注目されています。山崎55年もその代表的な例と言えるでしょう。
まとめ
定価300万円で販売された山崎55年が、オークションで数千万円、時には8000万円を超える価格で取引されるという事実は、その希少性と市場における需要の高さを示しています。
しかし、高騰する価格に惑わされることなく、このウイスキーが持つ歴史的背景や製法、そしてボトルデザインに込められた日本の伝統工芸の粋に目を向けることが重要です。
この記事を通して、「山崎55年」が単なる高価なウイスキーではなく、日本のウイスキー文化を象徴する存在であることを再確認できたことでしょう。

古物商許可証取得。酒類販売責任者。
株式会社ストックラボの鑑定責任者、真贋査定士、及び出張買取責任者。 複数の買取会社でウイスキー・ワイン・日本酒・焼酎・ブランデーなどの幅広いお酒の買取鑑定・査定を行ってきた鑑定士歴7年のエグゼクティブバイヤー。