値段が”高すぎる”ロマネコンティ

赤ワインとグラス

値段が高い理由とは?

ロマネコンティはとにかく価格が高い。最低でも100万円は下らないと言われており、もはやワインの粋を超えた宝石のような存在である。

ロマネコンティが高い理由は美味しいから、というよりは、需要と供給のバランスにある。伝説的な畑として知られているロマネコンティだけに、世界中の人が欲しがるのだが、生産量がべらぼうに少ない。

シンプルに考えて需要と供給のバランスがひとつ値段に関係しているのだ。

富豪の証にもなるため

ロマネコンティの畑は、王侯貴族たちが所有権を巡って争っていたという過去があるほどに、価値が高い。

その名残からか、今もロマネコンティのワインを振る舞うことができるのは「富豪」としてのステータスとなっている。

容易に想像できると思うが、世界中の大金持ちがロマネコンティを狙っているのであれば、価格がカジュアルになるはずがない。こういった背景も手伝ってか、ロマネコンティは超高級ワインであり続けているだ。

特に高いのはヴィンテージ

ロマネコンティの中で取り分け価格が跳ね上がってしまうのが、「ヴィンテージもの」だ。ワイン業界ではブドウの出来が良い年を当たり年と呼んでおり、その年に造られるワインは特別視されている。

2009年や1990年、1999年など、ロマネコンティにも当たり年が存在しており、一般的な年より遥かに高値がつけられている。

とあるオークションでは、1945年ものが1本1,000万円を超える価格で落札されたほどだ。

正規輸入品と並行輸入品の値段の違い

正規輸入品と並行輸入品で価格が違う?

ワインの場合、ワイナリーを直接訪れて仕入れ、そのまま小売りするという人たちばかりではない。

ロマネコンティを日本で販売する場合、当然だが輸入された商品となるため、正規輸入品と並行輸入品など、その流通の仕方が変わってくる。さらに、その流通経路によっては販売価格も大きく変わってくるので、お得にロマネコンティを購入したい方は知っておいて損は無い情報だろう。

では、正規輸入品と並行輸入品について解説しよう。

正規輸入品の値段は?

正規輸入品のロマネコンティとは、正規日本代理店がワインを輸入し、その業者から国内へ流通させているロマネコンティだ。

日本における輸入ワインの場合、多数のインポーター(正規輸入代理店)が活躍しており、ほとんどがそのインポーターを通じて、ワインが国内流通している。

やはり、間に卸的な存在が通っているために価格は安くはなく、平均的なロマネコンティの価格で市販されていることが多いのが現状だ。

並行輸入品ってなに?

翻って、並行輸入品とは何だろうか。並行輸入品は、海外の小売店や販売店などから、メーカーと一切関係の無い第三者が購入し、国内の小売りや販売店、直接販売されている商品を指している。

ロマネコンティの場合、海外で安く売っている場所もあるようで、そこから買い付けた第三者が直接消費者に届けている場合は安く手に入る可能性はある。

ただし、ロマネコンティの偽物は世界中で流通しているので、見極めは感じだろう。

安い値段のロマネコンティが欲しい!

ワインショップ

安いロマネコンティはあるのか!?

とにかく、ロマネコンティがどうしても飲みたい!そう思っている方もいるだろう。

しかし、冒頭説明した通り、ロマネコンティは高い。もしかしたら、安いロマネコンティがあるのかもしれないと探してみたが、やはり一般的な酒販店では100万以下がなかなか見つからない。

個人輸入しているようなサイトの場合、品質はわからないが1970年ものなどが60万円販売しているようだが、真偽は不明だ。どうすれば、安く飲めるのだろうか。

「ロマネコンティ」にもいろいろある

実は、ロマネコンティは畑の名前だが、そこを所有しているのは、DRC社というただひとつのワイン醸造所だ。

DRC社の略称は、「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ」であり、ロマネコンティにはいろいろ種類がある、ということになる。

ロマネコンティは、ヴォーヌ・ロマネ村にある畑だが、DRC社が所有する村内のグランクリュには、ラターシュやリシュブールなどがあり、それらはロマネコンティに比肩する味わいなのだ。

少しでも「ロマネコンティ」に近いのは?

ロマネコンティに近い味わいのワインは無いか。実は、DRC社が所有しているグランクリュ畑に前述した「ラ・ターシュ」があるのだが、こちらがロマネコンティに近い、と言われているワインなのだ。

非常に力強さがあるが、それと同時に驚くほどエレガントな飲み口、永遠に続くかと思わせる余韻を楽しめる奇跡のワインである。ヴィンテージよってはロマネコンティを上回ると言われているので、ぜひ試してみてはいかがだろうか。

DRCワインを紹介!

熟成中のワイン

DRC エシェゾー

「DRC エシェゾー」は、ブルゴーニュ地方のフラジェ・エシェゾー村で「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(D.R.C)」が造るグラン・クリュ。年間生産量は1万5千本から2万本ほどで、希少価値が高い。

畑は砂礫や赤泥土、泥灰岩なども見られる複雑な土壌をしており、比較的早熟タイプのワインが生まれる。

カシスやスミレ、木苺などの果実味に溢れた豊潤な香りと味わいがあり、長い余韻を楽しむことができる極上品だ。

DRC モンラッシェ

「DRC モンラッシェ」は、シャルドネの頂点と称されるモンラッシェに「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(D.R.C)」が有するグラン・クリュ。

D.R.C社は、この場所に0.6ヘクタールほどしか畑を有しておらず、生産数は2千〜4千本ほどと、ロマネコンティより生産数が少ない。

ブルゴーニュのシャルドネの理想を全て詰め込んだ、リッチで凝縮感のあるエレガントな味わいが特徴の世界最高峰の白ワインとなっている。

DRCリシュブール

「DRC リシュブール」は、「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ(D.R.C)」が所有するリシュブールのグラン・クリュ。

同社が所有している畑ではロマネ・コンティに次いで小さな畑だ。畑はジュラ紀のプレモーの固い石灰岩が基盤の土壌。

DRCの公式ホームページでは、王様『ロマネコンティ』に使える兵士と称されている。リッチでエレガント、華やかさを持つ、ヴォーヌ・ロマネらしい果実が凝縮した味わいが特徴だ。

まとめ

今回、ロマネコンティの値段についてお伝えした。やはり高額なワインだが、一度飲んだら人生観が変わる、とすら言われている至高のワインだ。ぜひ、飲める機会があったら逃さないでほしい。