1.磯自慢について

磯自慢を持つ鑑定士

日本酒好きの方であれば、「磯自慢」について一度は耳にしたことがあるはずだ。日本酒には有名銘柄がいくつかあるが、そのなかのひとつに磯自慢は数えられている。

しかし、この磯自慢。一体、どんな酒なのかについては、あまり知らない人もいるようだ。

ここでは、まず「磯自慢」とは、そもそもどんな酒なのか、について確認していこう。

磯自慢とは?

磯自慢は、静岡県の焼津市にある磯自慢酒造が製造する日本酒。

つまり、静岡県の酒である。以前は、静岡県の地酒として日本酒好きの間で愛されていた酒だったのだが、洞爺湖サミットで各国の首相に振る舞われた、ということで注目を一気に浴びた。

その結果、日本中で注目され、プレミアム日本酒となったのだ。

磯自慢の歴史について

磯自慢は古くから造られていた酒だが、本格的に品質を高めたのはバブル期。日本酒需要が低迷していくなか、他の酒類に負けぬよう、徹底的に品質管理された日本酒として純米酒が生み出された。

特A地区の山田錦にこだわり、徹底したクオリティを今も尚保つ。日本の味を守り続ける未来の酒でもあるのだ。

磯自慢の味わい

磯自慢の味は一体、どのようなものかご存じだろうか。磯自慢は、静岡県における吟醸酒の型を作ったとも言われており、非常に清廉でフルーティー、エレガントな味わいの風味が特徴だ。

重たさは一切無く、甘さを感じさせるが酸味がそれをカバーする。女性でも飲みやすい、繊細な味わいが特徴となっている。

磯自慢酒造について

磯自慢を醸造する磯自慢酒造の創業は、なんと1830年。非常に古い歴史を持つ酒造だが、日本酒消費量が落ち込んだバブル期に、安易な道に歩まずに品質本位の酒造りにシフトチェンジ。

最高の原料を最高の技術で醸すことを徹底し、純米酒から普通酒まで美味しいという、日本酒通が唸る味の酒を造り続けている。

2.磯自慢の相場高騰中の酒類TOP3

磯自慢には、さまざまな種類の酒がある。スーパーマーケットや一般的な酒屋で購入できるレギュラーアイテムから、なかなか手に入らないレア酒まで多種多様だ。

さて、そんな磯自慢の中でも、特に人気が高く、入手困難のために価格が高騰中の銘柄がいくつかある。

磯自慢について知るのであれば、現在価格高騰中の銘柄を知っておくことも必要だろう。

1位:蔵元のプライドが生み出す銘品「磯自慢 アダージョ」

日本酒では珍しい、熟成酒「磯自慢 アダージョ」。なんと、「磯自慢中取り純米大吟醸35」という最高レンジから少量を取り分け、じっくりと冷蔵貯蔵された熟成酒を使った贅沢過ぎる1本となっている。

しかも、ワインのように、納得できない年の熟成酒は使わず生産されない。つまり、磯自慢酒造が良しと認めたものだけが瓶詰めされて市販されるという、高級品なのだ。

当然、生産量は少なく、価格高騰中だ。

2位:神秘の酒「磯自慢 中取り純米大吟醸35 Vintage」

日本酒の製造工程の中で、中取りが採用されている磯自慢酒造の大吟醸酒「磯自慢 中取り純米大吟醸35 Vintage」。徹底した品質管理はもちろん、最高峰の原料を磨き上げた最高の1本となっている。

吟醸酒ならではの華やかな香りを持ちながらも、熟成された複雑性と奥行きのある奇跡のバランスを楽しめる神秘の酒だ。こちらも、驚くほど生産量が少ないため、高級酒として価格が高騰中となっている。

3位:美しい旋律を奏でる「磯自慢 ノビルメンテ」

磯自慢 ノビルメンテ ボトル全体

「高貴な、上品な、気品のある」。音楽用語がネーミングとなった酒、「磯自慢 ノビルメンテ」。

アダージョに次ぐプレミアム製品として知られており、特A地区の山田錦を28%にまで精米し、麹米・掛米ともにこの米が使用されているという、贅沢過ぎる1本に仕上がっている。

実は、洞爺湖サミットだけではなく、2016年に伊勢志摩で行われたサミットの乾杯酒としても採用された酒として知られており、手軽に手に入れることができない、まさに至高の酒の一つと言えるだろう。

3.他にもある売れる磯自慢の種類とは?

