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宮城狭12年 買取 上野 |ウイスキー [宮城狭12年]をお酒 高価買取しました。

宮城狭12年 買取 上野 |ウイスキー [宮城狭12年]をお酒
上野店にて、2025年6月23日、東京都台東区在住の女性のお客様より、ニッカウヰスキー 宮城峡12年(未開封・状態ランクS)29,500円にて店頭買取させていただきました。

お客様の声

ストックラボ上野店さん、店頭買取でお世話になりました。 私の仕事を、つきつめて言えば、ものを見つめて、そのものが背負っている時間と文化を、ほかの方にも見えるようにする仕事です。なので今回も、職業の眼が、つい先に動きました。

いつも通りの癖で始めてしまいました。続けます。

東京都台東区在住、40代の女性です。上野に小さな事務所を構えて、ジャパニーズ・ミュージアム&アート・キュレーションのコンサルを12年してきました。

経歴を短めに。20代の頃、東京国立博物館の研究員、京都国立博物館の学芸員として、合計5年ほど日本のミュージアムの現場で学びました。その後、ニューヨークのメトロポリタン美術館のジャパニーズ・アート部門、ロンドンの大英博物館のジャパニーズ・コレクション部門、パリのギメ東洋美術館のジャパニーズ・アート部門で、海外側からの日本美術のキュレーションも、合計6年ほど経験しました。30代の頭で日本に戻ってきて、上野に拠点を構えたのが、12年前です。今がその節目になります。

仕事の中身は、VIPの方々のジャパニーズ・アートや古美術のコレクションのキュレーション、東京国立博物館や国立科学博物館、国立西洋美術館、東京都美術館、上野の森美術館との特別企画展のコーディネート、メトロポリタンや大英博物館、ルーヴル、ギメ、ボストン美術館といった海外の主要美術館のジャパニーズ・アート部門との国際展の連携、ハイエンドのコレクターの方々へのジャパニーズ・アートの鑑定とコレクション構築のお手伝い、それから若手のミュージアム・キュレーターの育成、というところです。具体的にどの作品の鑑定や、どのコレクターの方のご相談を担当してきたかは、ご想像のとおり、こちらでは申し上げません。コレクションの来歴に関わる仕事ですので、原則として伏せたまま動いています。

軸にしているのは、「日本のジャパニーズ・ミュージアム文化」と「海外側からのジャパニーズ・アート・キュレーションの蓄積」のあいだのつなぎです。日本のなかで継承されてきた見方と、メトや大英博物館やギメで蓄積されてきた見方は、思っているより共通項が多く、思っているより微妙にずれます。そのずれを、上野という、まさに日本のミュージアム&アートの中核地で、ひとつずつ整理していく仕事になっています。

職業上の癖をひとつだけ告白しますと、なにか古いものや、ちょっと丁寧に扱いたいものに手を伸ばそうとした瞬間、無意識に、手のほうが白い綿手袋を探す動作をしてしまうところがあります。家のキャビネットから今回のボトルを出すときも、一瞬、手袋を取りに行きかけて、自分で「これはコレクションではないですよ」と止めました。12年やっていると、たぶんもう、手のほうがミュージアムの収蔵庫で動く感覚で生きているのだと思います。

今回お持ちしたのは、ニッカ 宮城峡12年を1本です。 ボトルの背景から少し。

ニッカウヰスキーは、日本のウイスキーの父・竹鶴政孝が、1934年に北海道の余市に最初の蒸溜所を作ったところから始まったブランドです。竹鶴は1918年にスコットランドに留学していて、ロングモーンやヘーゼルバーンといった蒸溜所で本場の作り方を学んだ方ですね。1969年、ニッカは二つ目の蒸溜所を、仙台市青葉区の作並温泉近郊に作りました。これが宮城峡蒸溜所。新川と広瀬川に挟まれた峡谷地形で、清流に恵まれた立地です。余市の重厚で力強いシングルモルトに対して、宮城峡は軽やかでフルーティー、華やかで繊細な酒質、と言われていますね。カフェ式蒸溜機(コーヒースティル)の採用も、業界のなかで独自のポジションを築いている特徴です。

宮城峡12年は、その宮城峡で作られた原酒を12年熟成させた、宮城峡蒸溜所の中核を担うシングルモルトです。10年・15年と並んで宮城峡の代表的なシングルモルトでしたが、2015年に多くのエイジドモルトが終売になって以降、12年も流通在庫だけが回る状態になっており、希少性は年々上がっています。

