1.ヴーヴ・クリコについて
シャンパーニュファンであれば、「ヴーヴ・クリコ」を知らぬ者はいない。一度は飲んでみたい、ファン憧れのシャンパーニュメゾンなわけだが、名前だけは知りながらその歴史や魅力を知らぬ者も少なくないだろう。
ここからは、「ヴーヴ・クリコ」の基礎的な情報を押さえていこう。
「ヴーヴ・クリコ」の特徴
「ヴーヴ・クリコ」は、複雑性のある味わい、香り、音など五感で味わうシャンパーニュとして知られている。高品質な味わいを追求した結果、今多くのセレブリティに愛されるワインとして世界中で愛されているのだ。
「偉大な女性(ラ・グランダーム)」と呼ばれるマダム・クリコのDNAを今も残す銘品である。
「ヴーヴ・クリコ」の歴史を知ろう
ヴーヴ・クリコが創業したのは1772年で、フィリップ・クリコによって立ち上げられたメゾンだ。
後のマダム・クリコとなる人物と結婚をしたのだが、それから彼は僅か4年で他界する。後に、彼女に敬意を払いメゾン名を「ヴーヴ・クリコ」に。
今も尚、世界的なメゾンに成長し続けている。
名前の由来?マダム・クリコとは?
マダム・クリコは、メゾン商業者のフィリップ・クリコの妻。27歳の頃に未亡人となった彼女は、その後メゾンを成長させていく。
澱をキレイに取り除くための「ルミアージュ」という技術を開発するなど、シャンパーニュ全体の品質向上に寄与した、伝説の人物なのだ。
「ヴーヴ・クリコ」の信念とは?
「ヴーヴ・クリコ」の品質と名声を高めるために、彼女は一つの信念を持っていた。それが、「品質はひとつだけ。最高級だけ」というものだ。
原料ブドウ一房一房にこだわり、醸造法も徹底した造り。澱の無い、美しい女性らしいシャンパーニュを造り出す信念は、今も変わっていないのだ。
2.ヴーヴ・クリコの買取価格が高額になる理由
シャンパーニュは、その手間やブランド価値故に、全体的に高価買取査定になる。しかし、その中で「ヴーヴ・クリコ」は特段に高価買取査定されやすいメゾンである。
歴史とエピソードが詰まった「ヴーヴ・クリコ」だからこそ、当然だろうが、実際にはどんな理由があるのだろうか。ここでは、「ヴーヴ・クリコ」の買取価格が高額になる理由について解説する。
フランスを代表するシャンパンメゾン
「ヴーヴ・クリコ」は、フランスを代表するシャンパーニュメゾンとして知られている。創業が1772年であることから、かなり長い歴史を持っている。
当時、未亡人になったマダム・クリコは、ロシア宮廷やフランスの後続、貴族などに積極的にシャンパーニュを売り込んだ。そのため、セレブリティ御用達シャパーニュとしての名を高めいき、大成功を収めることになったのだ。
フランス国家が認めるほどの地位を得た「ヴーヴ・クリコ」。フランスを代表するシャンパーニュのひとつ、といっても過言ではないだろう。
“ラ・グランダム”と呼ばれる功績
「ヴーヴ・クリコ」の名前は、このシャンパーニュメゾンを世界的な地位にまで高めた、マダム・クリコの名が由来である。マダム・クリコは、自らのメゾンを増長させただけでなく、シャンパーニュ界を救ったとも言われる人物だった。
王制や貴族制が廃止されたことで、高額なシャンパーニュは革命派の矢面に立っていた。そんな時代に外国の輸出を強化するルートを開いたり、品質を高めるために澱を取り除きやすくする、“ルミアージュ”という技法を開発したりと、シャンパーニュ界に多大なる功績を残した。
結果、マダム・クリコは、“ラ・グランダム”…つまり、偉大な女性と称されるようになったのだ。
2世紀以上続く長い歴史による価値
前述しているが、「ヴーヴ・クリコ」の創業は1772年。つまり、200年以上の歴史を持っている、という老舗シャンパーニュメゾンでもある。新世界の高額ワインも素晴らしいが、やはり歴史の深さとなると、シャンパーニュの各メゾンには敵わないところがある。
「ヴーヴ・クリコ」は、シャンパーニュ創世記を生き抜き、さらにはシャンパーニュ発展にも貢献していたメゾンだ。この長い歴史とストーリー性は、数あるメゾンの中でも特別なものがあり、ブランド価値を高めている。
こういった部分も、「ヴーヴ・クリコ」が高価買取査定される要因のひとつだろう。
五感で楽しむ芸術品のような味わい
「ヴーヴ・クリコ」の魅力は、その立体的な味わいにある。香りが良く、味の良いシャンパーニュは多いが、「ヴーヴ・クリコ」の場合は、それを五感で感じ取れるような造りになっているのだ。
シャンパーニュを注いだ時のはじけるような音、視覚でその外観を愉しみ、さらには香り、味、触覚を楽しむ…。注いでから、飲み干すまで、五感をフルに使って楽しめるような、芸術的な造りが「ヴーヴ・クリコ」最大の魅力だろう。飲んだ者を、快楽の世界へと誘う、まさにエレガントかつ妖艶な味わいの1本なのだ。
3.ヴーヴ・クリコの相場高騰中の種類TOP5
