1.森伊蔵はどんな焼酎?
プレミアム焼酎のひとつ、「森伊蔵」。しかし、その名前ばかりが先走りしてしまい、一体どのような焼酎なのかを知らぬ者も少なくはない。まず、ここでは森伊蔵という焼酎についての基礎知識を入れていきたいと思う。
森伊蔵という酒について
森伊蔵は、焼酎の名であるが、この焼酎を生産している酒造メーカー自体が「森伊蔵酒造」という。
有機農法で栽培されたサツマイモを原料に、伝統的なかめつぼ仕込みで芋焼酎を仕上げている。生産量が少なく、いつのまにかプレミアム焼酎として日本、また世界に名を轟かす存在となった。
森伊蔵の名前の由来とは?
「森伊蔵」というのは、独特なネーミングであるが、実はこれは森伊蔵酒造の四代目の名を冠したもの。
経営などが厳しい時代があったものの、有機栽培にかめつぼ仕込みを貫き、品質を落とさずに経営を建て直した四代目に、敬意の意が込められてつけられている。
森伊蔵の歴史を知ろう
明治18年に創業した森伊蔵酒造。かめつぼ仕込みというと、泡盛の製法であることから非常に珍しい製法だと当時から話題だった。
120年もの間、経営難に苦しめられる時期もあったが、有機栽培のサツマイモの使用、かめつぼ仕込みをやめることなく、今も尚、伝統を守る味を造り続けている。
森伊蔵の味わいとは?
森伊蔵の味わいは、簡単に表現すると、上品な甘みとまろやかな味わい。かめつぼは人間の目には見えないが、非常に微量の酸素を透過するため、じっくりゆっくりと焼酎が熟成していく。
さらに、有機栽培のサツマイモらしい、素朴さとピュアさを感じる芋の香りもたまらない、
2.森伊蔵の買取価格相場を知る
森伊蔵がこだわりの芋焼酎を造り続け、さらにその焼酎が幻の焼酎となり、多くのファンからの需要が高くなっていたことが分かっていただけたはずだ。
しかし、実際の買取市場ではどの程度の相場なのか、数字を見るまでは良く分からないだろう。ここからは、森伊蔵の買取価格相場についてを紹介していこう。
森伊蔵の買取価格相場
森伊蔵は、店頭価格やインターネットでも1万円を超える高額な価格で販売されている。
希少価値が高いもの、限定品、抽選でしか当たらないなど、そういった背景を持つ森伊蔵はより高額になる。
では実際に、買取業者などで買取をしてもらった場合、どの程度の買取価格になるのかを確認してみよう。
【森伊蔵 買取相場】
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●森伊蔵 JAL機内販売品 720ml~10,000円前後
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●森伊蔵(金ラベル)720ml~10,000円前後
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●森伊蔵 1800ml~15,000円前後
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●極上森伊蔵 720ml~14,000円前後
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●楽酔喜酒~50,000円前後
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●錦江~65,000円前後
(※2022年4月現在)
森伊蔵の最高価格とは?
森伊蔵は、その買取業者によっても買取価格が違ってくるため、一概には最高価格がいくらとは言えないが、森伊蔵720mlであれば1万円前後が最高値となりそうだ。
ただし、森伊蔵1800mlであれば、2万円近くで買取してくれる場所もあるので調査は必要だろう。ちなみに、オークションなどでは2万円が最高値となっている。
3.森伊蔵の買取価格が高額になる理由
森伊蔵の定価を考えると、焼酎の中では驚くべき高価価格となっている、希有な1本であることが分かる。
しかし、数ある焼酎の中でも「森伊蔵」だけがここまで高価買取となるのだろか。その理由をここで考察していこう。
幻のプレミア“焼酎”と称されている
一般的に、人気に火がついた酒造は規模を拡大し、生産量を増やす。
芋焼酎ブームの先駆けとなったとある酒造メーカーの焼酎は、当時は九州地方の人間くらいしか知らない銘柄であったにも関わらず、今では全国のコンビニで手に入れられる。
しかし、森伊蔵はその品質の高さで人気となったにも関わらず、製造方法や生産数を変化させていない。需要と供給のバランスが極端なため、幻の“プレミア”焼酎となっていったのだ。
こだわりの伝統製法からなる希少性の高さ
ここまで高額な焼酎だと、わざと森伊蔵酒造が値段を釣り上げている、と思われがちだがそれは違う。
冒頭でも説明したように、有機栽培のサツマイモとなると、どうしても品質面で優れた物は限られてくるし、大量に仕入れることができない。
また、かめつぼ仕込みで数年熟成させるため、ステンレスタンクなどで大量に増産できないのだ。どんなに売れていようが、その伝統を貫く姿こそが焼酎ファンの心を掴んでいる理由だろう。
抽選のみ!?限られている販売方法
一般の顧客が森伊蔵を酒造から購入したい場合、行けば手に入るということはなく、なんと抽選となっている。
毎月14~25日の期間、電話で抽選しているが、登録だけでも難しく当選倍率は0.2%を切るという、宝くじのような確立となっている。