私の職業の目で言うと、「時間が物に与える奥行き」というのは、ミュージアムの世界では中心的な関心事のひとつです。江戸期の屏風が現代に残るとき、その表面に乗っている400年の時間の重ねが、その作品をいまの私たちにとって意味あるものにしています。12年というのは、ミュージアムの感覚では決して長い時間ではありませんが、それでも、樽の中で12年を過ごした原酒には、確かに「12年の重ねの奥行き」というものが乗っているはずです。私が独立して上野で12年やってきたコンサルの仕事にも、自分ではうまく言葉にならない種類の「12年の重ねの奥行き」のようなものが、たぶん、ほんの少しは乗っているのかもしれません。

このボトルが我が家に来た経緯ですが、今年、独立12周年を迎えるにあたって、長年お付き合いのある取引先、海外のミュージアムのパートナー、コレクターの方々、専門メディアの方々から、お祝いに何本かボトルをいただきました。そのうちの一本が、このニッカ 宮城峡12年でした。

贈ってくださったのは、20代の終わりにメトロポリタン美術館のジャパニーズ・アート部門で世話になった、当時のシニア・キュレーターの方で、添えられたメッセージにこう書いてありました。 「君が上野で独立して12年。ニッカの宮城峡12年。同じ12年の時間を歩いてきた二つを、揃えてみたかった。12年とは、ミュージアムの時間軸ではまだ若い時間だが、人の手仕事の時間軸では、ひとつの形になる長さだ。12周年に、ぜひこの一本で」。 「ミュージアムの時間軸ではまだ若い時間」というフレーズの、いかにもメトロポリタンのキュレーターらしい時間感覚に、笑ってしまいました。あの方は、12年も、12世紀も、同じ目盛りの上で見比べる人で、それが20年経っても変わっていません。

12周年を記念して、長年お付き合いのあるVIPの方々、海外のミュージアムのディレクターやキュレーター、ハイエンドのコレクター、ミュージアム系のメディアの方々を招いて、上野エリアの歴史ある会場で、ジャパニーズ・ミュージアム・キュレーションをテーマにした特別なサミットを開く計画を立てていました。12年やってきた仕事の代表的なケース――東京国立博物館との特別企画展、メトとの国際展連携、大英博物館とのジャパニーズ・アート・キュレーション連携、ハイエンド・コレクター向けのコレクション構築事例――を、まとめてご紹介する構成です。

ところが、サミット予定日の3週間ほど前、海外から来日予定だった主要なゲストの方々のうち数名から、スケジュール変更のご連絡をいただきました。 ニューヨーク、ロンドン、パリ、ボストン、サンフランシスコの主要美術館のディレクターやキュレーターの方々が、現地で開かれるヴェネチア・ビエンナーレ関連の特別企画展の準備のため、来日時期を動かさざるをえなくなったのです。ビエンナーレ前のキュレーター側の動きの密度は、業界の人間としては痛いほどわかる種類のものでした。

迷いはありませんでした。このサミットの内容は、海外の主要美術館のキュレーターと、日本のミュージアム関係者と、ハイエンド・コレクターの方々が、ひとつの空間で議論を交わすシーン自体が中身でした。海外側の主役級が抜けた状態で開いてしまうのは、業界の人間としては、判断としてあり得ません。延期を決めました。 「国際コミュニティを最優先される判断、ミュージアム・キュレーターらしいご決断ですね」とメトの方から返ってきて、ああ、判断の眼の合わせ方は合っていたのだなと、肩の力が抜けました。

問題は、すでに事務所の戸棚にあったニッカ 宮城峡12年です。 新しいサミットの日程は、海外勢のヴェネチア後の動き次第で、しばらく先になりそうな見通しです。ウイスキーは保管環境さえ整えば長く持ちますが、それでも、ベストの場には、ベストのコンディションを揃えたい。贈ってくださった方への、そして12年への、いちばん誠実な向き合い方は、サミットが改めて実現する日に、その時点で最高のコンディションの宮城峡12年を新しく用意することだろう、と判断しました。このボトルは、手放すことに決めました。

業者選びでは、宮城峡12年を、たんに「ニッカの12年」としてではなく、2015年のエイジドモルト終売後の希少銘柄として、宮城峡シリーズの中での10年・15年・ノンヴィンテージとの違いまで含めて、銘柄ごとに分けて評価してくださるところを探しました。