これまで、「ヴーヴ・クリコ」の歴史や魅力を紹介してきた。「ヴーヴ・クリコ」のアイテムは、全て注目されており高価買取査定になるが、やはり種類によっては高騰中のアイテムがある。
ここからは、「ヴーヴ・クリコ」の中でも、特に今大注目されて高価買取査定となるアイテムをいくつか紹介していく。
1位:最高の価値「ヴーヴ・クリコ ラ グランダム」
ヴーヴ・クリコが醸すシャンパーニュはいくつかあるが、その中でも最高級品として知られているのが、「ヴーヴ・クリコ ラ グランダム」だ。
ラ・グランダムは、前述した通り、偉大なる女性の意味を持っており、マダム・クリコに与えられた賞讃の言葉でもある。徹底して品質にこだわった「ヴーヴ・クリコ ラ グランダム」は、まさに五感で味わえる「ヴーヴ・クリコ」を代表する1本になっている。
ボトルも荘厳な佇まいとなっており、高級感を楽しめるアイテムだ。
2位:フローラルな香り「ヴーヴ・クリコ リッチロゼ」
「ヴーヴ・クリコ」は、世界で3.5秒に一本飲まれるシャンパーニュ、という異名を持っている。女性にも人気が高く、官能的ながら洗練された飲みやすさが魅力である。
「ヴーヴ・クリコ リッチロゼ」は、特にシルバーの包装とピンク色のラベルが特別感を煽る、究極の1本として人気が高い。50を越えるキュヴェをブランドした1本で、フローラルかつ甘みのある味わいを楽しめる。
美食をテーマに生み出された1本だからこそ、パーティーシーンでも映える。
3位:新感覚シャンパーニュ「ヴーヴ・クリコ リッチ」
シャンパーニュは、そだけで芸術品であり、混ぜ物を入れるなどとんでもない。当然、シャンパーニュファンの多くはそう思うだろう。しかし、その考え方を真っ向から逆転させる1本が、「ヴーヴ・クリコ リッチ」だ。
このシャンパーニュは、何かと混ぜるために造られている1本であり、氷、フルーツなどを入れて楽しめる、スタイリッシュな仕上がりになっている。パプリカ、キュウリなど、ユニークな食材を入れて楽しんでほしいという、「ヴーヴ・クリコ」らしい、遊び心溢れる1本なのだ。
4位:代表格シャンパーニュ「ヴーヴ・クリコ イエローラベル」
「ヴーヴ・クリコ」を知る人々に最も知られているのが、「ヴーヴ・クリコ イエローラベル」だ。このメゾンを代表する定番の1本であり、メゾンのシャンパーニュ造りの精神が注ぎ込まれている。
五感で味わう立体的な造りとなっており、シャープで切れ味の良いスタイリッシュな飲み心地が魅力的である。定番だからこそ、世界中で需要が高く、品質が安定していることから、誰でも飲みやすい。
「ヴーヴ・クリコ イエローラベル」は、今後も人気が続くであろう注目のアイテムだ。
5位:花香る美しい味わい「ヴーヴ・クリコ ロゼ」
「ヴーヴ・クリコ」の中でも、取り分け女性人気が高いことで知られているのが、「ヴーヴ・クリコ ロゼ」だ。ピノ・ノワールを少量ブレンドしていることから、イチゴのようなフレッシュで甘いフルーツの香りが楽しめる。
「ヴーヴ・クリコ」は、基本的にクセの強い個性的なシャンパーニュではなく、すんなりと飲みやすい、洗練された味わいを造るのが得意である。
そのため、「ヴーヴ・クリコ ロゼ」のような甘さを感じながらも、すっと喉奥を通るような美しいロゼが生まれる。今後も、人気は高まるだろう。
4.他にもある高く売れるヴーヴ・クリコ
先に紹介した通り、ヴーヴ・クリコは数多くの名品を揃えており、価格高騰中のアイテムに関しては希少価値が高いため、買取価格相場も高い傾向にある。しかし、ヴーヴ・クリコには、まだまだ高く売れる商品が多く存在しているのだ。
ここでは、他に高く売れるヴーヴ・クリコについて紹介しよう。
「ヴーヴ・クリコ ローズラベル」
愛らしい、ピンクカラーのラベルにスタイリッシュな文字が刻まれた、女性人気の高い注目の一本が、「ヴーヴ・クリコ ローズラベル」。
ヴーヴ・クリコ定番のイエローラベルをベースにしたシャンパーニュであり、ややピノ・ノワールを添加しているため、フルーティーな香りが強調されている。
甘いイチゴを思わせる香りを呈することから、非常に華やかな仕上がりになり、パーティーシーンなどでも多く用いられてる。飲みやすさも魅力で、飲食店などでも人気が高い1本となっているのだ。
「ヴーヴ・クリコ ホワイトラベル」
ヴーヴ・クリコといえば、イエローラベルだが、実は同メゾンが昔から造り続けている伝統的な1本が、「ヴーヴ・クリコ ホワイトラベル」だ。白ヴーヴなどとも呼ばれており、その味わいはやや甘めであるところが特徴だろう。
「ヴーヴ・クリコ ホワイトラベル」は、ドゥミ・セック…つまり、中甘口に仕上げられてることから、酸が強過ぎるシャンパーニュに抵抗がある初心者や女性でも、すんなりと受け入れることができると人気だ。こちらも定番品ではあるが、今後も需要が途切れることはないだろう。
5.ヴーヴ・クリコの買取相場とは?
