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森伊蔵とは?
森伊蔵とは、鹿児島県にある有限会社 森伊蔵酒造が製造する芋焼酎の銘柄になります。お酒が好きな人は、一度はその銘柄を聞いたことがあるのではないでしょうか。また、同じ鹿児島の有名な芋焼酎である「魔王」「村尾」と合わせて「3M」とも呼ばれています。
森伊蔵酒造の定価の価格は一升瓶で2,860円で販売していますが、店頭やネットショップだと14,000円以上と非常に高い価格で取引されています。この記事では、「森伊蔵」がなぜそこまで高く取引されるようになったのか、また、実際の定価や定価販売で購入する方法をより詳しく紹介致します。
森伊蔵酒造の概要
社名 | 有限会社 森伊蔵酒造 |
住所 | 鹿児島県垂水市牛根境1337 |
主な商品 | 森伊蔵、極上の一滴、楽酔喜酒 |
会社HP | https://www.moriizo.com |
社名は「有限会社 森伊蔵酒造」、鹿児島にある比較的小さな蔵元になります。現当主は森伊蔵生みの親である5代目「森覚志」。製造している焼酎も「森伊蔵」の一種類のみ。
ラインアップとしては、森伊蔵の1,800mlボトルと720mlボトル、森伊蔵を3年間熟成させた「極上 森伊蔵」、さらに10年間熟成された 「楽酔喜酒 森伊蔵」の4種類になります。蔵も驚くほど狭く、床に埋め込まれた4石(約720リットル)入りのかめ壺が50個のみ。
「森伊蔵」が入手困難な幻のお酒になった理由とは?
「森伊蔵」は、これまでのクセの強い芋焼酎の常識を覆し、芋のクセがなく、角が取れたまろやかな口当たりによって地元・鹿児島を中心に焼酎ファンの注目を集めます。
その名が全国に広がるきっかけとなったのは1996年のこと。当時のフランスの大統領「ジャック・シラク氏」が「森伊蔵」を愛飲しているというニュースが新聞で伝えられました。これをきっかけで人気に火がつき、たちまち森伊蔵は入手困難な状態に陥りました。
注文が殺到するにもかかわらず、品質・味を守り続けたいという当主「森覚志」の強い思いから生産量を増やすことはしませんでした。そのため、圧倒的な需要にもかかわらず生産数がまるで足りなく、抽選で当選する以外には定価の6倍以上の金額で購入するしかなくなりました。
なぜ、そこまで入手困難な幻の焼酎として今日まで至ったのかより詳しく紹介致します。
理由①:生産量が少ない
「森伊蔵」の原料は福井のコシヒカリの米麹、そして鹿児島産の名産である有機栽培で造られたサツマイモ「黄金千貫」を半年かけ熟成させ、「かめ壺仕込み」で製造されています。
創業から120年以上たった今でも生産量を変えず年間に4石分、一升瓶で換算すると15万本しか生産されていません。人気焼酎の一つである霧島酒造と比較すると、売上数量は50万石近くと森伊蔵の1万倍以上になります(2019年度での比較)。
需要増加に伴い、森伊蔵酒造は融資の提案を何度も持ち込まれてるが5代目当主「森覚志」は「私の能力ではこれでいっぱい。身の丈を超えたらうまい酒は造れない」と断り続けています。
理由②:著名人が評価・絶賛している
森伊蔵酒造は、かつてどこにでもあふれていた焼酎蔵の一つでしかありませんでした。
大手メーカーによる大量生産の焼酎に押され、経営難に陥ったこともあります。当時、後を継いだ5代目当主がこれまでの造りを一から見直して「森伊蔵」を生み出してから評価は一変しました。
1996年には、当時のフランス大統領ジャック・シラク氏が森伊蔵を絶賛していることがニュースになり、多くの著名人にも愛されるようになります。それ以来、焼酎ファンのみならずお酒を嗜む方には知らない人がいないぐらい有名になりました。数々の雑誌などにも取り上げられ不動の人気を確立しています。
昨今では世界中の主要都市の高級ホテルや和食店へ輸出されたり、JALのファーストクラスで提供されるなど、限られた場所で提供される幻の名酒となりました。
幻の焼酎「森伊蔵」を定価で買う方法
今や入手困難な幻の焼酎と言われた森伊蔵は、定価で手に入れるのが最も困難な芋焼酎と言われております。そのため、ネットでは非常に高価で取引されています。そんな森伊蔵を定価で入手する方法はいくつかあります。
最も簡単な方法が蔵元の森伊蔵酒販の電話抽選に申し込むことです。この他にも、森伊蔵を定価で購入する方法としては高島屋や山形屋などでの定価販売になりますが、電話と同じく抽選となり、さらに店頭まで行ける方でないと申し込めません。
ここでは、具体的に定価販売で森伊蔵を入手する方法を紹介致します。
森伊蔵酒造の抽選応募に応募
製造元の森伊蔵酒造(森伊蔵酒販)に電話(099-239-1111)で予約抽選を行い、抽選に当たれば購入できる方法です。予約抽選の期間は毎月15日~25日まで。抽選結果は翌月1日~14日までに予約抽選を行った電話番号から森伊蔵酒販の電話番号にかけ、抽選結果を確認致します。