磯自慢のボトルと箱

磯自慢は、先ほど紹介した3本だけではなく、数多くの種類が価格高騰中だ。その理由は、磯自慢酒造が、「本当に満足できるレギュラー酒を作り続けること」だから、という部分にある。

高級品だけに力を入れ、レギュラー酒は品質を下げて大量に売って売上げのベースをつくる。こういった酒造は少なくはないが、磯自慢酒造は全ての酒を最高峰の原料で仕上げる。つまり、全ての酒が高級品となるのだ。

人気の高いヴィンテージ

磯自慢は、日本酒では珍しくヴィンテージというカテゴリを持っている。例えば、ワインの場合はヴィンテージによって味わいが変わってくるため、当たり年などがあり価格が1本ずつ変わってくる。

日本酒の場合、普通は新酒がもっとも美味しいと言われているが、磯自慢は日本酒を超えた造り方を採用しているため、2010年、2008年と古くなっていても、それぞれにまだいきいきした味わいを感じることができる。

人気の高いヴィンテージは、やはり最新のものだが、洞爺湖サミットや伊勢志摩サミットの2008年や2016年は特に人気が高い、売り切れ必至だったヴィンテージの酒は人気が高いと言えるだろう。

磯自慢には地域限定酒もある!?

磯自慢の最高峰アイテムはほとんどが限定酒であり、予約開始から即日で全て完売してしまうほどの人気ぶりだ。しかし、別に全国区で販売されている酒であり、限定取引できている酒販店が手に入れることも多々ある。

そして、マニアでもなかなか手に入れることができない、地域限定酒も存在している。それが、「本醸造」県内限定低温貯蔵酒 だ。

磯自慢酒造お得意の熟成技術の粋が詰め込まれた極上の1本であり、本醸造酒の理想が詰め込まれたようなレア過ぎる1本だ。ほかにも、地域限定酒があるので、ぜひ探してみてほしい。

4.日本酒「磯自慢」の買取価格相場とは?

査定する鑑定士

磯自慢がいかに原料、醸造法にこだわり、さらに人気が高いのかということがお分かりいただけただろう。ここからは、実際には磯自慢を売るとなった時の買取価格相場はどうなるのか、という部分を確認していく。

磯自慢はもともとが非常に高価な酒であるため、買取価格相場も高く、高価買取が期待できる。一体、どの程度の相場となっているのかチェックしておこう。

磯自慢の買取価格相場について

磯自慢には、数多くの銘酒が揃っている。前述したような「磯自慢 アダージョ」や「磯自慢 中取り純米大吟醸35 Vintage」、「磯自慢 ノビルメンテ」などは、トップレンジの類いに入っているが、そのほかにも多くの種類があり、それぞれに注目されている。

もちろん、需要が高いのにも関わらず生産量や流通量が少ない銘柄は高価買取となるだろうが、比較的買取を行う店鋪によっても幅がありそうだ。では、実際に磯自慢の買取価格相場を確認していこう。

【磯自慢 買取価格相場】

  • ●磯自慢 アダージョ
    ~55,000円前後
  • ●磯自慢 中取り純米大吟醸35 Vintage
    ~20,000円前後
  • ●磯自慢 ノビルメンテ
    ~20,000円前後

(※2018年4月現在)

磯自慢の最高価格は一体いくら!?