「ヴーヴ・クリコ」は、さまざまなアイテムが価格高騰中である、ということはお分かりいただけだろう。しかし、実際に自分が持っている「ヴーヴ・クリコ」はどの程度の買取価格になるのか、気になっている方も多いはずだ。
ここからは、「ヴーヴ・クリコ」の買取相場を確認していこう。
「ヴーヴ・クリコ」の買取相場について
先に見ていただいたように、「ヴーヴ・クリコ」にはさまざまな種類がある。高価買取査定になるものがほとんどだが、特に人気の高いものは、より高い査定価格となる。
「ヴーヴ・クリコ」を買取に出す前には、ある程度、自分が持っている「ヴーヴ・クリコ」の買取価格相場を知っておくと、査定後のミスマッチが起こりにくくなる。
一体、「ヴーヴ・クリコ」は今、どのような買取相場になっているのか、買取相場を確認してみてほしい。
ヴーヴ・クリコ買取相場
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●ヴーヴ・クリコ ラ グランダム~30,000円前後
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●ヴーヴ・クリコ リッチロゼ~10,000円前後
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●ヴーヴ・クリコ リッチ~7,000円前後
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●ヴーヴ・クリコ イエローラベル~6,000円前後
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●ヴーヴ・クリコ ロゼ~6,000円前後
(※2022年6月現在)
「ヴーヴ・クリコ」の最高価格
「ヴーヴ・クリコ」は、基本的には高価買取査定となる。最高価格を提示してくれるのは、店鋪によって違っているため、一概には言うことはできない。とある買取店鋪では、「ヴーヴ・クリコ ラ グランダム」は、5,000円程度の価格で買取査定されていることも。
ただし、希少価値の高いボトルサイズともなると、価格は跳ね上がるようだ。オークションでは、ブリュットタイプの「ヴーヴ・クリコ」のサルマナザール(9ℓ)が13万円ほどの価格で取引されている。
6.ヴーヴ・クリコの買取方法
買取相場を確認したら、次は買取方法について考えたい。買取業者によって、買取サービスが多岐に渡っているが、ポイントとしては自分に合った買取方法を確認することだ。
買取方法によって、大きく査定額が変わることは無いが、それでも自分に合ったものを選ばないと、納得する買取にならないこともある。ここでは、ヴーヴ・クリコの買取方法について解説しよう。
ヴーヴ・クリコを売る時に使える買取サービス
ヴーヴ・クリコの買取方法には何があるのか。例えば、近くに店鋪があり時間があるのであれば、店頭買取もいいだろう。
一方、なかなか時間が無く、遠方であれば宅配買取という手段も有効だ。まとめ売り、じっくり見てもらいたい方は、出張買取もいい。
ぜひ、ライフスタイルに合わせて選んでほしい。
7.ヴーヴ・クリコを売る前に確認したい業者比較
1円でも高く「ヴーヴ・クリコ」を買取したい、という方は、まず「買取業者比較」をしてほしい。
買取業者を選ぶポイントは、酒類専門買取業者なのか、ヴーヴ・クリコやシャンパーニュの知識を持っているのか、丁寧な対応か、ヴーヴ・クリコ買取実績が多いかなど、多岐に渡る。
業者で査定が変わるため、この部分は徹底すべきだろう。
まとめ
今回は、ヴーヴ・クリコの歴史や魅力、買取相場など売る前に知っておきたいポイントを解説してきた。売却を考えているのであれば、ぜひ参考にしてみてほしい。
古物商許可証取得。酒類販売責任者。
株式会社ストックラボの鑑定責任者、真贋査定士、及び出張買取責任者。 複数の買取会社でウイスキー・ワイン・日本酒・焼酎・ブランデーなどの幅広いお酒の買取鑑定・査定を行ってきた鑑定士歴7年のエグゼクティブバイヤー。