ストックラボさんのサイトには、ニッカ各シリーズ(余市、宮城峡10年・12年・15年・ノンヴィンテージ、竹鶴、フロム・ザ・バレル)、サントリー各シリーズ(響、山崎、白州)の市場のなかでの位置づけが、シリーズごと、年代ごとに整理されていました。12年が10年や15年とちゃんと別ラインで並んでいるところに、品揃えを知っている人の仕事だなと感じて、事務所から歩ける範囲の上野店に持ち込みました。

店頭での査定を聞きながら、頭のなかで「あ、これは私たちが書く作品調書の構造に、わりと近いな」と思いました。 ミュージアムの世界には、作品の調書、というものがあります。一点のコレクション作品について、識別情報(作者、制作年、種別)、来歴(誰の手から誰の手へ渡ってきたか)、形状の記述(寸法、素材、技法)、現状の状態(コンディション)、状態の記述(ボトル本体、キャップシール&ボトルキャップ、ラベル、液面の蒸発の有無の4項目)、そして帰属の根拠(なぜこの作品をこの作家・この時代と判断するか)を、書面で整理する作業のことです。

今回の査定の説明も、ほぼそのまま調書の構造でした。銘柄の素性(ニッカウヰスキー、1934年余市、1969年宮城峡蒸溜所、仙台市青葉区作並温泉近郊)、現在のポジション(宮城峡蒸溜所の中核を担うシングルモルト、2015年エイジドモルト終売後の希少銘柄)、物理的なコンディション(ボトル本体、キャップシール&ボトルキャップ、ラベル、液面の蒸発の有無)、そのうえでの結論――という運びです。

「未開封・状態ランクSで、29,500円のご提示となります」 数字そのものは、世界の相場のなかでは派手なものではありませんが、エイジドモルト終売後の宮城峡12年として、安定した水準と感じました。それでも、銘柄の素性、現在の市場での位置、物理コンディションの一つひとつを、調書を書く手つきと同じ丁寧さでご確認くださり、そのうえで結論が出てくる、というところに、職業の感覚で「ちゃんと書かれている査定」と感じました。私たちの世界では、結論そのものよりも、結論にたどり着くまでの調書の運びの質のほうを、つい見てしまいます。

国際ミュージアム・コミュニティの皆さまのスケジュールが整い、12周年のサミットが改めて開ける日を、いまから楽しみにしております。最高のコンディションの新しい宮城峡12年を、その日のためにあらためて用意しなおすことにします。

今回のボトルが、私のキャビネットを離れて、別の方の手にわたっていく、というのは、ミュージアムの言葉で言いますと、「来歴(プロヴェナンス)に新しい一行が加わる」ということです。1969年に仙台で作られた原酒が、12年樽で過ごし、ボトリングされ、ある贈り主の手から私のキャビネットに来て、12年後、今度はストックラボさんを介して次の方の手に渡る。来歴の一行としては、それほど悪い経路ではない、と思っております。

ミュージアムの時間軸からすれば12年は短い時間ですが、一本のボトルにも、一人の人間の独立コンサルにも、「12年」という重ねは、それなりの形を持つ長さです。次の所有者の方の手の中で、この一本がよい時間を過ごしますように、と願っております。

ありがとうございました。
  • 買取日 2025/06/23
  • 買取店舗 上野店
  • 担当鑑定士 平川 雄大
  • アイテム名 宮城峡12年
  • アイテム名詳細 ニッカウイスキー宮城狭12年
  • 状態ランク
    • S
    • A
    • B
    • C
    • D
  • 買取方法 店頭買取
  • 製造者 ニッカウヰスキー
  • 原産国 宮城県
  • 種類 ウイスキー
  • アルコール度数 45%
  • 容量 700ml
  • 買取価格 30,000円

今回の査定ポイント

お買取した商品について

ニッカウヰスキーは、日本のウイスキーの父・竹鶴政孝が1934年に北海道余市に余市蒸溜所を創設したことから始まる、日本のウイスキー文化の中核を担うブランドです。竹鶴政孝は1918年にスコットランドへ留学し、本場のウイスキー製造を学び、帰国後に日本でのウイスキー製造の礎を築きました。

