1.シャトー・パヴィについて

近年めきめき実力上昇

フランスの名のあるシャトーの常として、シャトー・パヴィが建つサン=テミリオンも古代ローマからその良質なワインの生産で知られてきました。

19世紀半ばに盛名を得たシャトー・パヴィは、数々の所有者の手を経て成長を続け、2012年に悲願のプレミエ・グラン・クリュ・クラッセAに昇格。

市場でもっとも求められるワインのひとつに数えられています。

シャトー・パヴィの特徴

ボルドー右岸、サン=テミリオン地区に君臨する「シャトー・パヴィ」。2012年の格付け見直しに伴い、みごと「プルミエ・グラン・クリュ・クラッセA」に昇格。

ユネスコの世界遺産にも認定された美しいサン=テミリオン地区の真珠と讃えられているシャトーです。

”伝統的”から”モダン”に

1998年、シャトーはヴェレット家からジェラール・ペルスに売却されます。ペルスは所有していたスーパーチェーンを手放し、シャトーの刷新に投資。

温度制御機能が完備した醸造所や灌漑施設など、大改築を敢行します。また、ワイン醸造の大家ミシェル・ロランを招聘して、シャトーは近代的によみがえったのです。

シャトー・パヴィの歴史

「パヴィ」とは「桃」の意、古代には果樹園があったことからの命名です。シャトーは19世紀半ばに知名度を上げ、所有者の変遷を経て20世紀半ばにヴァレット家がシャトーを購入。

1954年以来プレミエ・グラン・クリュ・クラッセBに安住していましたが、2012年に見事昇格し現在に至ります。

シャトー・パヴィの味わいは?

世界中の批評家から、95点~100点を獲得する常連シャトー・パヴィ。豊穣で濃密でパワフルなワインは、ボルドーのブドウ種の栽培にはもっとも理想的といわれる土壌がベースとなっています。

1998年から2013年にかけて行われたシャトーの大改造も、その味により深みを与えています。

2.シャトー・パヴィの相場高騰中の年代TOP3

1998年から大々的に行われたシャトーの大改築により、シャトー・パヴィの評判は一気に上昇。とくに、2000年以降は高評価を得るヴィンテージが続出しています。

その中でも選りすぐりのヴィンテージをとくとご紹介いたします。

1位:ペルスの英断に乾杯!進化し続ける「2000年」

ジェラール・ペラスがシャトー・パヴィの所有者となって、最初の成果が出たといわれる2000年。ロバート・パーカーは文句なしの100点満点の評価をしています。

「新たなパヴィはまるで青春のまっただかにいるようだ」と、表現された力強い濃縮感を発揮。

今後、30年は成長を続けると太鼓判を押された偉大なるヴィンテージです。

2位:当主最後のワイン「1990年」

シャトー・パヴィにとって1990年は忘れられない一年、そしてこの年のワインは忘れられない一本に。

それは亡くなった当主ジャン・ポール・ヴァレットが手掛けた最後のワインだから。

そして奇遇にもこの最後の一本は、評論家パーカー氏から1982~1998の間で最も印象的で、非常に注目に値するという高い評価を得ました。

3位:2000年代のスーパースター「2005年」

2000年、2009年、2010年のヴィンテージと並んで、スター級の出来を誇る「2005年」。

壮大で多面的と評価されたスケールの大きい味わいに、ロバート・パーカーは100点満点を、アントニオ・ガッローニは99点で評価。

ペルス氏の改革が、充実期に入ってきたことを示すヴィンテージです。

3.他にもある高く売れるシャトー・パヴィの種類

サン=テミリオンのブドウ畑

シャトー・パヴィの名を冠したワインがほかにもあることをご存じですか?古代ローマ時代、中世、近代と長い歴史を経てきたフランスのシャトーでは、えてしてこんなことが起こるのです。

シャトー・パヴィの名を持つもうワインのひとつは、「弟分」として扱われているのですが。その正体とは?

パヴィは色々ある!?

パヴィの名を持つワインは、「パヴィ・デュセス」と「パヴィ・マカン」。1800年代後半まで、シャトー・パヴィはブファル家が、パヴィ・デュセスはマカン家が所有、まったく別のシャトーとして存在していたのです。

1997年、ジェラール・ペルスによって「パヴィ・デュセス」が買い取られ、翌年「パヴィ」も彼のものに。パヴィ・デュセスも、ペルス氏の改革指導のもとその評価を急速に高めています。