また、高島屋が抽選販売をしているが、応募用紙にわざわざ必要事項を書き込み、投函箱に投函するというクラシカルな方法となる。このご時世に、抽選でしか手に入れられないという、まさに幻の焼酎なのだ。
4.森伊蔵の相場高騰中の種類
森伊蔵と一言で言っても、実はその種類は少なくは無い。大抵、スーパーなどで稀に見かけることができる森伊蔵は定番品だが、森伊蔵には限定品や簡単に手に入れられないものなど多くある。ここでは、森伊蔵の相場高騰中の種類についてを紹介していく。
1位:シンプルに味わう「森伊蔵 720ml」
やはり不動の人気を誇るのは、スタンダードな「森伊蔵 720ml」だろう。クラシカルなラベルに森伊蔵の筆文字プリント、そしてボトル口部分の豪華なあしらいがレア感を高める。
なめらかなトロみと、芋のフルーティーさが感じられる、最高の1本だ。
2位:日本の空を舞う「森伊蔵 JAL機内販売品 720ml」
森伊蔵は、日本が誇るべき高級焼酎。だからこそ、JALファーストクラス・ビジネスクラス限定で機内販売されている。
基本的に、店頭では絶対に購入できない品なだけあって、市場においてもその価格が非常に高騰中である。
3位:光輝く黄金色「森伊蔵(金ラベル)720ml」
森伊蔵の中でも、レアな種類が、「森伊蔵(金ラベル)720ml」だ。
お馴染みの和紙がボトル口についているが、その他、ラベルも同様に和紙に黄金の筆文字で「森伊蔵」が書かれている高級感のある1本となっている。
ボトルも深みのある黒色なのがスタイリッシュだ。
4位:迫力迫る大容量「森伊蔵 1800ml」
レア酒であるからこそ、大容量が欲しいというニーズも多くある。「森伊蔵 1800ml」は、そのインパクトや多くの人たちに振る舞いたいなど、720mlとはまた違った需要から多くの人たちが揃えたがる逸品だ。
味わいはもちろん、720mlと同様だが、ゆっくりと飲み続けられる量なので、森伊蔵の世界を心行くまで堪能できる。
5位:なめらかな口当たり「極上森伊蔵 720ml」
グリーンラベルが特徴の、超レア酒「極上森伊蔵 720m」。地下洞窟のかめ壺で3年を超える熟成を経た芋焼酎であり、オンザロックがシリーズ上もっとも合う、洗練された逸品だ。
まろやかさ、奥深さ、芋焼酎の理想が詰め込まれた1本となっている。
5.他にもある高く売れる森伊蔵の種類
森伊蔵は、価格高騰中の欄でも紹介した通り、実は様々な種類が存在している。しかし、その全ての種類が通年出荷、販売されているわけではなく、中には販売していないものなども多くあるようだ。ここでは、他にもある、高く売れる森伊蔵の種類について深堀していこう。
最高ランクと称される「楽酔喜酒 森伊蔵」
森伊蔵の中でも最高ランクと称されている「楽酔喜酒(らくすいきしゅ)」。森伊蔵自体が”幻の焼酎”と称されている中でも最上級とくれば、注目しないわけにいかないであろう逸品なのだ。
10年の長期熟成を経て完成されるこの焼酎は、もはや古酒のひとつと言っても過言ではない。まろやかな旨みが万人に愛される所以ともなっている焼酎だ。
入手方法はやはり抽選や、JAL機内販売事前予約サービスである。もちろん、生産本数自体も少ないので、その希少価値と併せるとやはり”幻の焼酎”と称されるにふさわしい。
現在は販売していない「森伊蔵」とは!?
スタンダードな森伊蔵をはじめ、JALのファーストクラス限定品、黄金ラベルなど、さまざまな種類のある森伊蔵。実は、今では滅多に見ることができない終売品も存在している。それが、錦江『森伊蔵酒造』だ。
厳密に言うと、これは森伊蔵ではないのだが、森伊蔵の前身として造られていた超レアな銘柄なのだ。幻中の幻であり、手に入れるのは相当困難だろう。今の森伊蔵に辿り着くまでの、道筋となった錦江。ぜひ、ファンであれば手に入れたいところだろう。
6.森伊蔵の買取方法とは?
森伊蔵を買取してほしい、と思ったところで、どこで誰に、どのように買取すれば良いか分からないという人も少なくはないだろう。高額買取となるせっかくの焼酎だからこそ、信頼できる場所に売りたい。ここからは、森伊蔵の買取方法についてを紹介していく。
森伊蔵を売る際のサービス方法について
森伊蔵を売るのであれば、まずはお酒専門の買取業者がいいだろう。森伊蔵の相場、そして価値が分かっていないと、こういった商材の鑑定は難しい。さらに、店頭買取という手段もあるが、訪れるのが面倒だったり、破損などの恐れもあるだろう。
今では、宅配送料無料などの買取業者も多く、宅配買取も非常に便利だ。また、大量に売りたい場合、出張買取をすることもできるので、そちらを相談してみるのも良いだろう。
7.森伊蔵を売る前に!買取業者比較
森伊蔵を売る前にチェックしたいのが、業者比較だ。しかし売る業者を比較するには、どのポイントに気を付けるべきか悩むと思う。そんな時は、プロに聞くのが一番手っ取り早いだろう。
下記の記事でしっかり確認してみてほしい。
まとめ
今回、ここでは「森伊蔵」について、そして買取価格相場などについてを紹介してきた。森伊蔵はこれからも生産量は増えることは無いと思われ、希少価値は高まるばかり。ぜひ常に注目しておこう。
古物商許可証取得。酒類販売責任者。
株式会社ストックラボの鑑定責任者、真贋査定士、及び出張買取責任者。 複数の買取会社でウイスキー・ワイン・日本酒・焼酎・ブランデーなどの幅広いお酒の買取鑑定・査定を行ってきた鑑定士歴7年のエグゼクティブバイヤー。