ロマネコンティ1945年が高額になる理由

並ぶワインボトル

第二次世界大戦が終わった1945年に生産されたロマネコンティ。味わい云々よりも、歴史的価値にヴィンテージがつきそうなワインです。

中世からの歴史を誇るロマネコンティのブドウ園が、戦後のあらゆる困難を乗り越えていくための分岐点となったヴィンテージ。これだけでも高額である理由は充分ですが、その他にも世界中の話題をさらう根拠があるのです。詳細を見ていきましょう。

約600本しか生産されていない

1945年のロマネコンティは、さまざまな意味で伝説の域に入っています。第二次世界大戦の終戦という騒擾の中で、1945年に生産されたロマネコンティはわずかに608本。ワイン評論家によれば、偽物も多く出回るほどワインファンの垂涎の的になっているヴィンテージです。

世界各地で行われるオークションでも、記録的な高値をつけるのがこのロマネコンティの1945年なのです。

20世紀最高と評されている

70年以上も前に、ブルゴーニュの歴史の一端を担うドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティで生産された608本のうちの一本、と考えるだけであらゆる感情がこみ上げて味など二の次になりそうな1945年のヴィンテージ。

実際に味わった人々によると、深く濃い味わいはまさにその名に恥じない随一といって良いもの。オリエンタルなスパイスのエキゾチックな香り、黒トリュフ、森の大地の香りが、層厚く激烈な演出をしているのだとか。

生き残った”最良のブドウ

1585年から長い歴史を誇ったロマネコンティのブドウ畑は、戦時中二硫化炭素の調達が困難となった結果、当時の欧州のブドウ畑に壊滅的な害を与えたフィロキセラの犠牲に。

アンリ・ルロワの英断により、付古いブドウの木は切り倒され、1947年に新たに植えかえられました。そのため1945年は、ロマネコンティのオリジナルテイストを伝える最後のヴィンテージなのです。

ジェロボアム(ダブルマグナム)ボトルは4本!?

1945年のヴィンテージは、普通サイズ( 750ml ) が608本生産されたほか、通常のボトル4本分にあたる3000mlのジェロボアムが4本作られたと伝えられています。しかしこれには諸説あり、昨今では2本生産説があるほか、研究者によるとその存在を証明する確実な古文書は確認されていないのだとか。

いずれにしても、存在すればこの世で最も高額のワインであることはまちがいなし!

1945年のロマネコンティを高く売るコツ

とにかく、存在そのものが奇跡といって良いロマネコンティ1945年。まずはその真贋を確かめる必要があります。

また、ロマネコンティというネームヴァリューを、このワインを所有しているかたはしかと頭にたたき込んでください!国宝級のお宝が家にあるのと同じことなのですから。

ロマネコンティの価値や相場を知ろう

ブルゴーニュやフランスにとどまらず、もはや世界のワインの頂点にいるといっても過言ではないロマネコンティ。高額ワインのベストテンの常連でもあります。

ブルゴーニュの地に13世紀以来の歴史を誇るロマネコンティは、王族や富裕層に愛されてきた文化遺産であり、近代にも著名なオーナーによって運営されてきました。そんなロマネコンティの価値や相場を下記の記事で確認しておきましょう。

売る前に買取業者の比較も

価値の高いワインほど、買取業者の選択は最重要事項になってきます。とくに、ロマネコンティのように名実ともに世界一のワインは、ヴィンテージによってはそれこそ国宝級のお値段がつきます。まして、1945年は希少価値、歴史的価値ともに計り知れない重みがあります。

これらを金額に換算するには、経験を積んだ鑑定士がいる確かな業者との取引が必須です。

買取に出す前にチェックすることは?

買取相手の選択には、判断基準があります。まず、正しい査定ができる調査員が常駐していること、きちんとした店舗を構えていること、信用するに足るサイトがあること。メールや電話、ラインでのやりとりに誠意が感じられることも重要なポイントです。

また、お手元にあるロマネコンティの保存状態も査定の重要な要素。1945年のヴィンテージともなると、汚れやシミは当然のこと。まずは、専門家にご相談を!

