1.シャトー・オー・ブリオンについて

ボルドーワインのエリート

最初のポイントとしてご紹介するのは、ワインに詳しくない人でも、耳にしたことがある「シャトー・オー・ブリオン」というお酒について。なんとなく敷居が高そうな貴族的な名前ですが、このシャトー・オー・ブリオンというお酒についての知識をつけておくことも、大切なポイントです。

星の数ほどあるフランスのワイナリーの中で知名度を上げるのは容易なことではありません。シャトー・オー・ブリオンとは、どんなワイナリーなのでしょうか。

シャトー・オー・ブリオンとは?

シャトー・オー・ブリオンとは、フランスのボルドーにあるワイナリーです。その歴史はじつに500年。17世紀には、イギリス王チャールズ二世の食卓にシャトー・オー・ブリオンが乗っていたという記録もあります。

1855年に行われた格付けでは、ボルドーワインの第一級にシャトー・オー・ブリオンの名前があります。第一級のワイナリーは、ほとんどがメドック地区にあるのに対し、シャトー・オー・ブリオンのみグラーブ地区サックにあり、その味もほかの第一級ワイナリーとは趣を異にします。

濃厚で肉厚な味わいが世界で称賛の的、それがシャトー・オー・ブリオンなのです。

シャトー・オー・ブリオン の特徴が知りたい!

高価で高品質のワインといえば、「エレガント」や「洗練」という言葉で表現されるのが常。シャトー・オー・ブリオンもこの例に漏れませんが、さらに「飲みやすい」と称賛されるのが特徴です。

ボルドーワインといえば、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、プチ・ヴェルドといった品種を原料にするのが原則。

シャトー・オー・ブリオンでは、とくにまろやかな味わいのあるメルローの特徴を際だたせる製法を用いています。これが、ワイン初級者にも「飲みやすい」といわれるゆえんなのです。

ボルドー5大シャトーについて

1855年、パリ万博を機に皇帝ナポレオン三世はボルドーワインの格付けを実施、このリストは後に世界中に普及し現在もワインの価格に大きな影響を与えています。

1855年に第一級と定められたのは、シャトー・ラフィット、シャトー・ラトゥール、シャトー・マルゴー、そしてシャトー・オー・ブリオンでした。1973年に、ロスチャイルド家のパリの分家フィリップ・ド・ロチルド男爵が所有するシャトー・ムートン・ロートシルトが2級から1級に格上げされました。

2.シャトー・オー・ブリオンの買取相場は?

自宅にあるシャトー・オー・ブリオン。その価値が知りたい、できれば売りたいというかたも多いことでしょう。しかし、実際に売るとなると価格は見当もつきませんよね。

次にご紹介するのは基本の相場情報です。お酒買取専門の業者であるストックラボのプロ鑑定士による、相場情報をきちんとチェックして、賢く買取サービスを利用しましょう!

シャトー・オー・ブリオンの買取相場は?

ボルドーだけで8000はあるといわれるワイナリーの頂点に立つシャトー・オー・ブリオン。そのワインの評価は非常に安定しています。

買取価格としては、当たり年のシャトー・オー・ブリオンで3万円~3万5千円前後(変動あり)。その他、保存状態によっても価格は変わってきます。

【シャトー・オー・ブリオン相場情報】

  • ●2000年
    ~65,000円前後
  • ●1990年
    ~56,000円前後
  • ●2005年
    ~46,000円前後
  • ●1999年
    ~38,000円前後
  • ●2014年
    ~37,000円前後

(※2018年2月現在)

シャトー・オー・ブリオンの高額価格はどのくらい?

全世界のワイン通に渇仰されるシャトー・オー・ブリオン。現在販売されているものは1892年製のものが最も古く、その価格なんと160万円!1900年代のものは、さすがに100万の大台を超えることはありません。

近年のオー・ブリオンで抜きんでて高額なのは、1989年。約23万円という高額で取引されています。

3.シャトー・オー・ブリオンの買取価格が高額になる理由

高額理由を掲げる女性

いくらフランスのワインのブランド力が高いといっても、シャトー・オー・ブリオンのワインの価格は非現実的、と思われるかたも多いでしょう。シャトー・オー・ブリオンが高額になるのには、それなりの理由があるのです。次のポイントとして、その理由をご紹介しましょう。

メドック地区外からの唯一の第1級取得

フランスのワインで最も知名度が高いボルドーワイン。1855年にフランスの皇帝によって、ワイナリーの格付けが行われました。そのときに第一級と認められたワイナリーはすべて、メドック地区に存在しています。

メドックはボルドー市の北側に位置するのに対し、シャトー・オー・ブリオンはボルドー市の南東に位置するグラーヴ地区にあります。そのため、第一級のシャトーの中でも特異な存在として世界中の人々の注目を集めているのです。

個性的な味わいを実現する製法

ボルドーワインの中でも「飲みやすさ」が特徴といわれるオー・ブリオンは、まろやかなメルローの特徴が際だっているといわれています。また、五大シャトーの中では最も規模が小さく、ゆえに技術力や労力がより集中しやすいというメリットも大。

ワインが好きな人ならばご存じだと思いますが、ワインには滓がたまりやすい飲み物です。この滓の除去技術を世界に先駆けてワイナリーで実施したのは、シャトー・オー・ブリオンなのです。

フランスワインの品格を損なわず、最新の技術を用いる。そのあたりのバランス感は絶妙ですね。

ロバート・パーカー氏の高評価

辛口のワイン評論家として有名なロバート・パーカー氏。彼の評価が、あらゆるワインの基準となっているといっても過言ではありません。

そのパーカー氏は、シャトー・オー・ブリオンの1990年に100点満点を与えたほか、1989年にも98点、2000年には99点、2009年と2010年にも100点満点をつけています。