今回お買取したニッカ 宮城峡12年は、1969年にニッカウヰスキーの2番目の蒸溜所として仙台市青葉区に設立された宮城峡蒸溜所が製造するシングルモルトです。10年熟成の宮城峡10年から12年熟成への深まりは、宮城峡蒸溜所のシングルモルトの本質——軽やかでフルーティーな酒質に、12年の熟成が与える奥行きと繊細な複雑性——が、最も完成された形で体現されている銘柄です。新川と広瀬川に囲まれた峡谷地形のテロワール、カフェ式蒸溜機の採用といった独自の蒸溜技術により、軽やかでフルーティー、華やかで繊細な酒質を生み出すことで知られています。2015年に多くのエイジドモルトが終売となり、現在は流通在庫のみでの取扱いとなっており、希少価値が高まっている銘柄です。

査定時の着眼点

ストックラボ上野店では、今回のニッカ 宮城峡12年について以下のポイントを確認しました。

ニッカウヰスキーのジャパニーズウイスキー市場におけるブランド・ポジション
ニッカウヰスキーは、日本のウイスキーの父・竹鶴政孝が1934年に余市蒸溜所を創設して以来の、日本のウイスキー文化の中核を担うブランドとして、国際的に高い評価を獲得してきました。

宮城峡蒸溜所の独自テロワール&技術
宮城峡蒸溜所は、新川と広瀬川に囲まれた峡谷地形のテロワールと、カフェ式蒸溜機(Coffey Still・1830年イーニアス・カフェ発明)の採用といった独自の蒸溜技術により、軽やかでフルーティー、華やかで繊細な酒質を生み出す蒸溜所として、ジャパニーズウイスキー業界に独自の地位を確立してきました。

宮城峡12年の中核銘柄としての固有評価ポイント
宮城峡12年は、10年熟成の宮城峡10年から12年熟成への深まりを体現する、宮城峡蒸溜所の中核を担うシングルモルトです。軽やかでフルーティーな酒質に、12年の熟成が与える奥行きと繊細な複雑性が最も完成された形で体現されている評価ポイントです。

宮城峡12年の希少価値&市場ポジション
2015年に多くのエイジドモルトが終売となり、宮城峡12年も流通在庫のみでの取扱いとなっています。国際的なジャパニーズウイスキー人気の高まりを受けて、未開封・正規流通品の希少価値が高まっている評価ポイントです。

ボトル本体の状態
シングルモルト宮城峡12年の査定では、ボトル本体の表面状態(傷・剥がれ・汚れの有無)が、銘柄識別の核心として重要な評価ポイントとなります。今回のお品は、ボトル本体の状態が良好に保たれていました。

キャップシール&ボトルキャップの状態
未開封品の証明として、キャップシールの未剥離&ボトルキャップの密封状態を確認します。今回のお品は、キャップシールの状態が完全に保たれていました。

ラベルの保存状態
ボトルの「宮城峡」のラベル・「12 Years Old」のラベル・ニッカウヰスキーの認証ラベルの保存状態は、銘柄識別と真贋判定の基本となる評価ポイントです。今回のお品は、ラベルの状態が鮮明に保たれていました。

液面(ウイスキーの蒸発による液面低下の有無)
未開封品でも、長期保管によりわずかなウイスキーの蒸発(エンジェルズ・シェア)が起きる場合があります。液面の高さがボトル肩位置を保っているかを確認します。今回のお品は、液面の状態が良好に保たれていました。

未開封・状態ランクSの良好なコンディション
今回のお品は、ボトル本体・キャップシール・ボトルキャップ・ラベル・液面のコンディションを総合確認し、いずれも良好な状態を保たれていました。状態ランクSとして適正に評価できる品質でした。

正規流通品としての確認
今回のお品は、ラベルおよびニッカウヰスキーの認証表示から正規流通品として確認できました。

ニッカウヰスキーをはじめとするジャパニーズウイスキーをご売却検討中の方へ

ニッカ 宮城峡12年は、ジャパニーズウイスキー文化を代表するニッカウヰスキーの宮城峡蒸溜所の中核を担うシングルモルトで、2015年に終売となった希少な銘柄です。記念パーティー・周年記念会・お祝いの席用に準備したが使用機会がなくなったボトル、ギフトでいただいたボトルなど、さまざまな背景でお手元に残ったジャパニーズウイスキーも、未開封の状態が良好なうちにご相談いただくことで、現在の市場価値を反映した適正評価が可能となります。ストックラボでは、ニッカウヰスキー(余市シリーズ・宮城峡シリーズ・竹鶴シリーズ・フロム・ザ・バレル)、サントリー(響シリーズ・山崎シリーズ・白州シリーズ)をはじめ、ジャパニーズウイスキー全般の専門査定を行っております。上野店への店頭お持ち込みはもちろん、宅配買取もご利用いただけます。

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