ロマネコンティ1945年について知る

苦難の歴史の証人

21世紀に入った今、20世紀も半ばに生産されたワインの歴史や価格は別の世界のお話。1945年はまた、ロマネコンティというドメーヌにとっても分岐点となった年でした。あらゆる観点から見ても、ロマネコンティファンならずとも手に入れたいと熱望するヴィンテージ、1945年とは?

ロマネコンティ1945年とは?

中世以来の歴史を誇るロマネコンティのブドウは、ヨーロッパのブドウを根こそぎにしたフィロキセラによって伐採を余儀なくされます。この年を境に、ロマネコンティの味は大きく変わったと伝えられているため、1945年は中世以来のロマネコンティの味を残す最後のヴィンテージとも。

そして、ふたたび植えられたブドウの木が育った1952年までロマネコンティは生産を中止。ドメーヌの苦難の歴史を語るヴィンテージなのです。

ロマネコンティ1945年の入手方法

1945年に生産されたロマネコンティはわずかに608本。70年余を超えた現在、いったいこの世の中に何本が残っているのかは謎のまま。世界のワインファンが集うサイト「ワイン・サーチャー」では、同ワインをストックしているのはベルギーの業者一社のみ。

こうした歴史的なヴィンテージは美術品と同じ扱いであり、オークションに登場することが多いようです。偽物も多い昨今、購入する側もかなりの目利きである必要が。

ロマネコンティ1945年に定価はあるか?

世界に存在するロマネコンティ1945年の数量を考えると、ワインというよりも芸術品枠。そのため、このワインには定価など存在しません。芸術品同様、正規の商品はオークションに登場し、それ以外の商品には真贋をまず追求する必要があり。

また、相場も世相を反映して上下します。一時期価格が落ちたロマネコンティ1945年、2018年に入ってものすごい勢いで急上昇中。ワイン・サーチャーでは1千万円超の価格が。

ロマネコンティ1945年の買取相場

ロマネコンティというドメーヌのブランド力、1945年産という稀有なるヴィンテージ、希少性などなど、あらゆる理由からロマネコンティ1945年の価格は今後も天文学的な数字を更新することが予想されます。

当然、買取価格もそれに応じて高額に。軽く1千万を超える取引になってきますので、業者の選択にはくれぐれもご注意を。

他にも知っておきたいロマネコンティ1945年のこと

伝説をめぐるトリビアとは?

70年余も前に生産された超名門ワイナリーのロマネコンティゆえ、さまざまな逸話にも事欠きません。しかし、こうしたエピソードがロマネコンティをさらに伝説的に彩る役割を果たしているのです。

ロマネコンティ1945年をめぐるトリビアをこっそりご紹介します。

ロマネコンティ1945年の逸話 その1

生産数が608本と記録されているロマネコンティ1945年のヴィンテージ。しかし、ワイン批評家アレン・ミドウズが調査したところによると、現在までに「ロマネコンティ1945年を試飲した」と明言した人を数えていくとその数は4万本を超えるのだとか!

ミドウズはまた、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティのほかのワインと比べると、ロマネコンティは人を引寄せる魔力があるとも語っています。

ロマネコンティ1945年の逸話 その2

2011年にスイスで行われたオークションにおいて、ロマネコンティ1945年はワインの最高額を大きく更新。750mlの瓶に1千万円を超える額がつき、世界中の大ニュースに。

同オークションでは、19世紀末のシャトー・ラフィット・ロートシルトも出品されましたが、話題はロマネコンティに集中。主役の座を奪っています。

まとめ

ワイングラス一杯の価格が、100万円超にもなるといわれるロマネコンティ1945年。人類の文化遺産級のこのワイン、価格も国宝級です。お手元にあるあた、お取り扱いには十分ご注意を!