生産数が少ないという条件も重なり、パヴィ・デュセスも価格が上昇中。

また「パヴィ・マカン」は、ブドウネアブラムシが欧州のブドウをおそった時代にパヴィのブドウを守った英雄アルベール・マカンの名にちなんだワインです。

4.シャトー・パヴィの買取相場

査定をする鑑定士

近年になって評価が急上昇しているシャトー・パヴィ。大改革後の2000年代のヴィンテージはとくに良年が多く、ワイン通たちのあいだでは引く手あまたです。

しかし、もともと歴史と伝統を誇るシャトー・パヴィ、それ以前のヴィンテージも高額買取りの可能性が大なのです。

シャトー・パヴィの買取相場について

ワイン通たちが市場価格を検索するサイトワイン・サーチャーでは、1924年から2016年まで存在するヴィンテージの平均価格は4万円弱。

しかし、骨董の域となっている1900年代前半のヴィンテージ、ヨーロッパのブドウ畑を壊滅状態に追い込んだブドウネアブラムシの害がひどかった時代、戦後からペルス氏の改革までの期間にも出来には振幅が大きいのが特徴。

あなたがお持ちのシャトー・パヴィの正しい査定は、ベテランの監査員がそろうストック・ラボにぜひご相談ください。納得の評価で買取をいたします。

シャトー・パヴィ買取相場

  • ●2000年
    ~40,000円前後
  • ●1990年
    ~40,000円前後
  • ●2005年
    ~30,000円前後

(※2018年4月現在)

シャトー・パヴィの最高価格

現在、世界で販売されているシャトー・パヴィでもっとも高価なものは、まだシャトーがブファル家の所有であったころの1928年のヴィンテージ。そのお値段、25万円ほど。

近年では、2000年のヴィンテージがダントツのトップ。いずれにしても、2000年以降のヴィンテージは、高価格での取引が目立ちます。

5.シャトー・パヴィの買取価格が高額になる理由

高額理由を掲げる女性

1954年から2012年までは、プレミエ・グラン・クリュ・クラッセBに甘んじていたシャトー・パヴィ。にもかかわらず、ここ数年めきめきその評価を高め名実ともにボルドーワインの代表格となってきました。

短期間で成し遂げたその躍進の理由とはなんでしょうか。

“1級A”の格付け

ボルドーのサン=テミリオン地区の格付けは、1954年に始まりました。特徴としては、生産者主導で行われること、10年ごとに見直しがあることです。

1954年格付け開始の際には、シャトー・パヴィは1級Bの評価でした。それが、2012年の見直しで「1級A」に昇格。

サン=テミリオン地区で「1級A」と格付けされているのはほかに、「シャトー・オーゾンヌ」「シャトー・シュヴァルブラン」「シャトー・アンジェリュス」のみ。

そして、近年の努力で昇格したシャトー・パヴィはまさに、上げ潮に乗り怒濤の勢いがあるシャトーといってまちがいありません。

投資や様々な工夫で注目される

シャトー・パヴィの分岐点となったのは、間違いなく1998年に実業家ジェラール・ペルスがシャトーを購入した年です。

フランスでスーパーマーケットのチェーンをいくつも所有していたペルス氏は、ワイン醸造に憧れ1998年以前にもいくつかのシャトーの所有者となってきました。

シャトー・パヴィのサン=テルミオンの土地を渇望していたペルス氏は、最上のテロワールを最大限に生かすべく15年におよぶシャトーの再構築を実施。

結果を伴ったその英断と勇気は、ワイン批評家を始め経済人たちにも絶賛され、注目を浴びたのです。

ワイン評論家からの評価も高い

ペルス氏は、シャトーの立て直しにあたり、世界13カ国100以上のワイナリーに招聘された経験を持つミシェル・ロランを迎え入れています。

投資と人材を万端なく揃えたシャトー・パヴィの飛躍はめざましく、たちまちロバート・パーカーをはじめとする世界のワイン批評家たちから高評価を獲得。近年では、95点以上はもはや普通、という状況。

批評家たちにとって、ペルス氏の手腕がことごとく結果に結びついたそのストーリーも、賛嘆の対象なのでしょう。

6.シャトー・パヴィの買取方法

買取は公正な評価で

膨大な投資を経て評価が急上昇しているシャトー・パヴィ、売るのであればぜひ公正な評価で取引をしたいものです。

シャトー・パヴィのワインの売却を検討中のかたは、ぜひこちらをお読みください。時間も手間もかからない売却方法をお教えいたします。

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7.シャトー・パヴィを売る前に!業者比較をしよう

業者比較に悩む女性

シャトー・パヴィを売る前には、業者比較もきちんとすべきです。なぜなら、買取業者にはそれぞれ得意・不得意な分野があるからです。

シャトー・パヴィほどのワインを売るのであれば、正当な評価で高額価格を狙いたいもの。まずは、どんな選び方があるのかを下記のコラムでチェックしましょう。

まとめ

今、もっとも勢いがあるシャトーのひとつシャトー・パヴィ。1998年によみがえったシャトーは、ワイン通たちの注目度が最も高いワインのひとつ。不要になった際は、ぜひ参考にしてみては?

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