磯自慢はどれも基本的には高価買取だ。しかし、その中でも特に高価買取となるのは、やはり「磯自慢 純米大吟醸中取り35 Adagio (アダージョ) 」は最高の価格となっている。

とある買取業者は、新品の状態で45,000円ほどの価格をつけている。ただし、この価格も今後より高くなることは間違いないだろう。

オークションなどに関しても、最新の「磯自慢 純米大吟醸中取り35 Adagio (アダージョ) 」に5万円近くの価格がつけられており、この種類がもっとも高価な価格となっているようだ。

5.磯自慢の買取価格が高額になる理由

高額理由を掲げる女性

磯自慢は、プレミアム日本酒のなかでもダントツに買取価格が高騰している種類といっていいだろう。品質に徹底的にこだわった製法で作られる魅惑の酒は、一度飲んだら忘れられない味わいであることは、間違いない。

しかし、なぜここまで磯自慢の酒は高価買取となるのだろうか。ここからは、磯自慢が高価買取となっている、その理由について確認しよう。

原料の酒米へのこだわりが徹底している

日本酒は米から造られる酒だ。だからこそ、良い酒を造る蔵元ほど米に徹底してこだわっている。磯自慢酒造においてはそのこだわりが良い意味で“度”を超えており、特A地区の山田錦を蔵元仲間で、「フロンティア東条21」を結成するなどして、自らで収穫している。

また、東条町秋津では米を育てている田んぼを3つの区画にわけ、厳密にその畑のテローワルを表現した日本酒造りに挑戦している。いわば、ワインでいうAOCのようなものだろう。

磯自慢酒造は日本酒を超えた、新しい酒の可能性に追求し続けているのだ。

希少性が高いことも理由

買取価格が高くなる理由の第一条件として、生産量が少ないのに、需要が高いということだ。市場の原理として当然だが、磯自慢はわざと生産量を少なくしているのではない。原料、醸造方法、そして熟成する酒が多いことからも生産数をどうしても増やせないのだ。

さらに、「中取り純米大吟醸35」などは、毎年1,000本のみの生産で完全予約販売であり、世界中の日本酒ファンの数からしたら、比率を出すまでもない超レア酒となっている。自然の流れとして、買取価格が高騰するのは致し方ないことなのだ。

洞爺湖サミットでの「乾杯酒」採用で話題に

磯自慢を洞爺湖サミットで知った人も多いのではないだろうか。2008年に北海道の洞爺湖で行われた先進7カ国首脳会議において、「中取り純米大吟醸35」が乾杯酒として採用され、さらには高い評価を獲得した。

世界各国の首脳陣に認められた日本の酒として注目を浴び、さらには調べるとかなり造りにこだわった限定酒が多い、ということでより人気に火がついたのだ。

前述しているが、2016年に開催された伊勢志摩サミットでも乾杯酒として、磯自慢が採用されている。

IWC受賞!海外でも高評価

近頃、日本酒が世界的なコンクールで名誉ある賞を獲得しているが、磯自慢もご多分にもれず、 IWC(インターナショナルワインチャレンジ)において受賞している。

2015年には、「SAKE部門」で「磯自慢 大吟醸」が、磯自SAKE部門「吟醸・大吟醸の部」 大吟醸でゴールドメダルを獲得した。実は、このIWCでは、数多くの賞を獲得しており、ある意味で世界コンクールの常連だ。

世界品質であることが認められており、それが日本酒であるということで、より人気が高まっているということになる。

6.磯自慢の買取方法

磯自慢を査定する鑑定士

磯自慢を売る時に利用できる買取サービス

徹底的にその品質にこだわって造られている、磯自慢。高価買取となるのであれば、ぜひ自分も買取してほしい、と思ったことだろう。しかし、どんな買取サービスを利用すれば良いか、ということだ。

まず、基本としては酒買取専門店にお願いして、その価値を判断してもらおう。近頃では、写メ、SNSで事前査定も可能である。さらに、店鋪への持ち込み、宅配買取、出張買取などライフスタイルにあった買取サービスも充実しているので安心だ。

ぜひ、どんな買取方法があるか事前にチェックしておこう。

7.磯自慢を売る前に確認したい買取業者比較とは

業者比較に悩む女性

買取方法と同じく、ぜひとも売る前にどの買取業者に売るべきかを比較検討することも忘れないでほしい。

しかし、どんな業者に買取を依頼すべきか、選ぶポイントに迷うことも多いだろう。そんな時には、プロが教える業者選びについての記事を確認しておくのがおすすめだ。

まとめ

今回は、磯自慢についてや、買取価格相場についてを紹介してきた。売る前にきちんと確認することで、きっと高価買取を実現できるだろう。

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