シャトー・ピション・バロンの買取

シャトー・ピション・ロングヴィル・バロン 参考買取価格

*更新日：2024年4月12日

シャトー・ピション・ロングヴィル・バロンとは？由来と概要

フランス・メドック地方において最も荘厳で力強い味わいを持つと称されているシャトー・ピション・ロングヴィル・バロン。豊かで濃厚な果実味は、しなやかでありながら明確に感じるタンニンと共に見事なハーモニーを奏しています。1855年のパリ万国博覧会において2級に格付けされたシャトーですが、2級の中でも特に価値ある「スーパーセカンド」に位置しているワインです。

シャトー・ピション・ロングヴィル・バロンの約70haの畑は、メドック格付け第1級であるシャトー・ラトゥールや第2級のシャトー・レオヴィル・ポワフェレに隣接する場所にあり、街道を挟んだ向かいには、過去には同じワイナリーであったシャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドがあります。

そんなワイン造りに絶好の地にあるシャトー・ピション・ロングヴィル・バロンは、1689年、マルゴーとラトゥールを管理していたネゴシアン、ピエール・デスメズール・ド・ローザン氏が、ラトゥール近隣のブドウ畑を購入したことによりその歴史が始まります。

17世紀に入るとバロン・ジョセフ・ドゥ・ロングヴィル氏がオーナーとなり、以降一族でワイナリーは継承されていきました。1864年になると相続のためにワイナリーが分割され、姉妹はピション・ラランド、兄弟はピション・バロンを受け継ぐこととなりそれぞれの歴史を歩み始めます。

程なくルネサンス様式に魅了されたラウル男爵によって、両サイドにある小塔が印象的な格調高いシャトーをブドウ畑の中央に設立しました。現在もこの美しいシャトーは継承され、ブランドの象徴として親しまれています。

1933年にピション・ドゥ・ロングヴィル一族からオーナーがボテイエ一族へと変わり、さらに1987年にはフランスの保険・金融業の大手であるアクサミレジムがワイナリーを買収。

アクサミレジムは世界中にワイナリーを持つことでも知られている企業で、馴染み深いところではアクサ生命が挙げられます。アクサミレジムの買収翌年にはワイナリーの設備を増強し、新たなる醸造施設も建設されました。

シャトー・ピション・ロングヴィル・バロンの特徴・味

男性的で力強い味わいが魅力のシャトー・ピション・ロングヴィル・バロンはタンニンが強めでボリュームもありますが、さっぱりとした甘みやスパイシー感も兼ね備えた奥深く魅惑的な味わいです。黒系果実のアロマと杉を彷彿とするウッディな香薫、タバコやスパイスの効いたミート、なめし皮のような強く温かみのあるアロマも漂います。

光を通さないほど深みのあるボルドーカラーは、エレガントで深みのある味わいと共にクラシカルな雰囲気を醸し出しているのも特徴です。熟成期間を経るごとに、男性的な味わいに女性的な柔らかさとふくよかさがプラスされていきます。

シャトー・ピション・ロングヴィル・バロンの希少性・価値​

シャトー・ピション・ロングヴィル・バロンは、ボルドー地方で最も男性的な味わいを愉しめるワインとして価格が高く、買取相場は高値で推移しています。特に高い値段で取り引きされているのは当たり年と言われる年代で、ヴィンテージによっては、3倍程度の価格で取り引きされていることも少なくありません。

国内外でのワイン需要が高まりつつある昨今、今後はさらにシャトー・ピション・ロングヴィル・バロン希少性は高くなり、買取市場でも高値で取り引きされると予想されています。

シャトー・ピション・ロングヴィル・バロンの高額買取になる年代・当たり年

シャトー・ピション・ロングヴィル・バロンの当たり年は、1986年、1989年、1996年、2005年、2006年です。各年代とも買取市場では人気が高く、他の年代と比較しても高額で買取されています。また、1988年、1989年、1990年は、『BORDEAUX ボルドー 第3版』において偉大なワインと称されている年代です。

特に1996年のヴィンテージは、80％という高比率で配合したカベルネ・ソーヴィニョンの深みとコクのある味わいが高く評価されている年代です。古くは1952年も高額買取されています。