ひとつのワイナリーで、彼が複数の00点満点をつけるのは非常にまれなことで、シャトー・オー・ブリオンの質の高さが実証されています。

4.シャトー・オー・ブリオンの相場高騰中の年代TOP5

シャトー・オー・ブリオンのボトル全体

500年の歴史を持つシャトー・オー・ブリオンのブドウ畑ですが、ワイナリーとして一流となるのは19世紀に入ってからです。それでも200年近い長い歴史があるシャトー・オー・ブリオン、年代によって味も価格も変わります。

売りたいシャトー・オー・ブリオンに需要があるのかどうかも知っておきたいポイント。買取に出す前に、ぜひお手元にあるシャトー・オー・ブリオンの相場が高騰中の年代TOP5についてチェックしましょう。

1位:遊び心がある「2000年」

2000年のシャトー・オー・ブリオンは、初夏の日に香るレッドフルーツや香ばしい香りが特徴といわれています。他の年に比べると天候の影響か、若干酸味が強いものの抜群のバランス感でより深みのある味わいとなっています。

華麗なるその芳香は、いかなる依怙地な人も酔わせる魅力に富んでいる近年の傑作です。2020年頃からが飲み頃。

2位:さまざまな香りの協奏曲「1990年」

まさに今が飲み頃のシャトー・オー・ブリオン1990年。特徴である香ばしい芳香に加えて、この年のオー・ブリオンは香りの大協奏曲です。

豊かなアロマ、華麗なスパイス、甘やかなフルーツが絡み合う豪華な趣向。なおかつ高貴さを保ち、瓶詰め後に増した重量感が魅力となっています。2014年頃までが最良の飲み頃です。

3位:希少価値高し「2005年」

わずか9000ケースの生産にとどまった2005年。希少価値だけでも価格はうなぎ登りです。さらに2005年のシャトー・オー・ブリオンは、細やかなレースのような繊細なミネラルの味わいが持ち味。

ワイングラスにも残るかと思われる優美で貴族的な香りを楽しむことができます。生産数が少ないにもかかわらず、2045年頃まで楽しめると評判の年です。

4位:挑発的な「1999年」

プラムやスグリ、ミネラルの凝縮度が一頭地を抜く1999年のシャトー・オー・ブリオンは、挑発的です。

1979年と1985年のワインと似ているミディアム・フルボディ。さまざまな香りのニュアンス、繊細さ、深み、いずれもがシャトー・オー・ブリオンの特徴を美しく表現しています。

5位:緊張感のある「2014年」

シャトー・オー・ブリオン2014ラベルアップ

通常の年よりも、レッドフルーツが濃厚に香る2014年のシャトー・オー・ブリオン。そのためか、非常に新鮮な味わいといわれています。

シルキーなタンニンがうねるように口腔内を満たす緊張感がある、とも評されました。飲み頃は2021年から2050年。

5.高く売れるシャトー・オー・ブリオンの他の種類

オー・ブリオンにもさまざまな種類がある

5つ目のポイントとして、高騰している年代TOP5の他にも高く売れるシャトー・オー・ブリオンの種類の有無についても確認しておきましょう。

ひとくちに「シャトー・オー・ブリオン」といっても、生産しているワインにはいくつかの種類があります。とくに、ボルドーワインのワイナリーとしては珍しく白ワインも生産しているのがオー・ブリオンの特徴です。

年代や種類によって価格も異なってきますのでご注意を。

どの年代にも人気がある?

その年の気候とブドウの出来具合によって品種の配合が変わるシャトー・オー・ブリオンは、年によって味わいが異なります。

個人で味わうのならば、これはもう好きか嫌いかの問題になってきます。しかし、ワインには世界の相場というものが存在します。

世界中のワイン批評誌や批評家の点数、また生産数が価格に大きく影響してきます。いずれにしても、ボルドーワインのエリート「シャトー・オー・ブリオン」、ワインとしては破格の値段がつくことはまちがいありません。

シャトー・オー・ブリオンの「当たり年」はどれ?

現在、世界中で販売されているシャトー・オー・ブリオンは1892年製から2016年製。もちろん、年代によって大きく価格は異なりますが平均価格を計算すると6万8千円前後。

近年で当たり年といわれて値が高騰しているのは、2015年、2010年、2009年、2005年、2000年、1990年、1989年。

お手元にシャトー・オー・ブリオンがあったら、ぜひ年代をご確認ください。瓢箪から駒の高価格かもしれません!

セカンドラベルについて

シャトー・オー・ブリオンには、セカンドラインが存在します。原料となるブドウはシャトー・オー・ブリオンと同じ畑から収穫されたものが用いられますが、製法工程が簡略化されたためにプライスダウンが可能になったブランドです。

1935年からシャトー・オー・ブリオンの経営者となったクラレンス・ディロンにちなんで、「ル・クラレンス・ド・オー・ブリオン」と名づけられています。

シャトーオーブリオンよりも若々しい味覚を、1万円台で楽しめます。

6.シャトー・オー・ブリオンの買取方法

シャトー・オー・ブリオンを売る時に利用できる買取サービス

最後にご紹介するのは、買取方法について。どんな方法で売ることができるのか、ご自分に合った買取方法をまずは確認することも大切です。

自宅にシャトー・オー・ブリオンがある、しかし飲むのはもったいない。どのくらいの価値なのか、その価格によってはぜひ買い取ってもらいたい。そんな方は、お酒買取専門の鑑定士がじっくり丁寧に鑑定しているストックラボに、ぜひお任せください。

まとめ

シャトー・オー・ブリオンを買取に出す前にしっかりと知識をつけられる情報をまとめてご紹介いたしました。一から調べなくてもこの記事を読むだけで基礎はしっかり!ぜひ、買取に活かしてください。

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