落選時には「誠に申し訳ありませんが...」、当選時には「お買い上げありがとうございます...」と受話器の向から聞こえてきます。
詳しくはこちら森伊蔵酒造の公式ページを参照ください。
高島屋の抽選販売に応募
毎月1日〜10日までに高島屋の店舗に直接行き、抽選用紙を記入します。当選者の方には、毎月19日までに当選ハガキが届き、抽選した高島屋の店舗に直接商品を取りに行く方法です。抽選できる商品は「森伊蔵 720ml(金ラベル)」、「森伊蔵1,800ml 」、「極上 森伊蔵720ml 」の3種類になります。3種類の中、1種類を選び抽選用紙に記入します。当選の本数についてはその月や店舗によって異なります。
高島屋の抽選販売は、高島屋に直接行く必要があることから、電話よりも当選確率は低めと言われています。しかし、毎月1年間抽選用紙を書き続けても、当選しない方が大勢います。電話抽選同様に、こちらも非常に当選確率が低いです。
JALの国際線の機内で購入
幻の焼酎「森伊蔵」を国際線の機内にて購入することができます。毎年JAL国際線のファーストクラス・ビジネスクラスの方限定に例年1月~3月の期間、機内で販売されます。但し、2022年はコロナ禍において国際線に搭乗できないため、数量限定でマイルと交換となりました。1人1本限定で申し込みの上、こちらも抽選にて購入することが可能です。
森伊蔵の種類・価格を紹介
森伊蔵の販売銘柄は主に4種類になります。レギュラー商品となる「森伊蔵 1,800ml」に始まり、高島屋の抽選に当たった人のみ購入できる「森伊蔵 720ml」通称、金ラベル。そして、3年間かめ壺で熟成させた「森伊蔵 極上の一滴」、森伊蔵酒造120周記念に販売された、10年間かめ壺で熟成された「楽酔喜酒 森伊蔵」。ここでは、各銘柄の定価(森伊蔵酒販店頭価格)とネットでの価格の相場、そして評価について詳しく紹介致します。
森伊蔵720ml(金ラベル)
中身自体は1,800mlのレギュラー商品と同じにとなりますが、森伊蔵720mlボトルになります。ボトルのラベルが非常に豪華な金のラベルから金ラベルとも呼ばれています。正規代理店の高島屋での抽選販売のみ入手することができる非常に珍しい銘柄になります。定価販売の価格は税込2,860円。ネット価格は、税込で14,000円〜22,000円。
森伊蔵1,800ml
森伊蔵 1,800mlボトル(一升瓶)は森伊蔵酒造のレギュラー商品になります。森伊蔵酒造で唯一の一升瓶の銘柄になります。定価販売の価格は税込2,860円。ネット価格は、税込で18,000円〜30,000円。
極上の一滴 森伊蔵
極上の一滴 森伊蔵は酒蔵内にある地下洞窟のかめ壺で3年間熟成された芋焼酎で、森伊蔵の中でもかなりレアな銘柄になります。
定価販売の価格は税込で5,720円と、こちらも森伊蔵 720ml(金ラベル)と同様に正規代理店の高島屋での抽選販売のみとなっています。熟成された分、従来の森伊蔵に比べ非常に味わい深くなっています。ネット価格は、税込19,000円〜60,000円。
森伊蔵 楽酔喜酒
森伊蔵酒造が創業120年を記念して販売した銘柄「楽酔喜酒(らくすいきしゅ)」。
極上の一滴からさらに7年、合計10年にも及ぶ歳月をかめ壺で熟成された激レアの焼酎になります。さらに、「楽酔喜酒」は1年に1回(12月15日)しか販売されない、幻の焼酎と呼ばれる森伊蔵の中でもレア度は他の銘柄とは比べ物にならない最高峰の森伊蔵です。
定価販売の価格も600ml入りで税込41,800円と一般のお酒と比べても高額ではあるが、年に1回しか抽選できないため、機会があれば申込みしてみてはいかがでしょうか。ネット価格は、税込で66,000円〜100,000円になります。
まとめ
以上、最後まで読んでいただきありがとうございます。いかがだったでしょうか。今すぐ高額でも良いから森伊蔵を飲みたいという方は、定価ではありませんがネットショップで購入するのをおすすめします。
また、毎月の森伊蔵酒造の電話抽選と高島屋の抽選も含め2口、定価での購入チャンスがありますので、当たったらラッキー程度で是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
WSET Level3 / 日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格保有。
酒屋や飲食店にてワイン販売を経験。前職は明治神宮前の老舗しゃぶしゃぶ店にて4年間ソムリエとして勤務。現在は箱ワインをメインに取り扱う「BoxWineCompanyオンラインショップ」を運営する傍ら、ワインライフを豊かにする便利グッズをご提案しているブランド「ルーシャズ」の営業部長としても活動している。