シャトー・ムートン・ロートシルトの買取

シャトー・ムートン・ロートシルトとは？由来と概要

柔らかでふくよかな口当たりと、華やかでエレガンスな芳香が魅力のシャトー・ムートン・ロートシルトは、その芳醇で厚みのある味わいから「5大シャトーの中でも最も豪勢なワイン」と称されています。

メドック格付け第1級を誇る圧倒的なクオリティの高さは「理想の赤ワイン」と呼ぶにふさわしい存在感を放ち、いつの時代も変わることなく世界中のワイン通を魅了してきました。

シャトー・ムートン・ロートシルトは、エチケット（ラベル）のデザインをその年ごとに注目されているアーティストに依頼して、毎年新たなる装いで魅了していることでも有名です。

エチケットのデザインを毎年変更するようになったのは、1945年にオーナーであるフィリップ男爵が戦地から帰還したことが由来です。

連合軍の勝利と無事生還を記念して、イラストレーターとして活躍していたアーティスト、フィリップ・ジュリアン氏にデザインを依頼。エチケットの上部には勝利を祝う「Victory」の頭文字「V」が描かれていたことで大きな賞賛を受けました。

また、1973年には、パリで活躍していた天才画家、パブロ・ピカソがデザインを手がけています。

1978年に依頼したジャン・ポール・リオペル氏は、2つの絵柄をデザインしました。それはどちらもアーティスティックであったため、フィリップ男爵は例外的に2種類ともに採用し、1978年のヴィンテージは2つのデザインが飾ることとなります。

今日に至るまで毎年エチケットのデザインは著名なアーティストが手掛けていますが、例外として2000年のヴィンテージはエチケットが無いゴールドのエナメルボトルです。

シャトー・ムートン・ロートシルトは、1853年に競売にかけられたシャトー・ブラーヌ・ムートンというワイナリーをナタニエル・ド・ロスシルド男爵が競り落とし、現シャトーの名称に変更したことからその歴史が始まります。

1922年には、ロスシルド男爵の曽孫であるフィリップ・ド・ロスシルド男爵が継承し、程なくネゴシアンに対する樽売りを廃止。シャトーで元詰めを始めるとともに、シャトーは一躍高い評価を受けるようになりました。

1980年には、カリフォルニアワインの第一人者であるロバート・モンダビィ氏と共に合弁会社を設立し、カリフォルニアの地でオーパス・ワン・ワイナリーを手掛けることとなります。

1988年にはフィリップ男爵の娘であるフィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人が継承し、現在は夫人の子供たちがブランドの伝統を引き継いでいます。

シャトー・ムートン・ロートシルトの特徴・味

シャトー・ムートン・ロートシルトは、豪奢で明朗な味わい、芳醇で華やかな芳香が魅力のワインです。ブランデーを思わせる豊かな香りとトリュフのような熟成香に、微かにタバコやなめし皮、オーク樽、ハーブなどの複雑で奥深い余韻が広がります。

サツマ芋やハチミツのような柔らかい甘みがほのかに広がり、熟成を経るごとに枯れ葉のような芳香と円熟味を帯びた果実の味わいが濃厚になるのも特徴です。

シャトー・ムートン・ロートシルトの希少性・価値​

シャトー・ムートン・ロートシルトは、買取市場でも非常に価格が高く、相場は常に高い値段で推移しています。とくに当たり年のヴィンテージ、中でも2009年、2010年、2015年のワインは人気が非常に高いため流通量も少なく、買取価格は膨大に跳ね上がっています。

また、ヴィンテージごとのエチケットのデザインもコレクターから注目されていて、さらなる付加価値を与えている銘柄です。オークションでもエチケットの芸術性が高く評価され、買取価格に影響を及ぼしています。

国内外を問わずに人気の高いワインは注目のカテゴリなので、メドック格付け第1級であるシャトー・ムートン・ロートシルトは今後さらに買取額が高まっていくと考えられています。

シャトー・ムートン・ロートシルトの高額買取になる年代・当たり年

シャトー・ムートン・ロートシルトの当たり年は、1982年、1990年、2000年、2005年、2009年、2010年、2015年、2016年、2018年で、全て「秀逸な年」と最高の評価を受けています。

特に、2009年、2010年、2015年はさらに人気が高いヴィンテージです。また、1986年、1998年の評価も高く、買取市場では高値で取り引きされている年代です。